ちょっとめんどくさいぞ サウジアラビアの観光ビザ

2019年10月06日 | 海外旅行

 サウジアラビア観光ビザを発給するという。

 旅行が趣味でいろんな国の観光情報などを集めていると、結構いろいろと、


 「行きたくても行けない国」


 というのが出てくるもの。

 シリアイエメンのような、「いつか行きたいなー」とボーっとしてたら戦争内戦でそれどころじゃなくなったり(早く平和が戻ってほしいです)。

 昔のビルマラオスのように国境が閉まっていて、


 「今、開いてるぞ、急げ!」

 「もう閉まったらしい、残念や」


 旅行者が一喜一憂させられたり、旧ソ連北朝鮮のように


 制約ありまくりのツアーならゆるす」


 とのことで個人旅行無理とか。

 あとはサウジアラビアトルクメニスタンなど


 「観光客お断り


 という国だが、このたびサウジが観光業に力を入れるべくビザを出すことを決意したそうで、中東イスラム圏のファンにはうれしい情報であろう。

 となると気になるのが、イスラム戒律などの制約である。

 サウジのみならず厳格なイスラム国家は、われわれ「異教徒」への要求が多く、そこがめんどくさいことがある。

 私はトルコチュニジアのような、比較的ゆるめのイスラムな国しか行ってないが、これが宗教色の強いイランとかだと、少しばかり話が変わってくるのだ。

 女性スカーフを隠さなくてはならないとか、アルコールは一切ダメとか。

 あとは宗教警察(あるんですねコレが)がうるさいとか、イスファハンペルセポリスなど、その観光的魅力にもかかわらず、息苦しく感じる人もいたようだ。

 そこでサウジはどうかと、バックパッカー専門誌『旅行人』の編集長であった蔵前仁一さんのツイートを見てみると、ビザ発給のため「やってはいけないこと」があって、


5秒以上見知らぬ人を凝視する事

名前を呼ぶ事

女性子どもに対する悪戯
(男性が現地女性に話しかける事もダメ)

●大音量の音楽の再生

不謹慎な衣服はダメ

●公共の場で短パンまたは白い下着を着ること

猥褻と見なされる行為や容姿はダメ

●人を撮影することはダメ

 

 思わず、


 「ひとーぉつ! 5びょういじょうみしらぬひとをぎょうしすることぉ!」

 「することぉ!!」

 「ふたーァつ! なまえをよぶことぉ」

 「ふたーァつ! なまえをよぶことぉ!!」


 なんて体育会系居酒屋か、お笑いコンビ「いつもここから」のノリで復唱してしまいそうだが、予想通り、なにかとめんどくさそう。

 「人を凝視」は、まあ失礼になりやすいかもしれないけど、「それでビザを出さん」とはなかなかキビシイ。

 私もド近眼なので気をつけたいところだ。

 「撮影」も、女性を撮ったらダメってことなのだろうか。

 まあ、旧ソ連とか入国等にうるさい国で、うかつにカメラを出したりを描いたりすると


 スパイ容疑」


 なんてことにもなりかねないのは、『この世界の片隅に』にもある描写。

 なんで名前を呼んだらダメなんだろう。『ゲド戦記』に出てくる名前」みたいな話だろうか。

 それとも宗教的タブーか。でも、イスラムの人って「インシャラー」とか、結構ライトに神様の名前は呼ぶんだけどね。

 あと「猥褻とみなされる容姿」ってなんだ? 

 すごい失礼だし、そもそもだれが判定するの?

 やっぱむこうの女子高生ときしらん。だとしたら、ジャッジはきびしそうだ。

 かくして、未知の国サウジアラビアのは深まるばかりである。

 旅行好きとしては、やはりここは「行って確認」といきたいところだが、旅仲間になってくれそうな人がなかなかいなさそう。
 
 「今度の連休、ハワイ行こうぜ」とか台湾とかシンガポールなら「いいね」と言ってくれそうだけど、

 
 「今度の連休、サウジアラビア行こうぜ」

 
 これで来てくれる人が、まったくイメージできない。
 
 おそらくは、「なんでサウジやねん!」というツッコミが飛びまくりであろう。

 嗚呼、私に『アラビアのロレンス』への道は遠いのだった。

 

 

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