「日本タイトルだけ大賞」という賞がある。
文字通り、本を中身や売れ行き、著者の知名度などまったく度外視して、「タイトルだけ」で選ぼうというもの。
過去には
『項羽と劉邦、あと田中』
『7袋のポテトチップス』
『カレーの匂いがわからなくなったら読む本』
『7袋のポテトチップス』
『カレーの匂いがわからなくなったら読む本』
などといった、おもしろそうなタイトルがノミネートされているが、あるとき思いついたことは、
「あれ? これウチの本棚でもできんじゃね?」
私も子供のころから部屋の紙含有率が異様に高い、怒涛の読書野郎である。
なので、本棚をながめると、題名だけでもインパクトある作品というのがけっこうあるようなのだ。
そこで今回は、中からいくつかチョイスして、ここに並べてみたい。
ひとつ、賞のノミネート作品を見て気になるのが、最初から明らかにタイトルから「ねらってる」ものが目立つことで、こういうのは、
「どう? おもしろいでしょ? インパクト充分で、思わず手に取りたくなるでしょ?」
なんて態度でせまられると、冷めることはなはだしい。
その点、ウチの本棚はそんな、露骨にあざといものは少なく、それでいて作者の言語センスが味わえる良タイトルも多い。
「おもしろそうじゃん」と、手に取ってみる1冊があれば幸いである。
では、ドン。
『世にも奇妙なマラソン大会』
『僕に踏まれた町と僕が踏まれた町』
『愛は血を流して横たわる』
『コンビニ人間』
『定吉七番は丁稚の番号』
『ハロー、スタンカ、元気かい』
『折りたたみの北京』
『配達赤ずきん』
『去年はいい年になるだろう』
『トネイロ会の非殺人事件』
『放課後ミンコフスキー』
『空の食欲魔人』
『恋するソマリア』
『この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた』
『あなたと原爆』
『哲学的な何か、あと科学とか』
『マイコン刑事』
『バッタを倒しにアフリカへ』
『予想通りに不合理』
『ツィス』
どれもちょっと変なタイトルですが、中身はおススメのものばかり。気になった作品があれば、ぜひご一読を。