イルミネーションの美しい季節になると、東京ミレナリオを見に行ったときのことを思い出す。
東京ミレナリオは開催時期と時間に制限があり、子連れで出かけるにはそれなりの覚悟が必要だった。面倒くさがり屋の私は「今年はいいや」と先送りしていたのだが、2005年を最後に休止すると知って以来、何としても行かなくてはと決心した。
夫は絶対来ない。当時小3だった娘のミキと二人では淋しいので、妹と甥・姪、そして子守要員に両親を誘うことにした。
ミレナリオを見たあとは食事をして、近場のホテルに一泊したい。妹と両親はさいたま市に、私は練馬区に住んでいるから帰ろうと思えば帰れるが、眠くなった子供にグズられるのは真っ平だし、たまにはのんびり外泊するのも悪くない。
問題は、大人4人、子供3人がどうやって宿泊するかである。が、ホテルは難なく見つかった。八重洲富士屋ホテルには、定員7名の和洋室があるのだ。電話で予約を入れたら、さらに耳寄りな話を聞いた。
「お子様が添い寝なさるのであれば、もう1人大人が泊まれますよ」
こうなったら、姉を誘うしかないと思った。
私の育った家庭は、家族みんなの仲がよい。クリスマスや正月には独立した娘3人が帰ってくるし、夏に揃って旅行することもある。
ミレナリオを見に行くだけなのに、いつの間にやらオールスター勢ぞろいの一大イベントに発展していた。
2005年12月28日、ミレナリオツアーを決行した。東京駅で妹や両親と待ち合わせ、ホテルにチェックインする。姉はまだ独身で仕事が忙しく、あとから駆けつけることになっていた。
「細長いね、この部屋!」
幅は広くないのに奥行きばかりが長いこの和洋室には、すでに布団がひかれていた。やはり畳のある部屋は落ち着く。座椅子を並べてお茶をいれ、日没まで両親や妹とおしゃべりをして過ごした。
姉が合流したら出発だ。
しかし、スタート地点の東京駅には、すでに長蛇の列ができていた。
「東京ミレナリオはただいま50分待ちとなっております!」
うそっ!
後ろから「去年はこんなに混んでなかったよ」などと愚痴る声が聞こえた。私のように、最後だから行かなきゃと考えた人がたくさんいたのだろう。
「ねぇ、どうする? やめようか」
子供たちよりも気が短かったのは姉である。自由業で接待される側にいる姉は、不便な環境に慣れていない。
「せっかく来たんだから見ていこうよ。少しずつ動いているみたいだし」
ぶーたれる姉をなだめて列に並び、信号待ちや時間調整などでさらに足止めされながらも、1時間後には幻想的なあのアーチが見えてきた。
写真やインターネットと違って、本物はやたらと大きくて迫力がある。
「すっご~い!! キレイだねぇ」
ミキはすっかり興奮状態で、高くそびえ立つ光のアーチに目を奪われていた。姪や甥は抱っこしてもらい、まるで昼間のような色とりどりのまばゆさにご機嫌だった。
やはり、子供のころから美しいものに触れ、情操教育をすることが大切だ。
ここはキラキラ輝く光の城。『光の国のアリス』という新しい話ができそうな気がした。
が、中には頭上ではなく、キョロキョロと他人のバッグばかりを見ている男もいた。これは要注意。
「止まらないで! 歩いてください」
警官が笛を吹いて怒鳴っている声もした。
ま、どんな話にも敵役は登場するものだ。我慢、我慢。
大混雑の通りを抜け、ホテルに戻ったら8時半を回っていた。
みんなヘトヘトだったけれども、誰ひとりとして遅い夕食に文句を言わなかった。
両親が元気なうちに、ミレナリオが再開するといいな。
お気に召したら、クリックしてくださいませ♪
※姉妹ブログ 「いとをかし」 へは、こちらからどうぞ^^
東京ミレナリオは開催時期と時間に制限があり、子連れで出かけるにはそれなりの覚悟が必要だった。面倒くさがり屋の私は「今年はいいや」と先送りしていたのだが、2005年を最後に休止すると知って以来、何としても行かなくてはと決心した。
夫は絶対来ない。当時小3だった娘のミキと二人では淋しいので、妹と甥・姪、そして子守要員に両親を誘うことにした。
ミレナリオを見たあとは食事をして、近場のホテルに一泊したい。妹と両親はさいたま市に、私は練馬区に住んでいるから帰ろうと思えば帰れるが、眠くなった子供にグズられるのは真っ平だし、たまにはのんびり外泊するのも悪くない。
問題は、大人4人、子供3人がどうやって宿泊するかである。が、ホテルは難なく見つかった。八重洲富士屋ホテルには、定員7名の和洋室があるのだ。電話で予約を入れたら、さらに耳寄りな話を聞いた。
「お子様が添い寝なさるのであれば、もう1人大人が泊まれますよ」
こうなったら、姉を誘うしかないと思った。
私の育った家庭は、家族みんなの仲がよい。クリスマスや正月には独立した娘3人が帰ってくるし、夏に揃って旅行することもある。
ミレナリオを見に行くだけなのに、いつの間にやらオールスター勢ぞろいの一大イベントに発展していた。
2005年12月28日、ミレナリオツアーを決行した。東京駅で妹や両親と待ち合わせ、ホテルにチェックインする。姉はまだ独身で仕事が忙しく、あとから駆けつけることになっていた。
「細長いね、この部屋!」
幅は広くないのに奥行きばかりが長いこの和洋室には、すでに布団がひかれていた。やはり畳のある部屋は落ち着く。座椅子を並べてお茶をいれ、日没まで両親や妹とおしゃべりをして過ごした。
姉が合流したら出発だ。
しかし、スタート地点の東京駅には、すでに長蛇の列ができていた。
「東京ミレナリオはただいま50分待ちとなっております!」
うそっ!
