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仕事のあと、友人と美味しいものを食べに行くことがある。
主婦が家を空けるには、夫の協力が必要だ。夕食の支度や子供の世話を頼み、オーケーが出ないと夜遊びはできない。
夫はやけに強気だった。
「どうせいつも簡単なおかずだろ。それくらいならオレにもできるから、行ってきていいよ」
……たしかに、私の料理は簡単にできるものばかりだが、ちゃんと栄養バランスも考えているのだ。もっと他に言い方があるだろうと、私は気を悪くした。
腹いせに、お出かけの日はフレンチのフルコースをいただき、ついでに映画を観て、日付が替わるころに帰還してやった。
翌日、小学生の娘に聞いてみた。
「昨日の夕食は何だった?」
「うんとね、サケの塩焼きと刺身だったよ」
何だ、その組み合わせは!! あり得ないっ!
「野菜はあった?」
「トマトだったかな……。でも、ちょっとしかなかった」
私はガッカリした。もともと料理は苦手な人だから、期待していなかったけれども、娘のために努力しようという気持ちが欲しい。
「お母さん、夜出かけないでよ。お父さんが作ると美味しくないから」
たしかに、今までの夫の料理を思い出すと、やけに油っこかったり、意味もなく強い火力で焼きすぎたりと、失敗ばかりだ。娘に不評なのもうなずける。
それだけでなく、ガスレンジには食材が飛び散り、床はこぼれた調味料や油でベタベタしているから、私にとっても頭が痛い。
しかし、お出かけはしたい。そこで、もうひと手間かけることにした。
「煮物を作っておいたから、食べる前に温めてくれる? 真鯛は塩ふって焼いてね。ブロッコリーも茹でてあるよ。それから……」
献立を考え、あとは焼くだけ、温めるだけ、盛り付けるだけですむように、あらかじめお膳立てしておけばよいのだ。ここまですれば、いくらなんでも大丈夫だろう。
私は安心して家を出た。今日は楽しくイタリアン♪
いとしの赤ワインを飲みながら、前菜を食べていたら、夫からメールが来た。
「煮物を温めていたら、焦がしてしまいました。せっかく作ってくれたのに、スミマセン」
何ですって?!
私はひたすら、携帯の液晶画面をにらみつけるばかりだった。どうせまた、無駄な強火で加熱したに違いない……。
こみ上げてくる怒りで、私の顔もワインと同じ色になりそうだった。
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主婦が家を空けるには、夫の協力が必要だ。夕食の支度や子供の世話を頼み、オーケーが出ないと夜遊びはできない。
夫はやけに強気だった。
「どうせいつも簡単なおかずだろ。それくらいならオレにもできるから、行ってきていいよ」
……たしかに、私の料理は簡単にできるものばかりだが、ちゃんと栄養バランスも考えているのだ。もっと他に言い方があるだろうと、私は気を悪くした。
腹いせに、お出かけの日はフレンチのフルコースをいただき、ついでに映画を観て、日付が替わるころに帰還してやった。
翌日、小学生の娘に聞いてみた。
「昨日の夕食は何だった?」
「うんとね、サケの塩焼きと刺身だったよ」
何だ、その組み合わせは!! あり得ないっ!
「野菜はあった?」
「トマトだったかな……。でも、ちょっとしかなかった」
私はガッカリした。もともと料理は苦手な人だから、期待していなかったけれども、娘のために努力しようという気持ちが欲しい。
「お母さん、夜出かけないでよ。お父さんが作ると美味しくないから」
たしかに、今までの夫の料理を思い出すと、やけに油っこかったり、意味もなく強い火力で焼きすぎたりと、失敗ばかりだ。娘に不評なのもうなずける。
それだけでなく、ガスレンジには食材が飛び散り、床はこぼれた調味料や油でベタベタしているから、私にとっても頭が痛い。
しかし、お出かけはしたい。そこで、もうひと手間かけることにした。
「煮物を作っておいたから、食べる前に温めてくれる? 真鯛は塩ふって焼いてね。ブロッコリーも茹でてあるよ。それから……」
献立を考え、あとは焼くだけ、温めるだけ、盛り付けるだけですむように、あらかじめお膳立てしておけばよいのだ。ここまですれば、いくらなんでも大丈夫だろう。
私は安心して家を出た。今日は楽しくイタリアン♪
いとしの赤ワインを飲みながら、前菜を食べていたら、夫からメールが来た。
「煮物を温めていたら、焦がしてしまいました。せっかく作ってくれたのに、スミマセン」
何ですって?!
私はひたすら、携帯の液晶画面をにらみつけるばかりだった。どうせまた、無駄な強火で加熱したに違いない……。
こみ上げてくる怒りで、私の顔もワインと同じ色になりそうだった。
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ロゼだったのか、赤だったのか・・・
気になる
主夫になれないシェフですが!
ン?
きっと砂希さんの立場だったら、わたしの顔もワイン色よ~
でも、旦那さんは気持ちよく送り出してくれるだけ◎よ
うちはレンジで温めるだけの状態にしておいても、あんまりいい顔しないもん…
そう
次回に期待しましょう
それにしてもずいぶん豪勢なガス抜きですね~
まあ男の家事なんてそんなもんでしょ、って思っとけば気も楽。とりあえずこなしてくれればもうけもんてことで
砂希納言さんがいい思いしてるんですもの。そのくらいのリスクは。。。ねえ
料理に興味がなければ、主婦の変わりはできないもんですよ。
旦那さんがんばれ
チリ産ワインは姉がよく買っているみたい。
なかなかのものらしいですね。
でも、家じゃ飲まないもので…。
むっちゃん、ご主人がいい顔しない理由は、奥様がいないと淋しいからよ~!
ホントにラブラブなご夫婦で羨ましい…。
あ~あ、またお出かけしたいなぁ。
mineさん、たしかにそうですが、一人のときはレトルトやコンビニばかりなんですよ。
たしか、料理をおぼえたいと言ったはずなのに…。
ゆうさん、私の悪いところは、自分の水準まで到達しないと合格点を出さない気質でしょうね。
ダメ出しすると、夫はいつも黙って耐えています(笑)
夫は寄り道しないで真っ直ぐ帰ってきてしまうタイプなので、外食することは滅多にありません。
私ばかりがグルメを堪能していることは間違いなしです。
包丁、鍋… そしたら料理も楽しくなると思うし取り組み方も違ってくるかも…
まずはマイ包丁を…
男の道具は自分で手入れしないと…イザと言うとき間に合わないよ‥ンッ?ナンノコッチャ
道具から入るというのも、ひとつのやり方ですから、揃えた以上は否応なく台所に立つかもです。
夫の誕生日は6月なので、プレゼントするとしたら、そこかしら。
手入れも、こちらでしなきゃならない気がします。
料理は場数だからね
そうそう上手くいかないですよ
自分は下手で良いから
男の料理に徹してます
ワイルドだと失敗もわからない(笑)
なので、たぶんそういう栄養学的にはかなりヤバそうです。
火力は最強を好み、レンジは汚した方が炒め物とか美味しくできるという幻想を抱き、
あ、やべ、ちょっと味濃かったかな、まあいいやご飯進むし、という適当さを備え、
もういい、作らなくて、と言われても作り、後片付けしないあつかましさを持つ。
書いてたら、多分向こうはガマンしてるんだろうな、という気がしてきたです。
たま~に料理してるところを見ると、もどかしくって…
そして男の料理って、野菜の切り方とかちょっとワイルドなんですね笑