Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

選挙の日

2012-12-16 | Weblog
投票しても「不正工作」が行われて、「どうせ無駄だ」という言説が目立つ。鉛筆で記入すると消されて直されるからボールペン持参で行け、とか。それがほんとうならたいへんなことだが、全国津々浦々全ての開票所でそんな謀略が横行しているとは、にわかには信じがたい。そうした言説は半ば投票率を下げるための陰謀ではないかという気もしている。まあ世の中はそんなに甘いものではないのかもしれない。一票を一万円で買うという不正事件の話を聞いても子どもの頃はまったく信じられなかったお人好しの私ではある。……どうやら若い人たちからは電子投票を望む声が多い。投票所に行くのが面倒なのか、じっさい忙しい人がそこまで多いのか。「投票に行く」という「行為」じたいが持つ厳粛さのようなものが、大事だという人もいるのはわかるが、個人的には電子投票も「あり」だと思う。しかし電子投票こそ容易に不正が可能なはずだ。だから投票所での投票とはやり方を変える必要がある。電子投票を受け付ける場合の不正を防止するルールは、きわめて簡単だ。「記名投票」にするのだ。自分の名前を記入して投票し、ネット上で自分の名前がその候補者の欄にあることを確認できるようにするのだ。もちろんこの場合でも、架空の人名を使ったり、絶対投票しない人の名前を騙ったりする不正が可能かもしれないのだが。ともあれ選挙の日だ。我々一行は期日前投票をしてきたわけだが、不安の中で開票を待つ。……「投票したい人がいない」という声もよく聞く。「杉並区は太郎ちゃんがいてよかったね」とも言われる。確かに小選挙区制で得をするのは大政党だけだ。……「坂本龍一から政治家の皆さまへ」というネット記事が出回っているが、どうにも気持ちが悪い。まっとうな記事もないわけではないが、途中で読むのをやめてしまった。坂本龍一氏自身の言説にとくに文句はない。若い人に選挙に行くように促す「啓蒙」が主旨なのだろうけれど、こうした「上から目線」「権威依存」には反発する若者もいるだろう。……愛知芸術劇場初日は満席。無事に名古屋公演スタート。日曜昼の公演はまだ増席可能なので、名古屋近郊の皆さま、是非いらして下さい。
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名古屋入り

2012-12-15 | Weblog
一睡もせぬまま、朝5時台の電車で品川に向かう。私鉄や山手線の人達が、何か覚悟を持って立ち向かうような空気を湛えていたように感じるのは、考えすぎか。舞台監督、照明家、音響家、照明助手の俳優と五人、一列に並んで名古屋へ。残るメンバーはバス移動。ちゃくちゃくと袖位置、パネル選択など、判断すべきものを判断、この劇場ならではのことができることになる。劇団俳優陣も到着、明かり作りまでを終える。いったん宿でぐったりするが、劇作家協会東海支部の山の神・瀬辺ちゃんが日中にわざわざ劇場まで顔出ししてくれていたので、「プリシラ」にちょびっと顔を出す。今年彼女と晴れて新婚夫婦となった相手の加藤ちゃんも客として来ていた。そんなこんなで名古屋1日目が過ぎる。
名古屋公演は、愛知県芸術劇場小ホール、12月15日(土)19:00 開演、16日(日)14:00 開演。
http://rinkogun.com/Next_Nagoya.html
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投票、そして、My Sunshine