後ろから「去年はこんなに混んでなかったよ」などと愚痴る声が聞こえた。私のように、最後だから行かなきゃと考えた人がたくさんいたのだろう。
「ねぇ、どうする? やめようか」
子供たちよりも気が短かったのは姉である。自由業で接待される側にいる姉は、不便な環境に慣れていない。
「せっかく来たんだから見ていこうよ。少しずつ動いているみたいだし」
ぶーたれる姉をなだめて列に並び、信号待ちや時間調整などでさらに足止めされながらも、1時間後には幻想的なあのアーチが見えてきた。
写真やインターネットと違って、本物はやたらと大きくて迫力がある。
「すっご~い!! キレイだねぇ」
ミキはすっかり興奮状態で、高くそびえ立つ光のアーチに目を奪われていた。姪や甥は抱っこしてもらい、まるで昼間のような色とりどりのまばゆさにご機嫌だった。
やはり、子供のころから美しいものに触れ、情操教育をすることが大切だ。
ここはキラキラ輝く光の城。『光の国のアリス』という新しい話ができそうな気がした。
が、中には頭上ではなく、キョロキョロと他人のバッグばかりを見ている男もいた。これは要注意。
「止まらないで! 歩いてください」
警官が笛を吹いて怒鳴っている声もした。
ま、どんな話にも敵役は登場するものだ。我慢、我慢。
大混雑の通りを抜け、ホテルに戻ったら8時半を回っていた。
みんなヘトヘトだったけれども、誰ひとりとして遅い夕食に文句を言わなかった。
両親が元気なうちに、ミレナリオが再開するといいな。
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幅広い分野にチャレンジしたいので、ひとつくらいこんなのがあってもいいかな~とも思っています。
ちなみに、お気に入りの作品は日曜の更新で使い、これはちょっとレベルの作品は木曜更新に使う傾向があります。
次回はサプライズでいきますよ~
サイト調べてみましたよ。10年くらい前からやってるんですね。丸の内でやってたなんて・・・基本世情に詳しくないので、まったくもって知らなかったです。
今回はサビ部も落ちもありませんでしたね。ちょっとさびしいっす。でもこーゆーのもありですよね。
ご家族みなさんの仲がよさそうな感じがいいですね。
きれいなものを見てリフレッシュ!最高ですね。
公式ホームページに詳細が載っていますよ。
このブログの100倍ステキな写真もあるし
一応URLをリンクさせておきます~!
華やかなものを見ると、ウキウキしちゃいます♪
ところで、ミレナリオって何ですか…??
無理矢理連れ出されないと難しいかな?
3姉妹は最高です~
ウルマさん、神戸ルミナリエは昨日からだったんですね。表参道よりそっちを見てきてくださいよ~
どこも混んでいて大変そうだけど…
でも50分待ちとかだったんだ。ラーメンの行列とどっちが達成感あるだろうか…<比べるな>。
それにしてもすごい人ですね、子供の手をしっかり握ってないとってな感じですね
…私も旦那様タイプかも!?
砂希さん3姉妹なんですか~ご両親、お幸せです
いつまでも話相手になるっていいますからぁ
今回はオチがないもので、写真で誤魔化しておりますが……。
この時期になると懐かしいんですよ、ミレナリオ~。
多分、私もむっちゃんくらいの歳だったかな…。
姉はあまりエッセイに登場しないので、今回が初かもしれません。
と叫ぶわたしは、残念ながら行ったことがありません・・・。
こんなきらびやかな世界を間近で体験できたミキちゃん、きっと大きくなってもず~っと覚えていることでしょうね♪
家族みんながとっても仲良しで、こんなすばらしい思い出を作ってあげられる砂希さんって す・て・き☆
あと、お姉さまおちゃめでかわいらしいですね(笑)