しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「今昔続百鬼 ― 雲」   京極夏彦 

2012年08月28日 | 読書
「今昔続百鬼 ― 雲」   京極夏彦    講談社文庫

「あなた―妖怪お好きですか」。その男は真顔で尋ねる。
これぞ多々良勝五郎大先生。
人の迷惑顧みず、怪異求めて六十余州を西東。
河童に噛み殺された男、物忌みの村を徘徊する怪人、絶対負けない賭博師、即身仏の神隠し……。
センセイの行くところ、およそ信じがたい出来事ばかり待つ。して、その顛末は?
       <カバー裏より>

「岸涯小僧  多々良先生行状記①」
山道を迷い、「河童」という声を聞く。
次の日、その川岸で殺された男が見つかる。

「泥田坊  多々良先生行状記②」
ひっそりと静まる村。
その日は忌日だった。
そんな中、真っ黒な男が何か叫びながら、ふらふらと畑を駆けて行く。

「手の目  多々良先生行状記③」
夜になるとこっそり姿を消す村の男たち。
村の窮地を救おうと、最近やって来た目が見えない按摩と賭け事をするためだった。
しかし、その按摩は、負け知らずだった。

「古庫裏婆  多々良先生行状記④」
沼上は、『衛生展覧会』で旧友の笹田冨与巳に出会う。
笹田は行方不明になった、自分の村の即身仏を探していた。
しかし、そこに展示されていた即身仏は、何だか新しいと笹田は言う。






今までの登場したことのある、多々良勝五郎。
そして、あまり覚えていないのだが、沼上も。
話題として何度か出た、中禅寺と多々良の出会いも分かる。
今まで、気になっていたのですっきり。

偶然なのか、計算なのか、分からないが多々良センセイ大活躍。
自分でも意識しないで真相にたどり着くのは、考え方が素直だからかも知れない。
自分に正直な子どもみたいなセンセイだ。
一緒にいて、イライラしてしまう沼上の気持ちも分からないではない。
弥次喜多道中が繰り広げられる。


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