2012-12-14 | Weblog
あれこれしているうちに午後になる。……慌てて近所の公民館に投票に行く(写真)。期日前投票はどうも高齢者ばかりだ。若い人達は投票日に来てくれるのかな。頼むよ。急な選挙のため手続き事務員不足は以前から指摘されていたが、役所から狩り出されたのであろう中年係員が、慣れているらしい若者にいろいろ指導されながら、もたもたと受け付けていた。……夜、「世田谷ものづくり学校」へ。なかなか面白い空間、廃校の文化施設としての再利用という点ではニューヨークの「PS122」を思い出す。杉並区にも同様の施設を作ってほしいとたまたま区の学校統廃合担当だった方にお話ししたばかりだ。そこのギャラリーで、Utervision Company『マイサンシャイン』。今年の岸田戯曲賞を受賞したノゾエ征爾の新作である同一脚本を、三浦佑介演出、小池博史演出の2バージョン・二本立てで。ノゾエ氏は私の後としては久しぶりに現れた、岡山出身の劇作家で、個性的な俳優でもある。さて、この企画、一本目の三浦演出は、男優が声ばかり大きく大袈裟な演技で辟易。「見やすさ」のためにセットを動かすやり方も極めて安直だ。だったら対面座席にする必要はない。若手劇団を見たり、この数年の劇作家協会新人戯曲賞の候補作群を読んでいてもよく思うことだが、どうも若い劇作家というか演劇人達は「ファンタジー」というものに対する認識が、私たちの世代とは違うようだ。端的に言えば、「ファンタジー」に要求される「リアル」についての理解というか探究が、浅いと思う。『マイサンシャイン』は、明らかに台詞が過剰である。作者の才気を感じさせる瞬間もある。だが、この「設定」からの飛翔を期待する立場から考えると、「新しさ」や「オリジナリティ」は、乏しいと言わざるを得ない。さて、二本目の小池演出は、戯曲を解体している。というか、まったく自分流に書き直してしまった。台詞は削られ意訳されてほとんど消滅し、あるいは歌にされてしまう。まったく原形を留めていない。だが、一本目よりははるかに私たちと戯曲の「距離」を近づけることに成功している。日本の通常流通している「演劇」の範疇では、こうした手法はまず認めてもらえない。私自身も悔しい思いをしたことがある。劇作家としての私は、相手によっては「そこまで変えるな!」と言いたくもなるだろうが。ともあれ、この、戯曲そのものに対する容赦なき「批評」は、劇作家協会新人戯曲賞の公開審査での喧々諤々どころではない。肝が冷える。公開審査に異議を申し立てたいと考えるような最終候補者の方々には、ぜひ観ることをお薦めする。それにしても、小池博史最新演出をこのような形で観るというのは、新鮮かつ贅沢な体験だ。何より小池氏のエッセンスが詰まっている。過去に観た小池作品と印象で一番近いのは『百年の孤独』ワークインプログレスだが、よりシンプルなぶんだけ、作劇する小池氏の裸像が透けて見えてくる。興味深い。パパタラフマラ時代を終えて彼がどう変貌するかの方向性を決する萌芽が、ちらほらと見えているのかもしれない。小池氏はなまじっかな「ファンタジー」を否定する。そして「リアル」を持ち込むが、それを自分自身で壊す。それが幾重にも繰り返される。爽快でありグロテスク。言語を超越しているせいもあってか、観ている私自身が「PS122」やヨーロッパの小劇場にいるような錯覚をもたらす。そして、時に、塀の向こうにガザを感じさせ、あるいは、辺野古浜のキャンプ・シュワヴとの境界にあるフェンスの前にいるような気持ちにさせる。終演後、小池さんと立ち話。来年は三分の二が海外だそうだ。セットはほぼ「壁」だけ。私も参加したフランス・グルノーブルのフェスティバルは、その年、『壁を壊せ!』がテーマだったことも、思いだした。……「My Sunshine」といえば、この秋に観た唯一の映画がクリント・イーストウッド製作・主演の『人生の特等席』。イーストウッド演ずる老野球スカウトが亡妻の墓前で「You are My Sunshine 」を歌うというか、歌詞をただぼそぼそ呟くのだが、メロディ自体も有名なこの歌の歌詞は、まさにそういうものだったかと唸らされる。監督はイーストウッドの近年の片腕であるロバート・ロレンツ。哲学過多になってきたイーストウッド監督最近作よりもハリウッドの王道を往く作風。シナリオはもう、登場人物たちが最初に出るときに既に先が読めてしまうのだが、その大いなる予定調和を安心して展開させるだけではなく、小技や今現在を感じさせるネタが効いている。誰も死なないが、泣ける映画。会社で同じスタッフを抱えて粛々と活動し続けるイーストウッド・チームは「劇団」のようなものだと、あらためて感じさせる良作であった。……北朝鮮のロケットだかミサイルだかが飛んできたらしいが、落ちた地点に近いフィリピンは怒っていないの?とごく当然なコメントを出す人は、正しい。……福一4号機の燃料貯蔵プールを補強したコンクリートがボロボロに傷んできていて、「危険な状態」になっているという噂がある。取り出し作業を一年前倒しにするのはやはりそのせいなのだ。私たちの「表現」は、そうした「リアル」に拮抗しなければならない。……まもなく名古屋に入る。『星の息子』ツアー開始である。私も含めスタッフチームは、朝から劇場先乗りとなる。
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『普天間』、まもなく沖縄公演

