2012年の幕開けに痛感!

2012年01月03日 | 雑感 -


2012年の幕開けだ。

子供の頃の「慣習ばかりを経てから迎える“元旦”の記憶」が、
懐かしい日本のお正月文化を思い出させてくれたが・・・
簡素になってきた区切りの付け方は、旬をなくした野菜のように、
今年は 心地の良い「あけおめ!」にはならなかった。
もしかしたら、年末からずっと続く昨年からの想いと体調不備が・・・
突き抜けた気持ちになれない理由だったかもしれない。
そんな印象がした。


しかし、お正月らしい田舎のお雑煮は、一年に一度の味で、
やはりこの時期にしか食べられない魅力がある。
「郷愁」という言葉がぴったりだ。
田舎の味が、時間を戻してくれるし、思い出を呼び覚ましてくれた。



お正月・・・
除夜の鐘がなると、近所の八幡神社にお参りにでかけていた頃が、
思い出された。 (まだ、私が幼い時の話だ)
いつも誘うのは、父だった。
信心深い人だったから、「どんなときにも真面目に手を合わせ、
素直な気持ちでいたなぁ~」と、今だからこそ、冷静に感じる。

特に、小学校低学年までの風景が、何度となく思い出された。





我家の三が日は、駅伝ではじまり、駅伝で終わる。
それは境遇が変わっても同じだ。

元旦のニューイヤー駅伝は、久しぶりに(私が好きで応援している)
今井正人選手(トヨタ自動車九州)と 藤原正和選手(Honda)が、
四区から五区へのツナギで、一瞬だけれど・・・
同じ画面に収まって観られたことで、なんとなく笑みがこぼれて、
私個人の “地味な喜びの一瞬” だった。


箱根駅伝の二日間は、東洋大学の “ぶっちぎり” の成果を観られて、
感動的な結果となった。
キャプテン・柏原選手の最後の箱根は、素晴らしい結果で閉められた。
1年から注目されてきた彼には「マラソンにトライしてほしい」という、
私個人の期待がふくらむ幕引きになった。
やはり、どうしても「駅伝からマラソンへ」・・・・・というのが、
何よりも楽しみなコースである。
素晴らしい資質を持った選手には、マラソンで世界と闘ってほしい。

マラソンは、厳しく、魅力的なスポーツだ! 
精神力と体力の両方が必要な “過酷なスポーツ” だが、
他に類をみない、その人の全てが浮き彫りになる総合競技――。
だから、“昔から大好きなのだろう” と思う。


今年の箱根駅伝は、首位大学が凄すぎて、タスキが繋がらない現象が
出てきてしまうほど、驚異的な結果をもたらした。
昨年も、昨秋の全日本も観ている私としては、ただただ東洋大学に
賞賛をおくりたい気持ちでいっぱいだ。
往路・復路ともに優勝で、大会記録を更新する結果!
本当に、よく力を尽くして、私たちに見せてくれた。
しかし、(まるで現代の資本主義経済の構図を想像するような) もの凄い
ぶっちぎり感だったので、下位でありながらも頑張っていた選手に
“悲劇” を与えてしまったのも事実である。
通年なら繋がるタスキが、制限時間のため、繋がらなかったのだ。
それだけ、東洋大学は群を抜いていた。
努力して、頑張って、結果を出した者に与えられる称号と名誉だが、
(私自身が)今年ほど下位の選手たちに心が傾いた年はない。

東北出身の選手に注目が集まったり、勇気をもらえる駅伝を観ながらも、
心は被災地にあったりと・・・・いつになく特別な三が日だったと思う。

おそらく、こういう心模様は、全国に多少は共通するものかも・・・。
でも、だからこそ、「今年は有意義な年にしよう!」という気持ちに
させてくれたのだとも思う。


   ※余談だが・・・
    今年の箱根には(昨年よりも増えて)、双子ランナーが
    3組ぐらいは出ていて、どの双子ランナーも実力があった。
    未来の「宋兄弟再来!」を期待してしまう楽しみが増えたなぁ。

   ※これも、また、余談だが・・・
    駅伝のとらえ方を、一人一人の「絆をつなぐ」と解釈するのか、
    参加者一人一人の「団結力での勝ち負け」に帰着するのか・・・
    今年ほど感じたことはなかった。
    考える必要もないことが、頭をよぎる年だったということだ。
    




また、「年が明けたぁ~」と思った途端に、浮かれ気味な気持ちを
「忘れないで」と諌めるような大地震が、東北と関東全域に起こった。
またたく間に「昨年のことが終わっていない現実」を思い知らされ、
とても意味のある地震に感じ、すぐに身も心も引き締まった。

復活や復興、そして、協調体制を持って、皆が歩んでいくことが必要で、
それを達成するため、「自分もできることをやり、前向きに生きていこう」と
マジに感じる年頭となった。
いつもよりも、浮かれていない自分を感じたし、
具体的なことが、日々、次から次へと頭を駆け巡っていた。
しかし、力は抜けていて、無理のない感覚が心地よくて、
「等身大でいこう」 「なるようになるさ!」という気分が大きい。


私にとっては、なんとなく・・・やっぱり・・・
特別な年明けのように感じた。

あとは、ゆっくりと心と身体を休めて、
着実に、生き抜いていくことだけだ。