遼君、全米オープン2日目終わって2位
いきなりだけど、忘れないうちに書いておきたい。W杯ですっかり影が薄い全米オープンゴルフ。初出場、あのトム・ワトソンとラウンドした遼君は2日目終わって首位と2打差の2位タイにつけた。
4日間の成績で競われるのであって、2日目の成績は最終結果と全然関係ない。いわばW杯の1次リーグで2連勝したようなものだが個人的にはものすごいことだと思う。これほどのメジャースポーツ(スポーツの定義はともかく)の世界的トップレベルの大会での活躍は日本人ではなかなかない。
最終日、最終組で優勝争いに絡むくらいの活躍を期待したい。
守備はこれ以上望めないくらい良かった
日本は、とくに守備は本当に最後までよかった。今までで一番よかったと言っていいくらいよかった。寄せは本当に速くて2人、3人でプレスし、特に前半はオランダの攻撃陣に全く仕事をさせなかった。お互い負けたくないので前半はあまりリスクを取らなかったということもあると思うけど。
スナイデルのシュートはすごかったですね。まったく回転してなかった。あのスピード。ただ、スナイデルが走り込んでゴールに向かってやや余裕を持って蹴れるスペースがゴール近くでできたのはあのときだけじゃないだろうか。
川島はまさに守護神の働き
「日本惜敗、川島が痛恨の失点」というのがYahoo!ニュースの見出しだった。しかし、川島はよくはじいたと思う。あの威力でははじいたボールがゴールに向かったのもやむを得ないと思う。川島が悪いわけじゃない。むしろ完全なフリーのシュートを2本止めた川島のスーパーセーブは鬼気迫るものがあった。このあとデンマークvsカメルーンの結果が2-1でデンマークの勝ちだったことを考えれば川島のセーブは千金に値する。引き分け以上で決勝T進出という「一番大事なこと」を達成したからだ。
勝敗を決するプレー
攻撃についていえば、シュートは何本か枠に行ったけど、ゴールにつながる可能性を感じるようなものはほとんどなかった。タイムアップ近く、岡崎に入ったボールが一番可能性があったけれど、相手のディフェンスもついてきていた。難しい角度でもあったけれど、やはりあのくらいのシュートをあの場面で決まられるのかどうかが世界レベルでは勝負を決するということなのだと思う。岡崎の反応は悪くはなかったとは思うけど。
松井と大久保
日本の攻撃では、カメルーン戦に続いて圧倒的松井と大久保が光った。特に松井はやりたい放題、「できるところまで死ぬ気でやってやる」という気持ちが伝わってきた。2人とも90分もつような動きではなかった。せいぜい60分、70分てところだろう。でもこれでいいんじゃないか。日本の中盤には控えにタレントが何人もいるんだから。
あとは「いい動き」で終わらず、点を取りきってほしい、カメルーン戦でのように。
本田
本田もこの試合では、下がり目にプレーせざるを得ない場面が目立った。それでも献身的に攻守をこなし、最後はバテバテだった。これでは本田の攻撃力がほとんど生きない(というか攻守のトータルで生きてるというべきなのかもしれない、だから本田をこの位置で使ってる)。松井と大久保が自由に動けるのも本田、そして中盤で動き回ってる長谷部、遠藤、阿部のおかげなのだと思う。
俊輔の出番は?
問題は後半途中から入って選手たちかもしれない。岡崎はともかく俊輔と玉田はほとんど何もできなかった。玉田についていえば、元気なはずなんだからもっと前線でボールを追いかけてほしかった。待っててもチャンスなど生まれるはずがない。
待ちに待った俊輔の登場。だが、俊輔はやはりスピードがない。追いかける意欲はあるけれども、徹底的にいくという風には見えなかった。どうしたんだろう?セットプレーは日本の強力な武器だし、俊輔が入ると遠藤と連係していろんなオプションもあるので、セットプレーからの攻撃の幅は広がるけれど、このプレーだと後半負けてる場面でしか使えないということになってしまう。
30分でつぶれてもいいから燃え尽きるくらいの気迫を見せなくてはならないだろう。
惜敗?
こういう試合を「惜敗」などと呼んでいてはいつまでたっても日本は勝てない。過程を大切にする・評価することに異論はない。むしろそうあるべきだと思うけど、それは次に結果を出すことにつなげるためだ。それは誇らしさのエクスキューズにすぎない。今の日本サッカーの目標はもっと高いところにあるべきなのだ。
その証拠に選手も岡田監督も誰一人(少なくともわたしが聞いた限りでは)「惜敗」という言葉(もしくはそれに該当するような言葉)を使っていない。そこにこのチームの可能性を感じる。