2012-12-13 | Weblog
やることが多すぎる。一時間半だけ寝て午前中から森下で『星の息子』稽古。いよいよ15日の名古屋から、ツアーが始まるのだ。……拙作『普天間』青年劇場公演も、今年は11月から全国ツアー中。岩国公演を経て、12月16日(日)を皮切りに、沖縄本島5カ所の会場で沖縄公演をスタート。書いたのは昨年だからオスプレイの話題はあまり出て来ない。ただ、描かれている事柄の中で、沖縄国際大学への米軍ヘリ墜落事件は、オスプレイ配備の現実の中では、よりなまなましい印象となるはずだ。細部を刈り込んで、初演よりも少し短くなっている。伊波洋一元宜野湾市長にも言われたのだけれど、普天間で『普天間』という劇が上演されるということは、これは、たいへんなことである。沖縄公演はすべて実行委員会の主催によって行われる。戯曲は未来社刊(定価:1,890円 本体:1,800円)。公演日程は、以下の通り。チケット料金は全会場共通で、一般当日:3500円、学生当日:2500円、※事前予約だとそれぞれ500円割引。
■読谷村文化センター 鳳ホール 日時:12月16日(日) 16:00開演 主催:読谷実行委員会 チケット:090-6858-4575(伊佐)
■名護市民会館 日時:12月17日(月) 18:30開演 主催:名護実行委員会 チケット:090-5921-5685(金城)
■うるま市民芸術劇場響ホール 日時:12月19日(水) 18:30開演 主催:うるま実行委員会 チケット:098-974-0509
■宜野湾市民会館 日時:12月20日(木) 18:30開演 主催:宜野湾実行委員会 チケット:098-893-4411(内線310)
■那覇市民会館大ホール 日時:12月21日(金) 18:30開演 主催:那覇実行委員会
 チケット:コープアプレ、リウボウ、沖縄三越プレイガイド 連絡先:098-853-3281(赤嶺)
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はざまの一日

2012-12-12 | Weblog
高円寺の劇作家協会事務所で午前中ずっと杉並区区民生活部の皆さんと話。座高円寺運営について区と協会はパートナーシップ協定を結んでいる。……事務所に残り、協会のあれこれを事務局メンバーと話す。続いて、座高円寺の地下にネット電波を拾いに行く。ロビーで佐藤信芸術監督と話。杉並の現状から原発や基地についてまで、怒濤のように話す。……さらに仕事。雑務。……夜、高遠菜穗子さんと「非戦を選ぶ演劇人の会」メンバーの話し合いに、終わりのほうだけ合流。彼女がイラクで人質になってからもうすぐ九年。十年単位で時があっという間に過ぎていることを、あらためて実感。……石原慎太郎・日本維新の会代表曰く「(日本は)自分の国を自分でさげすむ、バカな時代になった」。戦後の「平和」尊重の精神を蔑んできたのは彼ではないか。バカはおまえだ。憲法を押しつけられたとか、いつまで駄々っ子みたいに言うのか。憲法9条のせいで拉致被害者が見殺しにされたとか、理解力もなく、逆様にも程がある。「あんなものがなければ、日本は返さなかったら戦争するぞと、攻めていく姿勢で取り戻せた」。そんなに国民の血を見たいのか。拉致被害者家族たちの前でそれを言えるのか。自民党が政権に復帰した場合は、協力して憲法改正を目指すそうだ。普天間基地にいる米海兵隊を「大阪で引き受けてもいい」と言っていたはずの石原の片腕・橋下徹市長は、沖縄を訪れ、辺野古周辺を「視察」し「維新の会として代替案を持っていない」と、辺野古移設を容認。ほんとうに口先だけの男だ。恥を知れ。……彼らに悪口を言われている日本未来の党・小沢一郎議員は「核武装とか、『この国はけしからんからやっつけろ』とか。そんなことで国民の命と暮らしを守れるのか」。もちろん守れるはずがない。小沢がハト派になったのではない。「反戦」「平和」は、日本の戦後民主主義の原則だ。原則を守る厳しさから逃れないことこそ、勇気だ。憲法9条を抱き平和を尊ぶ精神が存在してきたことに対する「誇り」こそ、正当だ。マスコミは、世論調査の分析等の報道で、「民主・自民・維新」ばかりを言挙げするのはやめてほしい。それは報道ではなく「操作」だ。そして「民主・自民・維新」に、私の指摘する「誇り」は、ない。……パウエル元米国務長官は「若者の価値というのは日本の方が米国より貴重なんです。若者を草食系にさせておく余裕は日本にはないはず。日本の若者には強くなってもらわないといけない」というが、「反戦」「平和」を貫く勇気が保たれるならば、それを「弱い」とは、決して言わせない。
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『星の息子』名古屋・岡山・伊丹ツアーまもなく

