しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「制服捜査」 佐々木譲 

2011年06月29日 | 読書
「制服捜査」 佐々木譲      新潮社

北海道警は2年前の不祥事発覚により、その防止と称し大規模の人事異動を行う。
札幌で15年強行犯係の刑事をしていた川久保篤は、十勝の小さい農村、志茂別駐在所に転勤になる。
単身赴任で始めての駐在所勤務に戸惑いながら、刑事の感覚で街の事件を処理して行く。




なかなかシビアな物語。
やり切れない気持ちを抱えながら、その地域で与えられた仕事をまっとうしようとする姿は好感が持てる。
5つの短編からなり、5つの事件がある。
どれも興味深く面白い。
都会とは違う、地方ならではの事件や人間関係。
刑事をしていた経験の活かされ方も上手い。
組織の中で、それを前面に出せないジレンマもあるが、上手く処理している。

しかし、この人事異動は事実なのだろう。
警察官に不祥事は、あまりにも多い。
警察官を信じられないのも、辛い世の中だ。


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