レイトン・ヒューイットと錦織圭を生で見損ねた男

2018年01月14日 | テニス

 あのオーストラリア有名選手を、生で見られなかったのは痛恨であった。

 1998年、私はテニスオーストラリアンオープンを見に、メルボルンに滞在していた。

 スポーツの生観戦は楽しいものだが、それが世界最高峰のグランドスラム大会となれば、その盛り上がりも倍増だ。

 初日センターコートチケットはすでに押さえてある。

 開幕戦は、ディフェンディングチャンピオンが務めるのが多くの大会での習わしだが、このときは当時の王者ピートサンプラスが登場するはずだった。

 おお、ピート・サンプラス。

 錦織圭選手をきっかけにテニスに興味を持った人にとって「絶対王者」といえばノバクジョコビッチ

 

 「オレはその前からテニス見てたぜ」

 

 と自慢する人にとってはロジャーフェデラーだろうけど、私の世代だとこれがピートになる。

 ライバルであるアンドレアガシマイケルチャンを退けての、押しも押されぬナンバーワン

 当時でもすでにグランドスラム優勝10回を数え、まさにテニス界で敵なしの王者として君臨していたのであった。

 なもんで、開門前からそれはもう楽しみにしていたのだが、会場に入ってオーダーオブプレーを確認してみると、開幕戦にピートの名前がなかった

 あれ? 印刷ミスかな? なんて思ったものだが、そういうことではないよう。

 もしかして、ケガかなにかで欠場したのかとも考えたが、ドローには名前があるようだった。

 探してみると、チャンピオンの試合は別のコートだったかナイトセッションだったかに、差し替えになっていた。

 ふたたびあれ? であった。

 そんな、前年度優勝者が、開幕戦を飾らないなんてことがあるの? それってピートが怒らない? 

 それとも、1月のメルボルンは死ぬほど(比喩ではなく実際に熱中症で棄権者が出るほど)暑いから、夜の部にしてくれってリクエストしたのかな。

 まあ、ピートはどうせ勝つから、いつでも見られるやと切り替えて、じゃあ代わりに代役を務めるのはだれなのかと問うならば、そこにはこんな名前があったのだ。



 「Lleyton Hewitt」



 この文字を見たときの、私のガッカリ感ときたら!

 だれやねん、これ。聞いたこともないし、字も読めんわ! 「ルレイトンヘウィット」か? 

 オーストラリアの選手らしいけど、こんな無名のヤツ連れてくるなら、マイケルチャンとかおるやろ。

 他のトップシードビヨルクマンとかルゼドスキーとか地味やから、せめて地元ならパトリックラフターとかマークフィリポーシスでも持って来いや。

 やる気あるんか全豪! しかも、相手がチェコダニエルバチェクって渋すぎやあ!

 もうボヤキまくっていたんだけど、ハイ、ここでもう、私がいかに阿呆であったか、みなさんもおわかりですね。



 「Lleyton Hewitt」



 テニスファンのみんなで発音してみましょう。リピート、アフター、ミー!
 

 (続く→こちら



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