こんなにおかしな、シャーロック・ホームズの世界 狂った共演者 編

2017年02月01日 | 
 まずはトリビア的クイズをひとつ。
 
 
 「吸血鬼ドラキュラ」
 「ターザン」
 「銭形平次」
 「オズの魔法使い」
 「火星人」
 「クトゥルフ」
 「切り裂きジャック」
 「夏目漱石」
 「アルセーヌ・ルパン」
 
 
 これらに関係ある、ある世界的にも有名な人物とは誰でしょう。
 
 ヒントはイギリス人
 
 最後の3つで、ピンときた人はいるかもしれない。
 
 答えは、
 
 
 「名探偵シャーロック・ホームズと競演したキャラクター」
 
 
 並べてみると、「お仲間」といえるルパン銭形はともかくとして、その他は文豪から邪神まで、笑ってしまうくらいに一貫性がない面々である。 
 
 主戦場がミステリのはずのホームズが、なぜにてこのようなボーダレスな、バラエティーあふれまくりのメンバーと、からむことになっているのかと問うならば、ここに「シャーロキアン」という言葉がかかわってくる。
 
 「シャーロキアン
 
 ミステリファンには常識のワードだが、知らないという人に一応説明しておくと、彼ら彼女らはシャーロック・ホームズの世界に、ドップリとはまった人々。
 
 タテヨコナナメ、あらゆる角度から研究している、マニアたちのことなのだ。
 
 ちなみに英国では「ホームジアン」になる。
 
 シャーロキアンたちはで、ネット上で、いつものキャフェのテーブルで、様々にホームズ論を語っている。
 
 そこでは、
 
 
 「ホームズ物語を時系列に並べる」
 
 「ホームズの食事リスト」
 
 「名前だけ出てきた事件の内容を想像してみる」
 
 
 といった楽しそうなものから、
 
 
 「ホームズとアイリーン・アドラーには隠し子がいる」
 
 「本当はホームズではなくワトソンが事件を解決している」
 
 「ホームズとワトソンは実は男同士でつきあってまーす」
 
 
 なんていう妄想まで、百花繚乱である。
 
 もちろん、こういった説はガチな研究というよりは、どちらかといえば粋人の「遊び」であるが、そうした熱狂的ともいえるホームズフリークの方々が、その愛のために「俺ホームズ」の物語を書くと、これがカオスになる。
 
 同人誌みたいなノリだけど、山田風太郎みたいな名のある作家でも
 
 
 「ホームズもの書きたい!」
 
 
 名乗りを上げているケースもあるから、あなどってはいけない。
 
 そのたびにホームズは、切り裂きジャックと戦ったり火星に行ったりするわけである。人気者は大変だ。
 
 ホームズにかぎらず、「名探偵」という存在は「パロディ」「パスティーシュ」と仲が良い。
 
 北村薫先生はエラリィ・クイーン・リスペクトの驚愕バカミス『ニッポン硬貨の謎』(泣きました。北村先生、超カッコイイよ!)を発表し、芦辺拓さんは『明智小五郎対金田一耕助』を書いている。
 
 そう、みんなやりたいんである。
 
 私だって、友人と文芸同人誌作ってたとき、クラーク・キャメロンとかアンドリュー・ソープとかJ・J・レインの小説書こうかって考えたものなあ。
 
 かように、ホームズをはじめ名探偵といえば、とにかくやたらと、そのパスティーシュ作品があるもの。
 
 きっと他にも、私の知らない「ホームズ対〇〇」みたいなものが、探せば山のようにあるに違いない。
 
 和製探偵との競演とかは基本か。
 
 
 「シャーロック・ホームズ対はぐれ刑事純情派」
 
 「シャーロック・ホームズ対片平なぎさ」
 
 「シャーロック・ホームズ対女王陛下のプティアンジェ」
 
 
 ベネディクトカンバーバッチには、ぜひ来日して活躍してもらいたい。
 
 あ、「シャーロック・ホームズ 対 アニメ版犬ホームズ」もあるかもなあ。
 
 広川太一郎さんと露口茂さんの「ええ声」対決で大いに盛り上がりそうである。
 
 一番見たいといえば、これか。
 
 
 「シャーロック・ホームズ 対 世界のシャーロキアン」
 
 
 なんか、すごいことになりそうである。番外編としては、
 
 
 「コナン・ドイル 対 世界のシャーロキアン」
 
 
 ドイル先生、いやがるだろうなあ(笑)。
 
 どこか、腕のあるシャーロキアン霊媒師がいたら、ぜひ実現させてほしいものだ。
 
 
 
 (続く→こちら
 
 
 
 

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