2012-12-11 | Weblog
『星の息子』ツアーに向けてあれこれが動き始める。というか、東京公演とツアーの間が二週間あいたので、急遽『宇宙みそ汁』追加公演を挟んだのである。『星の息子』ツアーは、名古屋、岡山、伊丹。三都市だけだが、しっかりと上演したい。といっても、来年の準備がいろいろ始まっていて、東京にいる間にしかできないこともあり、いろいろなことに手が回らない。……福井敦賀原子力発電所の断層について、国の原子力規制委員会は、専門家と評価する会議を開き、2号機の真下を走る断層が活断層の可能性がある(「浦底断層」)という判断を示した。あの田中俊一委員長さえ「今のままでは再稼働の安全審査はできない」と言う。敦賀原発は運転再開せず廃炉になる可能性が出てきた。日本原電は反論し、藤村官房長官は「原子力規制委員会の意見は個人的な印象」と牽制するが、科学者の良心にかけて、廃炉に向けて譲らずいてもらおう。……期日前投票に行かなければ。前回選挙よりも出足が鈍いというが、投票率が下がると、ろくな結果になるまい。「入れたい候補がいない」というのもわかるが、日本を「戦争のできる国」にしようとする勢力を抑えなければ、反戦を貫いてきた先人の魂を汚し、憲法を抱いてきた平和日本の歴史に泥を塗ることになる。……オスプレイ本格運用間近の噂。許せん。
『星の息子』ツアー情報は以下の通り。
【名古屋】愛知県芸術劇場小ホール 12月15日(土) 19:00 開演 16日(日)14:00 開演
http://rinkogun.com/Next_Nagoya.html
【岡山】 岡山市立市民文化ホール 12月18日(火) 19:00 開演
http://rinkogun.com/Next_Okayama.html
【伊丹】 AI・HALL共催公演 12月20日(木)~22日(土)
 開演時間○木曜19:00 金曜14:00/19:00 土曜14:00
http://rinkogun.com/Next_Itami.html
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ダンス系劇作家(!?)の受賞

2012-12-10 | Weblog
もう「第18回」となる、 劇作家協会新人戯曲賞・公開審査会。応募総数200本から選出された最終候補作は6本。最終選考委員は川村毅(司会)、坂手洋二・佃典彦・土田英生・マキノノゾミ・横内謙介・渡辺えり。最終候補作全文掲載の「優秀新人戯曲集2013」(ブロンズ新社)は先月半ばに発売されている。多くの「賞」が追随したこの「公開審査」「事前に候補作出版」を発明したのは私だが、編集者でもある劇作家小松幹生さんの力がなければ実現していない。事前に候補作をホームページに載せるところはあるが出版はさすがに誰も真似できないのだ。審査員を応募者が選ぶという仕組みも同時に始めたが(これもよそは真似できない)、毎年審査員の顔ぶれが固定してきているのは不思議だ。……夕方、協会劇場部・企画事業部・リーディング部の合同会議があり、その寸前まで候補作を読んで思い悩む。公開審査は審査員みんな真摯に取り組むので結構消耗する。昨年は高水準作が目白押しで、おおむね褒める中での差異についての議論だったが、今年はいろいろと評価が分かれた。候補者には知り合いもいるので、公開審査ゆえの苦衷もある。受賞したのは原田ゆうさんの『見上げる魚と目が合うか?』。原田さんは女性と勘違いしていた審査員もいたが男性で、イデビアン・クルー所属のダンサーでもある。今年の岸田戯曲賞の矢内原美邦に続いて、ダンス系劇作家の躍進。原田さんは矢内原作品にも出演していたようだ。……授賞式。引き続き同会場で協会忘年会。盛況。会長としては、この厳しい時代にこうして劇作家はじめ演劇関係者が集うことのできるありがたさと、何を大切にしていくかが問われている現実を踏まえて、挨拶。仲間は、ありがたい。落選した候補者に用意したノートを手に懇々と「何がいけなかったか」を諭す佃くんの情熱。マキノさんや中津留くんと久しぶりにいっぱい喋った。
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シンガポールよりは寒い

