Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

横浜Nibrollとんぼ返り

2012-08-13 | Weblog
仕事が捗らない。……しかし午後、アフガニスタンで五年以上にわたって演劇活動を続けていて来日中のヤルマール氏をピックアップし、横浜へ。小林くんの助けも得ながら、東横線車中で色々と話す。……ニブロール(Nibroll)の新作 "see / saw"を観る。会場のヨコハマ創造都市センターは柱や建造物じたいに遠近感のある不思議な空間。動きのある映像を立体的に使っていて、ああ、プロジェクターを使用した表現は今はこんなこともできるのか、と思う。さまざまなコンセプトはそれぞれ興味深いし、少人数の動きに、集中力がある。今回、演劇と掛け合わせることより踊りに照準を絞ったことは、実りのある選択だったのだろう。……ただ、一般出演者が登場してからが、まとめなくてはいけないという感じに押されているきらいがある。これはまたこれから変わっていくのであろう。ともあれ、かなり危険な地面の硬さと向き合うダンサーたちの身体を張った熱演は、観ている者の身体の芯にも印象を残す。……矢内原美邦さんとは1~3月の『荷』に続いて今月からまた仕事をするので(9/22~ 犬島『内海のクジラ』)、あらためて、とても楽しみである。海で、砂浜で、可能性を試すことになる。……劇場が駅と繋がっているので、せっかく横浜に行ったのに、外に出ないで終わってしまった。……東京にUターンして、東京芸術劇場内で、国際演劇協会事業委員会の会議。終えて、劇場の中を見せていただく。内覧会には行けなかったので、改装後は初めて。色々と変わったところを確認。小劇場1は客席雛壇傾斜と舞台の関係が変わり、圧倒的に観やすくなっていた。小劇場2も基本舞台の奥行きが広がったようだ。この二劇場はイーストとウエストというふうに、呼び名が変わったが、きっと間違える人続出だろうな。現に私もどっちがイーストかウエストか、今の時点ではまるで思い出せない。その他、新しい使い方のできる場所もできているようだ。リニューアルオープン後は、新たな劇場としての特色を発揮することができるだろう。
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『捕鯨の文化人類学』

2012-08-13 | Weblog
著者に名を連ねる・小島曠太郎さんと江上幹幸さんにいただいた『捕鯨の文化人類学』(岸上伸啓編著・成山堂書店)を、ようやく読了。今回『無秩序な小さな水のコメディ』の中の一篇『じらいくじら』は、ここに出てくるインドネシアのレンバダ島・ラマレラ村を舞台のモデルとしている。捕鯨にまつわる歴史と現在を多角的な視点で描く好著である。今現在、またクジラのことに取り組んでいる。十年前二度訪問したラマレラで過ごした日々も忘れられない。最近、当時の記憶がフラッシュバックのように甦る。……しかし、本書にも出てくる「シー・シェパード」とは、いったい何なのか。「反捕鯨ビジネス」と断罪していいものかどうかはさておき、多くの有名人がこの団体にカネを贈り手を貸している。最新のバットマンを演じるクリスチャン・べールも構成員だという。コーモリがクジラを守るっていうのもなんだかヘンだ。
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