緊張

経費のデータ加工をやっていたら、いきなり経理の次長に声をかけられた。
副社長がコピー用紙の経費を次長に尋ねてきたが、経理部次長には分からないらしく私に訊いてきた。
コピー用紙や消耗品の経費を管理しているのは私。
総務に来たときから、コピー用紙の発注枚数はずっと記録してきた。
あくまでも予算作成のときに個人的に使うだけなので、汚い表で管理しているのだが。
ずっと日の目を見ない数字だと思いつつ、地味に発注枚数を記録していた。12年ぐらい。

急いで表に化粧を施し（見やすくし）、経理部の次長に「こんな感じで良いですか？」と尋ね、プロジェクト会議に出席している吉熊上司に表を見てもらい、いざ、副社長の元へ。
副社長は他の建物で鎮座している。

今日は幾分涼しかったが、今年初の蝉の声が聞こえた。

…副社長は席いなかった。
既に退社してしまったもよう。
なんだよー！？ちぇっ！

しかし、人知れず積み重ねてきた数値の集積が役に立ったことが素直に嬉しい。


今日は定時に上がれたので、産婦人科へ。
旅行の日を直撃する生理予定日を薬によって移動するのである。
たしか去年もそうだった。
この先も出産しない気満々なので、早く閉経してほしい。
こういう煩わしさから早く解放されたい。

産婦人科は去年と同じところ。
「失礼します」
と極めて明るく診察室へイン。

医師は私のことばかりか会社名までも覚えていてくださった。
「あの会社は接客態度が良いよね！」「さすが○○（会社名）だよね！」と医師。

ええ、そりゃもう。研修で笑顔の練習とかしましたから。何だったら、社是、店訓、接客七大用語も言おうか？

バックに会社があると思うと、粗相があってはならないと妙に明るくはきはきと努めてしまう私。
医師は当社の顧客らしい。
「毎度ありがとうございます！」とか言ってしまう。
景気のこととか聞かれて、「アベノミクス効果がうんたらかんたら…」とお茶を濁した。

ただでさえ、産婦人科という未知の世界にいるという緊張があるのに、相手は恐らく優良顧客である。
もうね、緊張感が心療内科の比ではない。

努めて明るく振舞い、ピル（プラノバール）、ゲット！
御値段3000円。たけーよ。飲み会、１回分じゃん！


これを飲めば生理は早く来るらしい。

産婦人科を出て、駅前の喫煙所で一服。
嗚呼、疲れた。超イライラする。


しかーし、嬉しいこともあった。
今週末に開催される池袋リブロでの林真理子先生サイン会に行けることになった！わーい！
林先生にお会いするのは久しぶりで緊張してしまう。
林先生のこと、好きすぎて困る。…何着ていこうかな。

■『美女入門金言集　マリコの教え117』（マガジンハウス）刊行記念サイン会開催



楽しいことの緊張は良いけど、気を使う緊張は苦手。
新卒研修で笑顔の練習をしていたときから、この特性は変わらない。

明日は朝イチで副社長に会いに行こう。
緊張しませんように。