2012-12-09 | Weblog
『宇宙みそ汁』昼の部に、シンガポールのフジール・スレイマン氏とクレアさん、滝口さん、来てくれる。フジールは関美能留演出の書き下ろし戯曲の稽古というか台本打合せのために来日したばかり、関君と久我晴子さんが連れて来てくれたのだ。〈アジア劇作家会議〉の繋がりがいろいろな成果をもたらしている。フジールたちはいきなり日本の地震と寒い風に翻弄されてしまったわけだ。写真は梅ヶ丘BOX表で彼らと。……夜の部もいろいろな人が来て、賑やか。いよい公演は日曜の昼の部・千秋楽を残すのみ。……合間に、久しぶりに梅ヶ丘図書館へ。雑誌の最新刊も貸し出すシステムができていて、いろいろな需要と工夫があるのだなと感心する。梅ヶ丘駅周辺も高架になってからまた雰囲気が変わった。
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梅ヶ丘に届けられたオリーヴ

2012-12-08 | Weblog
午後はギリギリまで仕事して劇団制作ミーティングの終わり頃に滑り込む。自分が言い出した会議なのに申し訳ないが、やることが多すぎる。NOTE、面接、本番。ちょっと改良したいことが多く皆にカツを入れたのだが、「愛子会議」と名付けた清中愛子を演ずる女優五人(写真の面々)ミーティングも功を奏して、『宇宙みそ汁』が追加公演をやってよかったと心底思える出来になり、安堵。……夕方に地震。交通機関の乱れもあり、キャンセル、未着客多し。三陸沖を震源とする地震には、東日本大震災の被災を思い出す人も多かったはず。「3.11の2日前の前震と今日の地震が殆ど同じ」という説には震撼させられる。昨年3月9日は、「震度5弱 震源 北緯38.3度 東経143.3度 M7.2 深さ約10km」、この12月7日の地震は「震度5弱 震源 北緯37.8度 東経144.2度 M7.3 深さ約10km」なのだそうである。あらためて、厳寒の季節を迎える被災地を想う。福島では自然界にも異変。チョウが大幅に減り、天敵の鳥の減少でクモが増えているという。……土井敏邦監督・幸美さんご夫妻が観に来てくださる。土井監督はプレスパスが降りず苦悩の日々を送ったパレスチナ取材から戻られたばかり。パレスチナと高江の相似点についてなど話す。その地に生きる者の「生活」が奪われる現実。高江の人達に、パレスチナで暮らすイマード監督が撮影した映画『壊された5つのカメラ』を観てもらいたい、という話で盛り上がる。土井監督の5部作を梅ヶ丘BOXで一挙上映できないだろうかという話もする。土井監督からオリーブの鉢をいただく。パレスチナと言えばオリーブ。持ち帰り、自宅に植えることにする。庭とは呼べない幅の狭い通路のような地面だが。ゴーヤの横にしよう。……どうでもいいけど、気になる話。最近テレビでよくやっている紺野美沙子さんの出ている本人と別な声の商標名の音声が口パクに重なるグルコサミンのCMは、なんだかとても不気味だ。元同級生としては落ち着かない。
土井監督のコラムを確実に毎回ぶんフォローしていなかったことに気づく。あらためて夏からのコラムを読み直す。以下から入れます。
http://www.doi-toshikuni.net/j/index.html
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『宇宙みそ汁』『無秩序な小さな水のコメディー』追加公演は9日(日)まで

