しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「災厄の紳士」  D・M・ディヴァイン 

2014年11月26日 | 読書
「災厄の紳士」  D・M・ディヴァイン   創元推理文庫    
Dead Trouble             中村有希・訳

ネヴィル・リチャードソンは、ある目的でアルマ・ヴァランスに近付く。
アルマは作家エリック・ヴァランスの娘で失恋したばかりだった。
相手は幼馴染みのハリー・フレデリクスだったが、父親に反対される。
アルマに財産は残さないと告げると、ハリーは婚約を取りやめる。
ヴァランス家とフレデリクス家はある時期までは家族ぐるみの付き合いで仲が良かった。
それがある時、父親同士が仲たがいしそれ以来付き合いはなくなっていた。
アルマの友人のジーナは、ネヴィルを見て『財産目当て』だと言うが、アルマはネヴィルと親しくなって行く。
アルマの姉サラも、ネヴィルを疑っていた。
やがて2人は婚約し、ネヴィルはアルマの家族と会うためにヴァランス家のスピンドル館を訪れる。







何となくこの前に読んだ「ウォリス家の殺人」と似ている。
家庭内で起こる殺人や、秘密にされている過去の出来度。
犯人はこの人、と1番可能性のありそうな人物がいる。
それでも、他にも怪しい人物がいて、色々考えながら読み進められる面白さ。
伏線もあり、見逃さないようにと思うが、ポイントは意外と小さいことだったり、はっきりと書かれていたり。
しかし、前半語り手だったネヴィルなのに。
外から見るとどうしようもない男だと思っても、その心情を知ると、同情心が起こった。
あらあらの展開で、可哀想。
まあ、タイトルが「災厄の紳士」だから。
後半は、また違った人物が語り手になり雰囲気が少し変わるのも面白い。


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