一花一葉  NewTraditonal IKEBANA 

徒然なるままに・・季節の植物に 心を遊ばせて

1805- 旧島津藩 別邸

2018-05-24 | 生け花
 5月10日午前8時、船はからりと晴れたマリンポート鹿児島に着岸しました。
比較的新しい港で 緑の並木や 芝生の運動公園や噴煙を上げる桜島を 部屋のデッキから見ることが出来ました。
 ゆっくりと朝食を取った後、タクシーで仙厳園と尚古集成館へ向かいました。ここには数年前ツァーで訪れた事がありましたが、時間に余裕がなく集成館をじっくり見ることが出来ず 心残りでしたが今回は 船の出港時間に戻れるよう半日を費やすことが出来ました。

 仙厳園はNHK大河ドラマの「セゴドン」のロケ地なので テレビ画面が思い出され親近感が湧きました。
桜島を一望できるこの地で、かって島津家やその家臣たちの近代国家への希いや夢の跡が感じられる尚古館 緑滴る仙厳園でした。
 タクシーの運転手さんの話では、「西郷さんのことを当地ではセゴドンとは呼ばない、西郷どんとか南洲さんと呼びます。原作者の林真理子さんに、聞いてみたい・・とお国訛りで少々抗議気味で言っていた口調が面白かったですね。実のところは どうなんでしょう ?

 今夜のドレスコードは二度目のフォーマルです。
夫は、ダークスーツにマリリンモンローの顔がプリントされたネクタイ、私は白大島の生地をブルーの濃淡に染め分けた 若いデザイナーさんにオーダーしたアンサンブルドレスです。

 今夜のメイン・イベントは「オフィサーとダンスを踊ろう」でしたが、ダンスの得意でない私たちはプリンセス・シアターで「ブラボー」と言うミュージカルを楽しみました。会場は舞台に負けない位の、華やかにドレスアップした人々で彩られていました。
 船旅をこれから計画中の人は 社交ダンスは必須かもしれませんね。

 花材 ・てっせん ・シャクヤク ・紅葉木 ・柏葉紫陽花
 花器 ・備前焼 火襷 清水政幸 作






1805- 日常? 非日常?

2018-05-23 | 生け花
 雨で一日中、船内で過ごした日 船内のコイン・ランドリーで洗濯をすることにしました。
コイン・ランドリーを使うのは、生まれて初めて事。洗濯・乾燥・洗剤の合計7.5ドルのトークンを買って操作するのですが 説明はほとんど英語。 
 やっと洗い上げることが出来一安心。ランドリーを訪れる人たちも年配の多いこの船旅は 初めてコインランドリーを使う人が多いらしく戸惑っている方が多い様です。洗濯をすると言う家事は、この船旅では唯一の日常ですが 初めての体験はとても非日常的でした。

 ランドリー室の中には、立派なアイロン台の設備もあって自由に使用することが出来ます。
注意書きの私にも読めそうな英文を、声を出して読んでいると沢山の衣類のアイロンかけをしている一人の女性が「私に聞かせているの ?」、「いえいえ、英語のレッスンのつもりです」と言い笑い合いました。外国の人は、楽しいコミュニケーションを取るのが上手です。
 多分この女性は、イタリア出身のママンでしょう。あの国の方は、下着までアイロンをかけるそうですから。この女性には、このアイロンかけは完全に日常でしょう。

 乗船中3回、このコイン・ランドリーのお世話になりました。
凡そ1時間半かかる 仕上がりの間に食事をしたり プールサイドで遊んだり 長い廊下の日常と非日常を行き来する時間でした。

 花材 ・ブルースター ・イタヤカエデ ・紅葉木
 花器 ・益子焼 花器 民芸籠









1805- 青島は南国の陽の中

2018-05-22 | 生け花
 タイムスリップした様な、飫肥城下町を後にバスは一路 青島に向かいました。
抜けるような青空の下、白い波を追うサーファーや 鬼の洗濯板と言われている荒波に浸食された岩が 所々に見え始め 青島に到着しました。
 数十年前に中学の修学旅行で訪れた以来ですが その時の記憶は殆ど残っていませんでした。
神社までの参道は、橋で導かれかなり強い風と日差しで 赤い鳥居の青島神社は 真夏の様に深い緑の中でした。
 島の周りは、浸食された奥の洗濯板に囲まれていて そのお陰で波を消し 大きな台風にも島が飲み込まれることも無く 保たれているとか・・自然の威力を感じる所でした。

 神社の入り口のお土産物屋さんできれいな貝殻の風鈴と このお店のお婆さんが作ったソテツの赤い実のお守り(南男猿・・難を去る)を5個求めてお土産にしました。
 フェニックス街道を一気に帰路に就いたバスガイドさんは、だんだんと調子を上げて ひえつき節やフェニッス・ハネムーン など得意ののどを披露してくれました。
 南九州らしいのんびりとした良いツァーの一日でした。

 花材 ・こうもりラン ・ガーベラ ・ひまわり ・カスミソウ
 花器 ・織部焼 創作花器 










1805- 油津港 寄港

2018-05-21 | 生け花
  5月9日接岸した、宮崎油津港は豊かな緑に包まれた港で 広場には高く積み上げられた丸太の山が いくつもありました。今日は、ほぼ一日のバスツァーを申し込んでいました。

 ギャングウェイと呼ばれる、乗下船口から下船し オプショナル・ツアーのバスに乗り込みました。
宮崎訛りの小柄なガイドさんの案内で最初の目的地「飫肥(おび)城下町」へ向かいました。

 南北朝時代の築城から始まり、伊豆からきた伊東氏と島津藩の長い勢力争いの中 歴史を生きてきた城下町の事を初めて知りました。
 現存するのは、城門と石垣のみですが 他の地区から移築再現された 殿の住居跡は当時の生活を再現していて とても興味深く感じました。
 小京都と言われる、五万一千石の九州の一城跡とは思えない 文化の深さを見ることが出来ます。かっての戦いの、喧噪や混乱を飲み込むような飫肥杉の林に囲まれた屋敷や 庭の風情にこの地を訪れて良かったと思いました。

 日露戦争の、ポーツマス条約(日露講和条約)の調印をして戦争を終結に導いた小村寿太郎(外務大臣)の生家も復元されていました。

 鉄道利用で、宮崎は内陸部を数度訪れたことはありましたが 海からのアプローチで 今までの印象が変わりました。

 花材 ・紅葉木・柏葉紫陽花 ・鳴子ラン ・グラジオラス
 花器 ・備前焼 (鎧兜の武将のイメージ) 駒形九磨 作










1805- 朱と緑

2018-05-20 | 生け花
 昨日の雨も明け方には上がり、朝食はこのクルーズの同じダイニングで同席した 札幌からのツインの若い清楚なお嬢さん方と私たちの部屋でのデッキでの朝食となりました。
 前夜に予約を入れた四人分のルームサービスが届き 潮風を受けながらの賑やかな朝食となりました。

 午前中に下船して、夫々のコースをとって広島 宮島へ向かいました。タクシーで宮島口に着いた頃、小雨が降り始めました。
 昼食に宮島口のふじの屋の、アナゴ飯弁当を頂きました。二、三日和食を口にしていない 私たちには香ばしいお醤油とお米の味が 格別に美味しく感じられました。 

 初夏の緑の中に、朱色の鳥居と社殿が 一層の王朝美を放っていました。
解りやすい日本美の代表、小雨に煙る 厳島島神社の美を同船の外国人観光客も 堪能されたことでしょう。

 花材 ・イタヤカエデ ・山紫陽花 ・そけい
 花器 ・塗台付 蓋もの器