世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

見納め

2008年04月06日 22時06分44秒 | Weblog
桜、見納めだからね。
しっかりと見ておくのよ、吉熊。


食事をしたあと、Iさんと別れた。

電車に乗り、祖母の入院している病院に向かう。

病室には、妹と両親、従兄弟とその娘がいた。
祖母は一昨日見たときよりも様態が悪くなっていて、もう目を開けてはくれなかった。

「亮子だよ!」
耳元で言ったら、小さな声で
「ああ…」
と答えてくれた。

祖母が来年の桜を見ることはないだろう。
今年が最後の桜。

だけど来年も再来年も、桜は春になればきっと咲く。
何食わぬ顔をして咲くんだろう。

幾千年も前から、桜が咲くように、人も生まれては死んでいった。

なんて無情なのだろうか。

駅から病院に向かう一本道。
道路沿いに咲く桜を見ながら、そんなことを考えていた。

美しいもの

2008年04月06日 22時04分15秒 | Weblog
一服しながらラムネを飲んだ。

(Iさんはよく煙草を吸う。喫煙者との行動は私にとっては非常に楽である。)

ラムネの瓶を春の日差しに透かしてみた。
世界中の美しいものを凝縮させたかのような光が、そこに集中していて、私は暫く見とれた。

タルるート

2008年04月06日 22時03分14秒 | Weblog
Iさんにたこ焼をご馳走になった。
桜の下で、タルるートくんばりに食べた。

春の柔らかな光の下で、ゆっくりとした時間が過ぎていく。
風が吹く度に桜吹雪が舞い、花弁が秒速5センチメートルで地上に落ちていくのを見た。

IさんはYMOのファンらしい。
話をしてみると、好きな音楽や映画がほぼ一致していることが判明した。

ますむらひろし
大林宣彦監督作品「ふたり」
千のナイフ


…すげー!
興奮して、唾が飛び散るほど語ってしまった。
ここまで私の好きなものを他人に熱く話せたことはあまりない。

花弁が舞い散る長閑な春の日。
ディープなマニア会話は続いた。

撮影会3

2008年04月06日 22時02分59秒 | Weblog
こんなカメラで撮ってくださった。
なんか、すげー。

撮影会2

2008年04月06日 22時02分50秒 | Weblog
吉熊も一緒!
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撮影会

2008年04月06日 21時58分27秒 | Weblog
当社に所属しているプロのカメラマン・Iさんに写真を撮ってもらうことになった。
桜を背景に私を撮りたいと言う。

そのことは一部の人々に知れ渡っており、
「ヌード」
「花弁回転?」
「乱れ桜」
とか囁かれていた。
そんなことはない。
太陽の下で健全な写真を撮ってくれた。メイド…いや、冥土の土産にしたいぐらい素敵に撮っていただいたんである。

Iさんは当社のチラシの写真を手掛けている殿方だ。
煙草の吸い方がバブリー(根本まで吸わない)なので、貴族と呼ばれている。
本人には言ってないが、若干クマに似ている。

待ち合わせをし、着いた旨を報告しようと彼の携帯電話に電話をした。
しかし、極度に緊張したせいか、あやみ殿の旦那さんの番号にかけてしまった。なんて、ドジなんだろう…。(日曜日の早朝にすいません、あやみ夫妻)

Iさんはカジュアルな装いで登場した。なんか、いかにもカメラマンって感じ。
いつもスーツにネクタイなので、そのギャップにドキドキしてしまった。
私は先日購入したワンピースにたまご色のカーデを羽織った。

さて、撮影会。
王子の飛鳥山公園にて。
初めは緊張したが、笑顔を導かせることに長けている彼のマジックで、次第にリラックスしていけた。あのまま上手くリードしてくれたら、昼の公園で一枚や二枚、脱いでいたかもしれない。

写真は撮るものではない、撮られるものだと思っている自分大好きナルシストな私にとっては、堪らない時間だった。