飛行機移動で岡山へ。本行寺での一般参加者をまじえた稽古。お寺を稽古に使わせていただくのは恐縮である。午後しばらくは、雨。夜に出発して合流するはずだった音響内海は新幹線が大雨で運休、翌日出発となる。これから数日、自然とのたたかいを前に、身を引き締める。……最近巷を賑わせている「NHKスペシャル シリーズ東日本大震災 ~ 追跡 復興予算 19兆円」の情報によれば、大額の復興予算が「目的外使用」されているらしい。うち、国民が負担する増税分は10・5兆円という。所得税の納税額に2・1%上乗せされ、来年度から25年間払い続けなければならない。内訳は、被災地雇用は二の次に、岐阜のコンタクトメーカーの設備投資とか、刑務所の受刑者ががれき撤去等の技術を習得して復興需要に応える予算とか、社会不安に乗じて過激派が増えるとしてテロ対策・分析のための災害地期における治安確保調査基盤強化とか、外務省による「日本へのイメージ改善のため」のアジアや北米地域の青少年交流とした旅行(年間1万人、10日の日程で被災地は2日間、後の8日は大阪・京都・神戸の観光)の招待に72億円とか、利用者の安全確保のための国立競技場補修費とか、8年前から着工している「台風・大雨」対策の沖縄・国頭村の海沿い国道1・4キロ工事に「地震対策」を名目に付けて予算7億円のうち5億円を復興予算から出しているとか、捕鯨村のある牡鹿半島が被災したからといって反捕鯨団体対策関連費にとか、被災そのものに関係のない項目ばかりが並んでいたそうで、とんでもない。そもそも被災地のためにした募金はどう使われているのだ。各自治体はちゃんと被災者の手に渡るようにしてくれているのか。私は関わった募金関係はとにかく具体的な中身と相手のわかる団体にと働き掛けてきたが、そうでなかったら今以上のむなしさを味わっていただろう。この「復興予算」は各省庁の要求をそのまま積み上げたのか。私事だが、正直、劇団というのはお金で苦労する場所だ。お金を払って観に来ていただくのも助成金をいただくのも、たいへんだ。こんな数字を聞くと、むなしくなる。……日米両政府は19日の合同委員会でオスプレイの運用ルールに合意する予定で「安全性は十分に確認された」「特段の問題はなく、他の航空機と比べて危険と考える根拠は見いだし得ない」として「飛行運用を開始させる」と、「安全宣言」するという。垂直離着陸モードでの飛行を原則として米軍施設・区域内に限定、回転翼を前傾させる「転換モード」の時間を可能な限り短くするとか、米軍施設・区域への進入・出発経路はできる限り人口密集地域の上空を避けるとか、移動も「可能な限り水上を飛行する」など条件を付けている。まず米軍岩国基地での試験飛行を認め、週内にも同県下関市沖の日本海で開始される見通し。合意原案によると、夜間飛行訓練については、普天間飛行場周辺の人口密集地に配慮しシミュレーターの使用などで「影響を最小限にする」、「低空飛行訓練の高度は地上500フィート(約150メートル)以上」という。そんなの信用できるはずがない。すでにルールなど破られまくっているのが沖縄の現実だからだ。……岡山市街地に一泊後、犬島入りとなる。23日講演終了後に犬島を離れるまでの間、ブログは書き込めなくなる可能性が高い。
http://www.artfarm.or.jp/25th/detail/kuzira.html
http://www.artfarm.or.jp/25th/detail/kuzira.html
確かに嘆かわしい事です、ですが「ルールをどうするか」と「ルールを守ってもらうには」は切り離して考えるべきですね。