Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

今年度の劇作家協会「研修課」研修生募集開始

2018-06-01 | Weblog
劇作家協会が、今年度の「研修課」について、生徒募集告知を協会サイトに掲示したので、お知らせします。

劇作家協会「戯曲セミナー」の発展コースともいえるでしょう。

応募条件がけっこう厳しいのですが、そのぶん、密度の濃い講座です。受講生には既に現役で活躍している劇作家が多く、充実したメンバーが参加する戯曲についての研修の場になっていると思います。

私のコースはこれまでゼミや合評中心でしたが、今年は講座を増やそうと思っています。


応募詳細は以下の通り。


⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯


次代を担う劇作家を育成するためのプロジェクト 「研修課」研修生募集

http://www.jpwa.org/main/activity/masterscourse


「研修課」は極めて実践的な講座です。
実績のある新進劇作家を対象として、マンツーマンや少人数のゼミ形式で創作指導を行ない、将来の演劇界を牽引しうる劇作家の育成を目指します。
専門的な指導を望む、新進劇作家の方々のご応募をお待ちしております


《概要》

   開講期間
    2018年8月から2019年3月までの8ヶ月間を予定

   講師
    坂手洋二
    佃 典彦
    松田正隆
    横内謙介
    **上記のうちいずれかひとりを選択

   受講料
    無料

   選抜方法
    代表作(戯曲)などを添えて応募書類を送付のこと
    指導講師の指名により決定


《指導について》

・講師によって指導のスタイルは様々です。戯曲の個別講評、現場での実践的な指導、合評会などが行なわれてきました。
・戯曲セミナーとは異なり、指導の曜日や頻度は決まっていません。個別指導の場合は、講師と研修生の都合によって指導日が決められます。
・2017年度の研修課には、劇作家協会新人戯曲賞の受賞者や最終候補者を中心に、23名が在籍しました。


《応募方法》

   応募条件
   研修課には下記の応募条件がありますのでご注意ください
   条件に合致しない方の応募については審査をいたしません

1. 劇作家協会新人戯曲賞の最終候補に残った実績がある者
2. 他の戯曲賞の佳作以上の入賞実績がある者
3. 劇作家協会の戯曲セミナー受講生などで特に優秀と認められた者 (講師から推薦の指名を受けた者)

上記いずれかの条件に合致する者

   応募方法
    下記の書類を添え、郵送でお申込みください

   1. 氏名(ペンネームの方は本名も)、住所、電話番号、FAX番号、メールアドレス、年齢、性別
   2. 受賞歴を含む経歴
   3. なぜこの講座を受講したいか(志望動機) → 800字程度
   4. 代表作(戯曲)1本 → あらすじ添付のこと
   5. 希望講師名 → 坂手洋二、佃典彦、松田正隆、横内謙介のうちの一人
   **坂手/横内/松田講師の指導は、東京都内かその近郊で行なわれます。
    佃講師の指導は、名古屋かその近郊で行なわれます。
    それに出席可能な方のみご応募ください(交通費は研修生の自己負担です)。
   **応募書類は返却致しませんのでご注意ください。

   応募締切
    2018年7月6日(金) 必着

   応募書類の郵送先・お問合せ
    〒166-0002
    杉並区高円寺北2-29-14-501
    TEL:03-5373-6923
    日本劇作家協会 研修課係 宛


文化庁委託事業「平成30年度 次代の文化を創造する新進芸術家育成事業」
主催:文化庁/一般社団法人日本劇作家協会
制作:一般社団法人日本劇作家協会
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「区民交通傷害保険」は区内での「テロ行為」被害を想定している

2018-06-01 | Weblog
劇団制作部が、世田谷区の「区民交通傷害保険」の案内を届けてくれた。私は杉並在住だが、世田谷区の在勤者でもあるので、加入することは可能だ。

掛け金は安そうだし、悪くはないかもしれない。
だが、保険にもいろいろと落とし穴があるからな、と思って読んでみると、「保険金をお支払いできない主な場合」に、以下の記述があった。

