にかほ市平沢の小学校の真向かい、県道をへだてて小高い丘がある。そこを丁刃森と言います。
十四世紀、由利仲八郎政春がこのあたりで勢力を誇っていましたが、鳥海弥三郎盛光に破れ、西滝沢の城も落城しました。
由利仲八郎には丁刃丸という十三歳の息子がおり、密かに乳母お沢の家にかくまわれました。しかしお沢の父親の権七は盛光に従っており、丁刃丸を盛光に差しだそうとしたのです。お沢は丁刃丸を逃がしますが、権七に捕まり、川に落ちて死んでしまいました。丁刃丸も権七と戦い、互いに死んだのです。そこが平沢小学校近くです。
丁刃丸を埋葬した場所を丁刃森というのです。
TDKミュージアムの南側の丘のその頂に建武碑があります。
建武碑は丁刃丸の供養塔とされています。
鳥海弥三郎は、前9年の役で敗れた安倍一族の残党とされていて、どのように由利に流れてきたのか調査中です。
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