チャーリー・シーンこそは、男の中の男と呼ぶのにふさわしいのではないか。
男にはそれぞれ「アニキ」や「師匠」と呼びたくなる人物が存在する。
プロレスファンならアントニオ猪木、『サイキック青年団』の竹内義和さんや『三四郎のオールナイトニッポン0』の相田アニキなど、そのチョイスは様々であろうが、私にとってそれに値するのはチャーリーを唯一とする。
チャーリーのアニキは、とにかく言動のスケールでかい。そしてゲスい。
『プラトーン』や『ウォール街』などで大ブレークしたこの男が、なかなかにオレ様であるということは噂では聞いていたが、町山智浩さんの『教科書にのってないUSA語録』によれば、それは私のような凡夫の想像をはるか超えるものだった。
たとえば2009年、アニキはラリって3番目の妻に暴力をふるい、矯正施設にぶちこまれるという事件を起こす。
まあ、これだけだったら、スターにありがちなスキャンダルだが、チャーリーのアニキはここからがちがう。
日本なら神妙に謝罪会見でもして、その後1から出直すか、もしくは似たようなショボイ事件を起こして、また逮捕とか。まあ、そのあたりが相場であろう。
ところがアニキは2011年にはコールガール5人(!)を自宅に呼んだうえに、コカインの過剰摂取で強制ER入り。
番組プロデューサー(ユダヤ系)に
「だからドラッグはアカンて、チャーリー」
なんて注意されると逆ギレして、ラジオで差別発言をガンガンにカマしまくる。
さらには、テレビ局のスタッフをかたっぱしから呼び出して、ずらっと自宅に並べ、
「CBSはオレに謝罪すべきだ。公開で、ひざまずいて、オレの足を舐めながら」
「(中毒矯正プログラムなんて)虎の血の入ってない凡人のためのもんさ」
「オレの脳みそに5分でも入ってみれば誰だって、『コイツは僕には制御できない!』って叫ぶはずだぜ!」
カッコよすぎるセリフを大連発。
さらにはCBSにギャラ5割り増しの180万ドルを要求。
「家族を食わせたいから」
と、なかなか殊勝な理由ではないかと感心しそうになるが、アニキの言う家族とは別れた妻と5人の子供ではなく、同棲している自分の娘ほどの年齢のAV女優とヌードモデルのこと。
ちなみにこのふたりは、チャーリーと前妻との間に出来た双子ちゃんの世話をしているという。うーん、なんたるフリーダムな「家族」!
アニキ曰く、一夫一妻など凡人のやることで、
「オレはもう火星から来たロックスターのフリをするのは飽き飽きした」
そうであり、素人はおとなしくオレのショーを見学してな! と、うそぶく。
「俺はこんなエロい娘たちと朝から晩までセックスして、自家用ジェットで世界を旅している。頂点に立つのは孤独だが、ながめは最高だぜ!」
思わずこっちも「最高だぜ! いろんな意味で」とキメたくなる勢いだ。
とどめの一言が、またイカす。このセリフをカマしたとき、アニキはめずらしくシラフだったらしいが、
「オレはキメてるよ、チャーリー・シーンという名のヤクをね」
そういってニヤリと笑ったというのだ。うわー、マジで、超カッケー!
町山さんのコラムはどれもおもしろいけど、このチャーリーをあつかった回は、もう感動と爆笑で腹がよじれた。その勢いと強烈さとバカさ加減は、まさに「男の中の男」の称号にふさわしい。
内田樹先生はその著書の中で、
「あなたの師を探しなさい」
と再三述べておられるが、私の師はまさにチャーリーのアニキしかあり得ないな。
もう、一生着いていきますよ、ホント。
というわけで、私の今年の目標は、いきなり兄貴のようになるのは無理だから、まずはその前段階として「火星から来たロックスターのふりをする」ところからはじめたい。
2018年も、よろしくお願いします。
男にはそれぞれ「アニキ」や「師匠」と呼びたくなる人物が存在する。
プロレスファンならアントニオ猪木、『サイキック青年団』の竹内義和さんや『三四郎のオールナイトニッポン0』の相田アニキなど、そのチョイスは様々であろうが、私にとってそれに値するのはチャーリーを唯一とする。
チャーリーのアニキは、とにかく言動のスケールでかい。そしてゲスい。
『プラトーン』や『ウォール街』などで大ブレークしたこの男が、なかなかにオレ様であるということは噂では聞いていたが、町山智浩さんの『教科書にのってないUSA語録』によれば、それは私のような凡夫の想像をはるか超えるものだった。
たとえば2009年、アニキはラリって3番目の妻に暴力をふるい、矯正施設にぶちこまれるという事件を起こす。
まあ、これだけだったら、スターにありがちなスキャンダルだが、チャーリーのアニキはここからがちがう。
日本なら神妙に謝罪会見でもして、その後1から出直すか、もしくは似たようなショボイ事件を起こして、また逮捕とか。まあ、そのあたりが相場であろう。
ところがアニキは2011年にはコールガール5人(!)を自宅に呼んだうえに、コカインの過剰摂取で強制ER入り。
番組プロデューサー(ユダヤ系)に
「だからドラッグはアカンて、チャーリー」
なんて注意されると逆ギレして、ラジオで差別発言をガンガンにカマしまくる。
さらには、テレビ局のスタッフをかたっぱしから呼び出して、ずらっと自宅に並べ、
「CBSはオレに謝罪すべきだ。公開で、ひざまずいて、オレの足を舐めながら」
「(中毒矯正プログラムなんて)虎の血の入ってない凡人のためのもんさ」
「オレの脳みそに5分でも入ってみれば誰だって、『コイツは僕には制御できない!』って叫ぶはずだぜ!」
カッコよすぎるセリフを大連発。
さらにはCBSにギャラ5割り増しの180万ドルを要求。
「家族を食わせたいから」
と、なかなか殊勝な理由ではないかと感心しそうになるが、アニキの言う家族とは別れた妻と5人の子供ではなく、同棲している自分の娘ほどの年齢のAV女優とヌードモデルのこと。
ちなみにこのふたりは、チャーリーと前妻との間に出来た双子ちゃんの世話をしているという。うーん、なんたるフリーダムな「家族」!
アニキ曰く、一夫一妻など凡人のやることで、
「オレはもう火星から来たロックスターのフリをするのは飽き飽きした」
そうであり、素人はおとなしくオレのショーを見学してな! と、うそぶく。
「俺はこんなエロい娘たちと朝から晩までセックスして、自家用ジェットで世界を旅している。頂点に立つのは孤独だが、ながめは最高だぜ!」
思わずこっちも「最高だぜ! いろんな意味で」とキメたくなる勢いだ。
とどめの一言が、またイカす。このセリフをカマしたとき、アニキはめずらしくシラフだったらしいが、
「オレはキメてるよ、チャーリー・シーンという名のヤクをね」
そういってニヤリと笑ったというのだ。うわー、マジで、超カッケー!
町山さんのコラムはどれもおもしろいけど、このチャーリーをあつかった回は、もう感動と爆笑で腹がよじれた。その勢いと強烈さとバカさ加減は、まさに「男の中の男」の称号にふさわしい。
内田樹先生はその著書の中で、
「あなたの師を探しなさい」
と再三述べておられるが、私の師はまさにチャーリーのアニキしかあり得ないな。
もう、一生着いていきますよ、ホント。
というわけで、私の今年の目標は、いきなり兄貴のようになるのは無理だから、まずはその前段階として「火星から来たロックスターのふりをする」ところからはじめたい。
2018年も、よろしくお願いします。