Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

井上ひさしさんの浸透力

2020-10-24 | Weblog
井上ひさしさん没後10年、東京都世田谷区の世田谷文学館で、企画展「井上ひさし展-希望へ橋渡しする人」が開催されているという。12月6日まで。
87~89年と井上さんは世田谷区で暮らしたこともある。
直筆原稿や愛用の文房具、主な作品の解説パネルなど約300点が展示されているという。

そして、演出者協会も、「日本の戯曲研修セミナー」in 東京 2020井上ひさしを読む!『日本人のへそ』をオンラインで、開催。

井上ひさしさんの、時を越えて染み渡る力が、今の時代にも届いている。

写真は、2004年5月20日(木)、「郡山さんら3人の解放、渡辺さん、安田さんの解放! 5.20 帰国報告集会」で、井上ひさしさんに講演していただいたときの一コマ。
安田さんというのは、安田純平さんのことである。あの頃、わたしは小西誠さんらと「自衛官人権ホットライン」を開始するお手伝いをすることになり、たいしたことはしていないが、元自衛官の渡辺修孝さんを、イラクに派遣する協力はしたのだ。
彼の地で拘束された渡辺さん、安田さんのために支援集会を開くということで始めたが、お二人は帰国されてしまったため、「帰国報告集会」に変わったのである。
井上さんに、支援のスピーチをお願いした。
井上さんは、イラクで拘束されてしまった彼らこそ「自己責任」を果たした人たちである、と語った。
井上さんとはいろいろお話しさせていただいたけれど、この時の共有感は、何だか半端なかった。
イラクに向き合う現実と井上さんもこだわる歴史が繋がり、なんだかスケールを感じさせる「当事者」感覚があったからだと思う。
懐かしい。



コメント
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