2012-12-07 | Weblog
梅ヶ丘BOX 20周年記念フェスティバル・アトリエの会『宇宙みそ汁』『無秩序な小さな水のコメディー』追加公演は、九日まで上演中です。いよいよあと三日。お見逃しなく。(写真は『無秩序な小さな水のコメディー』の中の『入り海のクジラ』)……青年劇場『普天間』を観に俳優座劇場に来てくれたQAB琉球朝日放送の三上智恵さんとお話。『標的の村』で知られる彼女は『GO HOME! オスプレイ なくせ!日米地位協定!』という講演会のため東京に来ていた。『普天間』のインパクトは、沖国大の講師も兼ねる彼女にとっても重いものだったようで、私もいささか動揺しながらいよいよ半月後に迫った沖縄公演に思いを馳せる。三上さんからいろいろな資料をいただく。……アメリカは核爆発を伴わない臨界前核実験を5日に西部ネバダ州で実施。オバマ政権下では4回目。「核兵器なき世界」を求めているはずだったのでは? ノーベル平和賞は返しなさい。……「日本維新の会」が公約に掲げた「最低賃金制の廃止」を、「市場メカニズムを重視した最低賃金制度への改革」に改めた。なんじゃそりゃ。弱者いじめ、格差拡大を推進するのかと批判されたことを受けてだというが、もちろん間違った考えをただしたわけだろうが、一度言ったことを批判されて変えたということも含めて、そもそもの本心がどこにあるかはあからさまだ。……もはや内外ともに政治家の言うことなんぞ誰も信じない。そんな状況で選挙か。
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読んでください 『普天間を封鎖した4日間』

2012-12-07 | Weblog
九月末四日間の、十月一日に予定された「オスプレイ配備」を拒否する沖縄県民たちによる「普天間基地全ゲート封鎖」は、戦後に例のない画期的な出来事だった。宮城康博・屋良朝博 両氏は、ツイッターやブログなどでその様子を同時進行で発信し続けた。私も「監禁中」だった宮城氏と電話で話したりした。そのナマな素材と宮里洋子さんの写真をもとに、もの凄いスピードで高文研の山本氏が一冊の本にまとめた。これは記録として貴重であることはもちろん、沖縄問題に関心のある方々に、中央マスコミでは報道されない沖縄の人々の思いと行動を知ってもらうのにも、適した書である。ネットに公開されているこの四日間の多くの動画と併せて読んでいただくとより理解が深まると思う。
米軍について最も詳しいジャーナリストとしての屋良氏が「沖縄に配備予定のオスプレイが運べる海兵隊員はわずか576名」「海兵隊を運ぶ艦船の母港が沖縄ではなく長崎の佐世保という矛盾」を始め、抽象論ではなくオスプレイ配備の不毛さを具体的に指摘する部分もわかりやすく、どうもオスプレイについては嫌だけれど反対の論理がすっきりしないと思う方々には、一読の価値がある。
「非暴力直接行動」は、自分からは決して手を出さない。それが「過激」であるとして忌避する人達は、じっさいにその行動を「過激」と思ったり「過激」なものにしてしまうのが、まったく「権力」の側の論理であることを、本書を読んで実感として知ってほしいと思う。「非暴力直接行動」は人民の「権利」であり、自由と平和を望む人達にとって、限りなく有効な手段なのだ。そしてその「原理」を識ることによって、沖縄の人たちは、パレスチナをはじめ世界各地で進行している「解放」を求めたたかう人達の動きと、深く連帯しているのだ。
『普天間を封鎖した4日間』購入は、出版社管理・運営の以下より、ぜひ。
http://www.koubunken.co.jp/0500/0498.html
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『宇宙みそ汁』『無秩序な小さな水のコメディー』追加公演が始まります

