しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「血の轍」  相場英雄

2014年01月22日 | 読書
「血の轍」  相場英雄    幻冬舎  

元警察官の香川剛が公園で殺されているのが発見される。
捜査に当たる警視庁捜査一課の兎沢は、香川がある情報を持っていて、その為に狙われたと知る。
この事件に、公安も興味を示し、志水が捜査一課の様子を見張りながら捜査を進めていく。
志水は兎沢の先輩で、捜査のノウハウを教え込んだ関係だった。
ある事件の取り調べで志水が暴走し、捜査一課を追われ公安に異動していた。
そして、兎沢には公安を憎む理由があった。
そして、その情報が入ったメモリーカードの存在が明らかになり、兎沢と志水の間で争奪戦が
始まる。








刑事対公安の争い。
最後の最後まで、お互いを攻撃しあい、本来の事件は霞んでしまう。
志水の考えがそもそも違う気がする。
国を守る為には政府や警察などの上の組織がしっかりしていなければならない。その為には、組織を揺るがす物は排除する。
確かにそういう事もあるだろう。
しかし、その政府や警察が自分達の利益を1番に考える個人の集まりではその方程式は成り立たない気がする。
だから、もっと単純にラストに兎沢が心に浮かんだその答えが正解なのだろう。
刑事と公安の戦いは、呆れてしまうだけ。
最後は子供の喧嘩のようだ。
お互いに知能戦を繰り広げているのだが、多少強引なところもあるし、そんなに上手く行くのだろうかと思う所もある。
これが実際に行われているとすれば、日本も油断がならないと言うことか。
追尾、秘録、秘撮の様子は面白かった。
スパイってこんな感じか。


テレビドラマで放映される前に読む。
出演者の写真を見て、谷原さんが志水だと思った。
志水にしては少々優しい感じだがと思って配役を見たら、兎沢の方でびっくり。
志水は原田泰造さん。
自分のイメージは反対だ。
これからドラマを見るのが楽しみ。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「ノンストップ!」  サイ... | トップ | 「太陽を曳く馬」   高村薫  »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

読書」カテゴリの最新記事