年末年始読書マラソン2017 もうすぐ発走します。 

2017年12月20日 | 日記
 世界中から重度の活字中毒者を集めて行われる読書マリリン・マラソン。

 今回も45億人以上が集まっています。さあスタート。優勝者以外は、これから人生で読む本は辻仁成とジェイムズ・ジョイスの二択限定だあ!


 12月といえば、世間ではやれクリスマスだ年越しは海外だとかまびすしいかもしれないが、私はオコタで本。

 師走といえば先生も走るいそがしさだが、私はそんなこと知ったこっちゃなく、図書館、古本屋、ネット書店をめぐってあれこれ買いこむのが楽しい。

 白い息を吐きながら、重たい本をかかえて帰る家路のほほがゆるむことよ。デートは待ち合わせ場所で相手を待ってるときが一番楽しいというけど、それは本も同じなのだ。

 というわけで、今年度の年末年始読書マラソン出走者を発表します。では一斉にドン。




 デイヴィッド・ゴードン『二流小説家』 

 塩野七生『サイレント・マイノリティ』

 コニー・ウィリス『混沌ホテル』

 北村薫『太宰治の辞書』

 クリストファー・プリースト『奇術師』 

 ジェイムズ・トンプソン『凍氷』

 玉村豊男『東欧 旅の雑学ノート』

 ミュリエル・スパーク『バン、バン! はい死んだ』

 マット・ラフ『バッド・モンキーズ』

 沢木耕太郎『地の漂流者』

 アーナルデュル・インドリダソン『湿地』

 フィル・ポール『バルサとレアル―スペイン・サッカー物語』

 ニコルソン・ベイカー『中二階』

 清水克行『喧嘩両成敗の誕生』

 マイ・シューヴァル&ペール・ヴァールー『刑事マルティン・ベック 笑う警官』

 ジュール・シュペルヴィエル『海に住む少女』

 徳善義和『マルティン・ルター――ことばに生きた改革者』 

 ピエール・ルメートル『その女アレックス』

 安田均『安田均のファンタジーゲームファイル』

 エルヴェ・コメール『悪意の波紋』

 月村了衛『機龍警察』

 サマセット・モーム『お菓子と麦酒』

 松谷浩尚『イスタンブールを愛した人々』

 トーマス・M. ディッシュ『いさましいちびのトースター』

 杉作J太郎『応答せよ 巨大ロボット、ジェノバ』

 イタロ・カルヴィーノ『見えない都市』

 高橋秀実『はい、泳げません』




 中でも最も楽しみなのが、私が勝手に「ロールモデル」にしているドイツ文学者、池内紀先生のドデカい一冊『戦争よりも本がいい』。

 なんという、すばらしいタイトルなのか。世界中にいる文化系人間の総意といってもいい、泣きたくなるくらい素敵なフレーズだ。

 声高に憎悪をあおる扇動家や、あらゆる暴力、抑圧、差別、搾取、ハラスメントを肯定する「強者」の声が聞こえたら、そっとこの言葉を唱えるのがいいかもしれない。

 そう、戦争よりも本がいい。

 われわれが、理性と知性を重んじる存在であることを忘れないための護符の呪文として、何度も、何度でも。
 


コメント
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