2012-12-05 | Weblog
12月3日、東電は、福島第一原発4号機の使用済み核燃料プールから、燃料を取り出す作業を、当初の予定より1カ月前倒しして、来年11月から開始すると発表。これはどういうことだろう。何か逼迫した必要性があるということではないか。上部が水素爆発し、実質的には、露出した状態であるという燃料プールが「もう持たない」という判断や、放射能濃度の上昇による作業可能範囲や時間の制限が見えてきたからなのかもしれない。取り出し完了時期も、1年前倒し、2014年末を目指すという。前向き、積極的で良いようだが、「なぜ?」と考えると不安にさせられる。……脱原発の活動で芸能界から遠ざかり新党「今はひとり」を立ち上げた山本太郎氏が「日本未来の党」の党首と肩を並べて歩く写真も出回っている。やはり、うっすらと連携をほのめかしていく路線のようだ。ちなみに「日本未来の党」は、投票用紙に短縮して記入してはいけない。「日本」と短縮すると他にも「日本」を冠した政党が多いというのは当たり前だが、他に類似政党のない「未来」も駄目らしい。なんだか、届け出の日時によって短縮の記し方が規制されるという。「日本未来の党」とフルネームで記載しないと、無効だという。どうにも何者かに脚を引っ張られている感じはするが。……世間の趨勢はともあれ、日々を生きていく。私のホームグラウンドの演劇で、私の本拠地の劇団で、梅ヶ丘BOXで、いよいよ5日から『宇宙みそ汁』『無秩序な小さな水のコメディー』追加公演。限定五日間限り。今日も午後から通し稽古、確認(ダメ出しとは言わない、NOTEとも言う)、さらに部分稽古で、時間が過ぎる。思いがけず厳しくなることもある。だが必ず無駄にはならないと信じる。舞台は俳優のものだ。舞台上の自由を手に入れるためには、それぞれに応じた、越えるべきハードルがある。この公演は好評による追加公演なのだが、六日昼の回以外は、まだ席の余裕があります。……夜、閉まりかけたスーパーで半額割引惣菜など買い物して、帰宅。……劇団事務所に宮城康博・屋良朝博共著『普天間を封鎖した4日間』(高文研・刊)を、出版元の高文研の山本さんが届けて下さる。すごい行動力。早く読了して感想をアップします。と思ったら深夜、屋良さんから、思いがけない要件のメールが届く。世界は動いている。素晴らしい。……5日からは、青年劇場が全国ツアー中の拙作『普天間』の俳優座劇場での再演も始まる。この劇は今月後半に沖縄5劇場での公演がある。普天間でも、『普天間』をやるのだ。考えると心臓に悪い。
『宇宙みそ汁』『無秩序な小さな水のコメディー』公演情報は、以下の通り。初の試みとして〈みんな待ってた!「リピーター割引」〉もあります。
http://rinkogun.com/Misoshiru.html
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杉並区と全国区

2012-12-04 | Weblog
俳優の山本太郎氏が新党「今はひとり」を立ち上げ、衆院選出馬を表明。自身のツイッターで「杉並で闘う。石原伸晃(自民党前幹事長)さんの選挙区」と述べ、衆院東京8区から立候補する意向を示した。そう、杉並区。私の住むところだ。山本氏は1日の出馬表明記者会見では選挙区について「橋下徹(日本維新の会代表代行)が出るのであれば、ぜひともガチンコでケンカさせていただきたい」と言い、自身のツイッターでも“直接対決”を呼びかけていたが、結局、「野田さんの所は三宅雪子さんがいる。橋下さんは出馬しないという。それで、石原伸晃さん。石原慎太郎さんも意識している。日本を売った、という意味で。他には、細野さん、枝野さん、仙谷さんも考えたが、民主党はもう終り」。誰かを潰すために出る、その相手次第で出るところを決める、と言っているみたいだが、前回同区は、当選の石原伸晃・次点の保坂展人(現世田谷区長)の間が二万票差の接戦だったことも、考慮の材料だったのかもしれない。また、山本氏は「脱原発」の活動を展開、九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)の運転差し止めを求める住民訴訟の原告団にも参加している。毎週金曜恒例の官邸前デモに至る一連の東京に於ける反原発デモを昨年夏から仕掛けている「素人の乱」の拠点が高円寺であることも、同区を選んだ理由だろう。そうした層を味方につけるには、一時噂された「未来の党」からの出馬ではなく、実質無所属を選んだ方がより得策と考えたのかもしれない。「全国区の問題」が彼の主眼とすれば、それを杉並という「地域」が、代理戦争というか代表戦争というか、全国から妙な注目を集めて、請け負うことになる。もちろん、そもそも衆院選じたい、この国の行き方を問うものだ。杉並も、お隣の世田谷も、都内の区としては元気のあるところだが、それでも「不況感」は強い。飲食店の淘汰のされ方もすごいし、多くの店や会社も「今年はこれまでと違うひどさ」という。かつての日本であれば、不景気である時に選ぶ方向は、「現状維持」という名の「保守」であった。だが今や、何かを保つという以上に、切実に、「このままではまずい」という切迫感がある。そうした時にどういう判断が出てくるか。より保守に傾くか、根本的に刷新を求めるか。その刷新がどの選択に向かうか。杉並・世田谷の「空気」はどう全国に反映されるか。保坂展人さんから新著「闘う区長」をいただいたので、そうした「現状」の勉強のためにも、早く読もうと思う。
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悪夢のリアルに抗して

