Liner Notes

観たこと、聴いたこと、読んだことを忘れないように印象に残った光景を栞として綴ってみました

#24「濃さ勝りける紅葉の彩り」

2013-01-13 | Liner Notes
 京都・仁和寺、出家した宇田天皇が住職として居住した門跡寺院。またの名を御室御所とも呼ぶそうです。

 幾多の勅撰和歌集に選ばれし三十六歌仙のひとり、伊勢は宇田天皇の中宮、藤原温子に仕えた女房のひとり。その温子の弟、枇杷左大臣との恋歌のひとつ。

 「涙さへ 時雨にそひて ふるさとは 紅葉の色も こさまさりけり」(後撰和歌集 四五九)

 後に、宇田天皇の寵愛により授かった皇子は夭逝するも、宇田天皇の息子と結ばれ、三十六歌仙のひとりとなる中務(なかつかさ)を授かりました。

 然るべき相手と結ばれず、宮中にて生きなければならなかった人の心の調べは、後悔や叶わぬ願いの吐露ではなく、宮中にて生きることへの逞しい信念の表れだったのかも知れません。

初稿 2013/01/13
校正 2021/04/05
写真 仁和寺, 888.
撮影 2007/12/02(京都・御室)

#23「秋空をふたつに分かつ銀杏樹」

2013-01-07 | Liner Notes
 遠近感って、縦と横そして奥行から構成される光景の拡がりと思います。

 縦は垂直に伸びる銀杏の葉と垣間見える秋空、横は逞しく並んだ銀杏の樹、奥行は地面からの仰角の視点で空へ。

 ちょうど、まさにいま銀杏並木が空を割いてくれるかのような印象を与えてくれます。

 写真って、普段何気なく見ている光景をちょっとだけ違う感覚にしてくれます。

初稿 2013/01/07
校正 2021/04/06
写真 新宿御苑, 1879.
撮影 2012/11/22(東京・新宿)

♪1「あの光の向こうに」

2013-01-01 | Season's Greeting
 新宿00:50発、深夜高速バスで成田空港へ、息子と初めての二人旅は早朝便のLCCでした。

 でも、バルーンフェスタを観れば、そんな眠気も吹き飛ぶかな。それと、じいじとばあばも喜んでくれるかな。

初稿 2013/01/01
校正 2021/06/16
写真 新東京国際空港
撮影 2012/11/04(千葉・成田)