森本敏防衛相は職を退く会見で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への県内移設に関し「考えたようにならず心残りだ」「(移設が進まなかった理由について)米軍新型輸送機オスプレイの普天間配備に労力を傾注したためだ」「(移設先に関し)ほかに許容できる地域がない。軍事的には沖縄でなくてもいいが、政治的には沖縄が最適だ」と述べた。えっ、「軍事的には沖縄でなくてもいい」? つまり、「地政学的に」沖縄じゃなくてよかったなら、就任中ははっきりと嘘をついていたわけではないか。まあ、彼は二年前の発言に戻ったと思っているのかも知れないが、政治家やら大臣やらになるということは、嘘つきになるということだと、よくわからせてくれた。「政治的な許容力、許容できる地域」が沖縄しかないということは、押しつけられる相手が沖縄だけだという、暴言だ。防衛省は「普天間飛行場の航空部隊を県外・国外に移せば即応性が損なわれ、沖縄での効率的な訓練実施が困難になる」と表明、今年4月の米軍再編見直し共同発表で盛り込んだ、ハワイや豪州への分散配置について「アジア太平洋地域全体の多様な事態に実効的・効率的に対処する態勢」とし、「沖縄は戦略的要衝にあり、地理的優位性に変化はない」と、森本防衛相と異なる見解を示した。もちろん両者とも沖縄の負担を大前提とし、沖縄側が許容することを前提として勝手なことを行っている。沖縄県基地対策課によれば、オスプレイの飛行実態は、確認された517件のうち318件つまり、じつに61・5%が運用ルールを定めた日米合同委員会合意に違反するとされている。日米合意違反は常態化している。これ以上の負担を押しつけることは許されない。米海兵隊MAGTF(地上/航空/支援)についていえば、それは沖縄でも無理だ。過去の歴史が証明しているし(『普天間』を観てくれ)、海兵隊がアメリカにとって「お荷物」であることは、もはや大前提なのだ。……年内に結論を出さなければならないことをあれこれしているうちに時間が経つ。再来年の仕事のことまで入ってきている。もちろん、芝居や映画などまったく観にゆく暇がないのかと言われるとそういうわけでもなく、ふだんの不義理を解消することも必要だし、いろいろと動けるところは動きたい。で、昨日に続いて夜には出かける。東京演劇アンサンブル『銀河鉄道の夜』、武蔵関〈ブレヒトの芝居小屋〉へ。今年の頭は『荷』演出で、ここに通った。あの頃も寒かった。その後、『ALL UNDER THE WORLD』、坂本長利さん・五大路子さんの『冬眠まんざい』リーディング演出、『宇宙みそ汁 / 無秩序な水の小さなコメディ』、犬島での野外劇『内海のクジラ』、『星の息子』、と続いたわけだ。よく働いたものだ。……佃君から2月名古屋・長久手での〈劇王〉イベントの宿泊交通の確認が来る。演劇人としては名古屋との縁はある方だと思うが、このイベントには十年めにして初参加なのだ。参加といっても、審査員としてである。写真は、以前に載せ忘れた、名古屋の瀬辺ちゃんの店「プリシラ」で初めて飲んだ、余市にしか売っていないというカフェ・グレンのシングルモルト。
goo blog お知らせ
最新記事
カテゴリー
- Weblog(6531)
最新コメント
- nasaki/燐光群『沖縄戦と琉球泡盛』 本年の公演を終了致しました 皆様、ありがとうございました
- nasaki/生物多様性の宝庫・与那国樽舞湿原の生き物たちは、軍港増設計画で危機にさらされています
- nasaki/いよいよ本日14時の回が東京千秋楽 『沖縄戦と琉球泡盛』
- nasaki/テアトロ12月号に、日本被団協のノーベル平和賞受賞について書きました。
- nasaki/泡盛に合う料理は何か 情報、募集しています
- nasaki/映画『五香宮の猫』大ヒットは嬉しい
- えいき/さくっと食べてさくっと帰る
- nasaki/沖縄の「猫様」と作品の中で遊ぶ
- nasaki/沖縄の「猫様」と作品の中で遊ぶ
- サムライ鉄の道/文学座公演『大つごもり』のポスターに串田和美さんのお名前を見つける
カレンダー
バックナンバー
ブックマーク
- goo
- 最初はgoo