2012-12-03 | Weblog
衆院選で、「日本維新の会」が半数を超える新人の立候補予定者に対し、各小選挙区で開かれている公開討論会への参加を見送るよう指示していた。「新人が討論会で失言するとイメージダウンが大きく、地元事情に疎い落下傘候補は特に危ない」ということらしい。あまりにも不真面目だ。自分の言葉を持てない者に社会性はない。責任感もない。……イスラエルはパレスチナの国連オブザーバー資格を「組織」から「国家」に格上げする国連総会決議が採択されたことへの報復措置として、パレスチナ自治政府の代行として徴収した税金約4億6000万シェケル(約100億円)の自治政府への送金を凍結するという。さらに「イスラエル政府は国連総会決議を拒否する」と言明。国際社会はもっと怒るべきだ。奪われる者の痛みを想像することができなくなっているのか。……QABドキュメンタリー『標的の村~国に訴えられた東村・高江の住民たち~』1時間バージョン(写真)、新たに加わった普天間ゲート前封鎖シーンの白眉は、クルマに立て籠もり機動隊に囲まれながら「安里屋ユンタ」を歌う女性、この痛みの表現。……中央道のトンネル天井板崩落。なんだかこの国全体のボロボロさ加減の象徴のように思えてくる。この事態は、列島改造、高度成長を知らない世代にとっては、「初めからあった豊かな世界」がまぼろしであったという不穏さで迫ってきているだろう。……臨界か爆発か、関東地方全域が壊滅的な被曝をするという夢を見た。ふだん夢についてなどは書かないのだが、これは私という人間にさえ起きている、今現在の「現象」だと考えて、記す。……この悪夢の時代をどう乗り越えていくのか。不安に負けないためにはどうするか。昨日ある若い人に話したが、まずは「自分の言葉で語る」「自分の言葉を見つける」ことしかないだろうし、そのためにこそ、「他者」と、「他者の痛み」を知ることが必要なのだと、気がつくしかない。それはその人自身の「リアル」を見つけることでもある。
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十二月はまず『宇宙みそ汁』

2012-12-02 | Weblog
高円寺から、梅ヶ丘へ通う日々に転換。この日は午後から5日よりの『宇宙みそ汁』『無秩序な小さな水のコメディー』追加公演の稽古。これまでも合間に自主稽古は重ねているが、四ヶ月ぶりに通し稽古。夜十時半まで部分稽古。……来年3月公演『カウラの班長会議』のオーディションも始まる。何日かに分けて午前中から十人以内ずつで実施中。書類審査で五十人ほどに絞ってはいるが、あと二回やらなくてはならない。……十二月といえば恒例の「劇作家協会新人戯曲賞公開審査会」も九日に迫った。まだ全最終候補作を読み終えていない。……九日には審査会終了後に、劇作家協会忘年会も開催する。参加資格なし。事前申込み不要。当日お時間がありましたらお気軽にお立ち寄りください。会場は、座・高円寺2階 「カフェ アンリ・ファーブル」。会費は3,000円である。……そういえば十二月一日は映画がなんでも千円で観られる「映画の日」だったが、時間もないし、そもそも振り返れば、自分はそういう日に映画を観たことはないのだった。『ニーチェの馬』はもう一度映画館で観たいが、いまの季節に観るとえらく寒く感じるだろうな。
劇作家協会ホームページは、以下からお入り下さい。
http://www.jpwa.org/main/festa
『宇宙みそ汁』『無秩序な小さな水のコメディー』情報は、以下からお入り下さい。
http://rinkogun.com/
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