11年ぶりに整備された白水岳頂上~下にぶら下がっている標識は今回新調したもの。
この白水岳(1136m)は、遊楽部岳の南に連なる山で、熊石山歩会が1992年に登山道を開削した「道南アルプス」の白水連峰の主峰である。頂上はせたな町と八雲町の境界線上に位置する。しかし、熊石山歩会の高齢化による解散で、2009年の刈り払い整備を最後に廃道と化し、ネマリダケの藪に埋もれてしまい、『夏山ガイド』からも削除されいた。自分はその間、4回登っている。
しかし、ヤマレコやヤマップで結びついた函館を中心とした「チーム他力本願」のメンバー全員が、この白水岳に登っていなかった。そこで、一昨年、地元メンバーも巻き込んで「白水岳に登り隊」を結成して、自分たちが登るために登山道を再開削しようと立ち上がった。そして、延べ15回もの活動で、ついに、今日頂上に到達した。自分がお手伝いをしたのは一昨年の2回と、今日の3回だけである。
一番奥の頂上に到達するには、地図に山名表示のない白泉岳、南白水岳、中白水岳の1000m超ピークを越えていかなければならないタフなコースである。今回も11年ぶりに5回目の頂上を踏んだが、帰りの何度も繰り返される急な登り返しが辛かった。
GPSトラックログ
<登り>6:00登山口~8:20白泉岳~9:00南白水岳~9:30中白水岳~10:00頂上30m手前~(開削整備)~10:40頂上到着(刈り払い整備・昼食)
<下り>11:30頂上~(中白水岳コル付近・白泉岳から8合目までの再整備)~16:30登山口
「チーム他力本願」の登山開始時の「イクゾ~!」の儀式。今回の参加者は40代を中心とした9名。
白泉岳5合目を越えて阿吽の滝まで下り、途中まで滝を登り、右の急なロープ場を登る。
白泉岳8合目(この白泉岳をゴールとする合目標識は、八雲町の地元メンバーが昨年設置)
熟していたノウゴウイチゴ・・・美味しかった。
白泉岳に新しい標識を設置。ここまでの登山道は、今後も八雲町の地元メンバーで整備されるようだ。しかし、ここから先の白水岳までの整備は多分これで終わりだろう。自分が一昨年手伝ったときはここまでだった。
鋭くとがる南白水岳の前峰への登り
タカネトウチソウ。このほかにエゾカンゾウ、トウゲブキ、チシマフウロなどが目に付いた。
南白水岳の古い標識をペンキでなぞる。
ここにも新しい標識が設置。
中白水岳から先の前回再開削された登山道。
4時間で、3台の草刈り機と3丁の熊手がデポされていた頂上30m手前の肩に到着。
頂上までの30m・・・最後の刈り払いに取り掛かる。
ここでも、古い頂上標識をペンキでなぞる。
頂上の整備作業を終えて、集合写真を撮って、昼食タイムとなる。
下りも、粗刈り状態だった中白水岳とのコルから中白水手前までの仕上げ作業をする。
一昨年の刈り払い後にササが覆いかぶさっていた白泉岳から8合目付近までの整備作業をしながら下る。
16:30、10時間30分もの行動で、無事登山口到着。一昨年6回、昨年6回、今年3回、合計15回もの活動でついに頂上まで到達することができたメンバーは、感慨一入であろう。どの顔も充実感と満足感に輝いていた。
登山口の下にる「八雲遊楽亭 熊石ひらたない荘 あわびの湯」に入って、汗と疲れを落して、17:30帰路に就いた。この「チーム他力本願」メンバーは、全員が自分の「道南全山219座完登」にも駆け付けてくれて、先月の「恵山の捜索活動」にも参加してくれている。自分としても、40代が中心の元気メンバーと一緒に、遅れることなく行動でき、彼らと快挙の喜びを共有できたことに満足感が大きい。
※この登山道は、白泉岳までは、今後地元八雲町のメンバーにより、整備が続けられる可能性は高いですが、それより先は、この先整備される予定はないです・・・登るなら、今年と来年がチャンスです!
◎過去の4回の白水岳の山行記録(クリック!)※展望も見られます。