「地震もしくは噴火またはこれらによる津波によって被った賠償責任
戦争、外国の武力行使、暴動(テロ行為を除きます。)などによる賠償責任」

テロ行為、という記述が出てきていて、そして、こう説明されている。

「「テロ行為」とは、政治的・社会的もしくは宗教・思想的な主義・ 主張を有する団体・個人またはこれと連帯するものがその主義・ 主張に関して行う暴力的行為をいいます。」

「区民交通傷害保険」は「テロ行為」の被害も補償してくれる。「お支払いできない主な場合」から除かれているから、間違いない。
しかし、「テロ行為」をどのような基準で「テロ行為」と認定するのだろうか。それが気になった。

実質業務を担う「損保ジャパン」の判断では、旅行保険の場合は、バリ島の爆発テロ、アメリカの同時多発テロ等が「テロ行為」として対象になるらしい。そして、今回のような国内での暮らしの中では、オウム真理教による地下鉄サリン事件のような被害も対象になる、という。
しかし、「テロ」である。
諸外国でIS関係を名乗る者がクルマで通行人に突っ込んだりしてくるような場合を、我が区内でも、想定しているのだろうか。

お支払いできない場合、つまり「地震、天変地異や戦争に遭ったときには、あなたの暮らしは保証しない」、というのも、対象はほんとうにそれでいいのかと、思う。まあ、しかし、さもないと、保険という商品が成立しないのだろう。

なにしろ支払ってもらえるという例外的対象は「テロ行為」。そして、繰り返せば、

「テロ行為」とは、「政治的・社会的もしくは宗教・思想的な主義・ 主張を有する団体・個人」または「これと連帯するもの」が「その主義・ 主張に関して行う暴力的行為」をいいます。

最近、「関東大震災」の虐殺のことばかり調べている身としては、これを読むと、なんだかざわざわする。

つまり、この場合の「テロ行為」を行うと推定されてしまった「政治的・社会的もしくは宗教・思想的な主義・ 主張を有する団体・個人」が、95年前、「関東大震災」のさいに、「破壊行為を企てる朝鮮人」「国家転覆を謀る反政府の社会主義者」と決めつけられた人々と、重なるように感じられてしまうのだ。
「破壊行為を企てる朝鮮人」と「国家転覆を謀る反政府の社会主義者」が、どのような根拠をもとに「これと連帯するもの」どうしとして「共謀した」とされたかはわからないが、じっさいにそのように噂を立てられ、迫害された例は、ある。
それは、多くの一般人が、じっさいに虐殺に手を染めた例があるほどに、信じ込んでしまった妄想である。

この「嫌な感じ」は、「同時多発テロ」にさいしての中東系の人たちに対する偏見・差別と、時を越え、通底して感じられる。
フィリピン・ミンダナオ島に「IS」の拠点が出来たというデマを、多くの日本人が、今もそう信じ込んでいるという例がある。じっさいにはそれは誤報というかアメリカを中心とした情報操作で、今は世界の多くの人たちからは、麻薬犯罪者だけでなく反政府主義者を抹殺しようとするドゥテルテ暴政のエクスキューズだったと考えているのに、である。日本マスコミは国内だけでなく海外情報のほうも歪んだ伝わり方をしているということだろう。

さて、人種差別的不祥事があったというスターバックス社は、数日前、一日営業を休み、「お客様への差別」についての教育プログラムを課したという。

なんだか、ざわざわする。
そんなプログラムが必要なくらいには、世界は野蛮なのだろう。そして、デマを鵜呑みにしてして信じるほど、人間はいつまでも愚かなのだろう。
森友・加計問題にまつわる、あからさまな「嘘」をついた人たちを平気で許してしまう今の日本は、逆に、万が一のことがあれば、あきらかな「嘘」を信じ込んで、疑惑の対象を殺しかねない。
その意味では、まったく、「あの時代」と現在は、変わっていない。

テロは「社会の敵」であり、それがこの地で起こりうるからこそ、保険の対象になっている、というわけだ。
そういうコンセンサスがあるかのように、世の中は進んでいる。

それは、現在私の周りにあるのが、既存の体制に批判的な者が生きにくい世の中であるということと、直結しているのではないかと思うのだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする