「なんでもない一日」 シャーリイ・ジャクスン 創元推理文庫
Just an Ordinary Day 市田泉・訳
23の短編と5つのエッセイからなる短編集。
「スミス夫人の蜜月(バージョン1)」
「スミス夫人の蜜月(バージョン2)――新妻殺害のミステリー」
「よき妻」
「ネズミ」
「逢瀬」
「お決まりの話題」
「なんでもない日にピーナツを持って」
「悪の可能性」
「行方不明の少女」
「偉大な声も静まりぬ」
「夏の日の午後」
「おつらいときには」
「アンダースン夫人」
「城の主」
「店からのサービス」
「貧しいおばあさん」
「メルヴィル夫人の買い物」
「レディとの旅」
「『はい』と一言」
「家」
「喫煙室」
「インディアンはテントで暮らす」
「うちのおばあちゃんと猫たち」
* * *
「男の子たちのパーティ」
「不良少年」
「車のせいかも」
「S・B・フェアチャイルドの思い出」
「カブスカウトのデンで一人きり」
「エピローグ 名声」
人間の裡に潜む不気味なものを抉り出し、独特の乾いた筆致で書き続けたシャーリイ・ジャクスンは、強烈な悪意がもたらす恐怖から奇妙なユーモアまで幅広い味わいの短編を手がけたことでも知られている。
死後に発見された未出版作品と単行本未収録作を集成した作品集Just an Ordinary Dayより、現実と妄想のはざまで何ものかに追われ続ける女の不安と焦燥を描く「逢瀬」、魔術を扱った中世風暗黒ゴシック譚「城の主」、両親を失なった少女の奇妙な振るまいに困惑する主婦が語る「『はい』と一言」など。
<文庫本1ページ目より>
家に出没するネズミを退治するため、罠を買うようにと妻に命じた夫が目にする光景とは…ぞっとする終幕が待ち受ける「ネズミ」。
謎の追跡者から逃れようと都市を彷徨う女の姿を描く、美しい悪夢の結晶のごとき一編「逢瀬」。
犯罪実話風の発端から、思わぬ方向へと話がねじれる「行方不明の少女」など、悪意と妄念、恐怖と哄笑が彩る23編にエッセイ5編を付す。
本邦初訳作多数。
<文庫本裏カバーより>
色々な味わいの短編集。
怖い感じは夫婦間に多いかも。
ある日突然、得体の知れない人物に代わる。
抽象的な表現で、良く考えないと分からない物もあるし、ストレートな物も。
子どもや、その人にだけしか見えない物の物語は、不思議な気持ちにさせられる。
好きなのは、何だかホンワカと柔らかな気持ちになった後で、おやっと180度変わる「なんでもない日にピーナツを持って」。
SFっぽい「『はい』と一言」。
「悪の可能性」は、このパターンでなくても、実際にありそうな話。
人は中傷や噂にどうしてこうも惑わされるのだろう。
「ネズミ」は、夫婦間のやり取りは分かるのだが、それが何を表しているのかは、考えなくてはならない。
ラストのシーンがそれだけの意味ではないと言う事。
奥さんにとってのネズミの存在は別の誰かなのだろう。
しかし、夫もネズミように思っていた妻なのに。
エッセイは、自分と息子のやり取りや、作家としての自分のこと。
こちらも、まるで物語のようで面白い。
Just an Ordinary Day 市田泉・訳
23の短編と5つのエッセイからなる短編集。
「スミス夫人の蜜月(バージョン1)」
「スミス夫人の蜜月(バージョン2)――新妻殺害のミステリー」
「よき妻」
「ネズミ」
「逢瀬」
「お決まりの話題」
「なんでもない日にピーナツを持って」
「悪の可能性」
「行方不明の少女」
「偉大な声も静まりぬ」
「夏の日の午後」
「おつらいときには」
「アンダースン夫人」
「城の主」
「店からのサービス」
「貧しいおばあさん」
「メルヴィル夫人の買い物」
「レディとの旅」
「『はい』と一言」
「家」
「喫煙室」
「インディアンはテントで暮らす」
「うちのおばあちゃんと猫たち」
* * *
「男の子たちのパーティ」
「不良少年」
「車のせいかも」
「S・B・フェアチャイルドの思い出」
「カブスカウトのデンで一人きり」
「エピローグ 名声」
人間の裡に潜む不気味なものを抉り出し、独特の乾いた筆致で書き続けたシャーリイ・ジャクスンは、強烈な悪意がもたらす恐怖から奇妙なユーモアまで幅広い味わいの短編を手がけたことでも知られている。
死後に発見された未出版作品と単行本未収録作を集成した作品集Just an Ordinary Dayより、現実と妄想のはざまで何ものかに追われ続ける女の不安と焦燥を描く「逢瀬」、魔術を扱った中世風暗黒ゴシック譚「城の主」、両親を失なった少女の奇妙な振るまいに困惑する主婦が語る「『はい』と一言」など。
<文庫本1ページ目より>
家に出没するネズミを退治するため、罠を買うようにと妻に命じた夫が目にする光景とは…ぞっとする終幕が待ち受ける「ネズミ」。
謎の追跡者から逃れようと都市を彷徨う女の姿を描く、美しい悪夢の結晶のごとき一編「逢瀬」。
犯罪実話風の発端から、思わぬ方向へと話がねじれる「行方不明の少女」など、悪意と妄念、恐怖と哄笑が彩る23編にエッセイ5編を付す。
本邦初訳作多数。
<文庫本裏カバーより>
色々な味わいの短編集。
怖い感じは夫婦間に多いかも。
ある日突然、得体の知れない人物に代わる。
抽象的な表現で、良く考えないと分からない物もあるし、ストレートな物も。
子どもや、その人にだけしか見えない物の物語は、不思議な気持ちにさせられる。
好きなのは、何だかホンワカと柔らかな気持ちになった後で、おやっと180度変わる「なんでもない日にピーナツを持って」。
SFっぽい「『はい』と一言」。
「悪の可能性」は、このパターンでなくても、実際にありそうな話。
人は中傷や噂にどうしてこうも惑わされるのだろう。
「ネズミ」は、夫婦間のやり取りは分かるのだが、それが何を表しているのかは、考えなくてはならない。
ラストのシーンがそれだけの意味ではないと言う事。
奥さんにとってのネズミの存在は別の誰かなのだろう。
しかし、夫もネズミように思っていた妻なのに。
エッセイは、自分と息子のやり取りや、作家としての自分のこと。
こちらも、まるで物語のようで面白い。
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