世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

神保町で会いましょう

2014年04月09日 23時02分35秒 | Weblog
林真理子先生の新刊「フェイバリット・ワン」のサイン会へ。
三省堂書店神保町本店にて。
この日のために、昨日と今日は仕事を倍速モードにして頑張った。
定時の鐘と同時に会社を出て、なんとか間に合った。


林真理子先生の作品との出会いは、学生時代。「葡萄が目にしみる」が試験問題に引用されていて、なんだか胸にくるものがって、以来、私はずっと林先生のファンである。自身の経験に基づいているのであろう、努力の末に勝ち取ったサクセスストーリーは前向きな気にさせてくれるし、主人公と一緒に身を焦がす恋愛ものも現実世界を忘れさせてくれる。時代物からOLの恋愛ものまで、振り幅がすごい。
エッセイも、物事の捉え方がユニークで、それを上手に表現されてておもしろい。

何度か林先生のサイン会には伺っているが、そのたびにドキドキする。
新刊を購入後、階段の上層に伸びた列に並びながらドキドキ。
場所柄、並んでいる人は編集者?と思しきマスコミ関係の人が多かったように思う。業界の女性ってなんであんなふうにモデルみたいに綺麗なんだろう。私が思うイイ女を具現化したようなロングヘアの女性が目の前で同僚たちと楽しそうに待っている姿がまぶしかった。

そろそろ私の番が近づいてきた。
前の人と話をしている林先生をガン見。今日はネイビーの細いストライプのスーツをお召しだ。髪が超サラサラしていた。肌も白く輝いている。綺麗だ。


さて、私の番。

「どうもありがとうございます」
と林先生。
宛書は私の名前。
嗚呼、あの林真理子先生が私の名前を書いているなう!と思うと目の前がくらくらした。
くらくらしつつも、林先生が身に着けてらっしゃる真珠の指輪とネックレスの照りに注視。たしか前回も・・・というか、毎回真珠を着けていらっしゃる気がする。真珠、好きなのだろうか。


ずうずうしくも「戦争特派員」の下巻にもサインをしてもらった!
嫌な顔をせず、「いいですよ」と仰ってくださったので・・・。

前回は上巻にサインをいただいた。この作品、林先生の小説で一番好き。
好きな男性ができて、振り向いてもらいたくて一生懸命向上していく主人公・奈々子がいじらしくて切ない。外見は蓮っ葉なんだけれども。そんな奈々子を赤子の手をひねるようにして接する中年男性・梶原の巧みなじらしっぷりも読みどころ。
この小説、好きすぎて、読み返すときは、作中の舞台をGoogleのストリートビューでチェックしながら読んでいる。そのぐらい惚れ込んだ作品だ。そんな大好きな作品に作家本人のサインが刻まれるだなんて。嗚呼、嬉しい!!

最後、じっと目を見つめて
「ありがとうございます!」
とご挨拶したら、林先生も私の目を覗き込むようにしっかりと見てくださった。
握手もしていただけた。柔らかくてあたたかい掌だった。この指で私を魅了しまくった多くの作品を紡ぎだしたのだ。あの作品も、この作品も。

興奮しながら、母ヨーコたんに報告・連絡・相談。
「よかったね。気をつけて帰るんだよ」
と言われ、鼻息荒く、そのまま喫茶店さぼううるに吸い込まれていく。

さぼうるは映画「東京日和」で知った神保町の老舗の喫茶店だ。
姫野カオルコ先生の「ハルカ・エイティ」の冒頭にも出ている。
ウッディな内装、静かな照明で落ち着く。久々にマスターのお顔を拝見できてよかった。


中二階の席で「フェイバリット・ワン」をペラペラ捲る。面白そう。
林先生曰く、随筆「野心のすすめ」の小説版だそうだ。楽しみ!!!!!


林先生から偉大なるパワーをいただけた。
明日からも頑張ろう!!!!