世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

未知との遭遇

2012年09月12日 22時29分11秒 | Weblog
日本人24人を含む約3千人が犠牲になった2001年9月の米中枢同時テロから11年が経った。
アルカイダに乗っ取られた旅客機が突入し崩壊したニューヨークの世界貿易センタービル跡地で行われた追悼式典をニュースで見ながら、11年という年月を思う。
翌日の株式市場の混乱など、昨日のように思い出す。

国際問題に疎い私は、テレビの中のあの凄惨な光景に目が釘付けだった。
もし自分が普通に仕事をしている最中、オフィスにあんな飛行機が突っ込んできたら、…と思うとやるせなくなる。

一昨年の夏休み、ニューヨークへ一人旅に行った。
それまで、どこか遠くに思っていたあの事件が、グランドゼロに降り立った瞬間、目眩がするほど近くに感じられた。
工事中で、ガイドに「ここが現場です」と言われなければ、工事現場にしか見えず、かつてここにあんな大きなビルが建っていただなんて思わなかっただろう。
バスに戻る最中、耳を澄ますと、地から犠牲者の呻く声が聞こえてきそうでいたたまれなかった。







グランドゼロを含む市内観光を終え、一人であの街を彷徨い、様々なことを考えた。
道を尋ねると、どんな人でも最後に
「エンジョ~イ!」
と言い添えてくれた。

明るく快活な人々。
道端でお金をせがむ年老いた浮浪者。
どうみても地元民じゃないだろ?という私に道を尋ねたメキシコ人。
モンブランで働く日本人女性。
凡庸な感想だが、ここは人種のるつぼなのだということを思い知った。


当社の社長は、ニューヨークに留学をしていた。
時々、彼の洗練された物腰から、ニューヨークの匂いを感じることがある。
そんな彼から旅行前に呼び出され、ニューヨークの伊呂波を教えてもらったが、想像以上の力強い街だった。


空港に向かう車の中で、霞む摩天楼を振り返り、「絶対にまた来る」と誓った。
あれから2年か。
早いなあ。




ニューヨークを恋しく思うと見る動画。

GAO ~サヨナラ~ PV


世界貿易センタービルが健在だった頃のニューヨークを颯爽と歩くGAO。
格好良い。

歌詞やPVから察すると、恋人と別れて異国の地に渡った心境を感じる。
昨日まで読んでいた林真理子先生の「戦争特派員」の奈々子にも被る。
ぬくぬくとした布団から抜け出したくない心境にも似た恋人との時間。
しかし、自分を成長させるために、敢えて別れを選択しなければならないという状況を思うと胸がキュンとする。
この歌が巷で流行った頃、中学生だった私にはそんな大人の世界なんて理解できないし、あることも知らなかった。
世界が広いように、人々が置かれた状況も人の数だけある。
34年生きていて、そんなことを知った。
これからも未知との遭遇を恐れずに、進んでいこうと思う。

エンジョ~イ!!