今回ご紹介するのは「リアル鬼ごっこ」(著:山田悠介)です。
-----内容-----
全国500万の<佐藤>姓を皆殺しにせよ!
―西暦3000年、国王はある日突然、7日間にわたる大量虐殺を決行した。
生き残りを誓う大学生・佐藤翼の眼前で殺されていく父や友。
陸上選手の翼は、幼い頃に生き別れた妹を探し出すため死の競走路を疾走する。
奇抜な発想とスピーディな展開が若い世代を熱狂させた大ベストセラーの<改訂版>。
-----感想-----
この作品は奇抜な発想なようでいて、意外と面白いところを突いているような気がしました。
たしかに「佐藤さん」は日本一多い名字です。
学生時代も社会人になってからも、身の回りで常に1人は佐藤さんを見かけたことがあります。
西暦3000年、そんな佐藤さんが500万人を超え、国王は自分と同じ姓を持つ人がそんなにいることに腹を立てます。
そして佐藤姓を持つのは自分だけで十分と思った国王は全国の佐藤さんを皆殺しにすることを決意。
この国では国王の独裁政治が行われていて、佐藤さんを皆殺しにするという信じがたいことに対しても、誰も文句を言えません。
ここから恐怖のリアル鬼ごっこが始まります。
リアル鬼ごっこは12月18日から24日までの1週間、午後11時から12時までの1時間に渡って行われます。
全国の佐藤さんたちはその間、追ってくる鬼たちから逃げなければいけません。
1週間逃げ切った者には国王が何でも願いを叶えるという褒美がありますが、国王は最初から1人残らず捕まえる気でいます。
そして捕まってしまった者は極秘の収容所へ連れていかれ、そのまま殺されてしまいます。
主人公は佐藤翼という大学生で、陸上選手だけあって足には自信があります。
しかしリアル鬼ごっこが進むにつれ、翼は色々な人を失っていきます。
幼い頃に生き別れた妹を探すために訪れた大阪でも、感動の再会あり、涙の別れありと、怒涛の展開になっていました。
しかも佐藤さんの数は日々少なくなっていくので、リアル鬼ごっこが何日目かになると鬼に追われる確率も高くなります。
やっとの思いで鬼を振り切ったと思ったら間髪入れずに別の鬼に遭遇したりして、段々と追い詰められていく様子が描かれていました。
スピード感がすごくて、かなり早いペースで読んでいきました。
鬼に追われる場面は本当に切羽詰まった感が伝わってきて、果たして振り切ることができるのか、かなりハラハラする展開でした。
交差点や分かれ道に差し掛かったとき、どの道に進路を取るのか、そしてその先にどんな展開が待っているのかなど、読んでいてとても先が気になりました。
追われる者の恐怖と国王への激しい怒り、さらには別れの悲しみなど、色々な感情が渦巻く作品でした。
山田悠介さんの作品は今回初めて読んだのですが、なかなか面白かったので他の作品も読んでみたいなと思います
※図書レビュー館を見る方はこちらをどうぞ。
※図書ランキングはこちらをどうぞ。
-----内容-----
全国500万の<佐藤>姓を皆殺しにせよ!
―西暦3000年、国王はある日突然、7日間にわたる大量虐殺を決行した。
生き残りを誓う大学生・佐藤翼の眼前で殺されていく父や友。
陸上選手の翼は、幼い頃に生き別れた妹を探し出すため死の競走路を疾走する。
奇抜な発想とスピーディな展開が若い世代を熱狂させた大ベストセラーの<改訂版>。
-----感想-----
この作品は奇抜な発想なようでいて、意外と面白いところを突いているような気がしました。
たしかに「佐藤さん」は日本一多い名字です。
学生時代も社会人になってからも、身の回りで常に1人は佐藤さんを見かけたことがあります。
西暦3000年、そんな佐藤さんが500万人を超え、国王は自分と同じ姓を持つ人がそんなにいることに腹を立てます。
そして佐藤姓を持つのは自分だけで十分と思った国王は全国の佐藤さんを皆殺しにすることを決意。
この国では国王の独裁政治が行われていて、佐藤さんを皆殺しにするという信じがたいことに対しても、誰も文句を言えません。
ここから恐怖のリアル鬼ごっこが始まります。
リアル鬼ごっこは12月18日から24日までの1週間、午後11時から12時までの1時間に渡って行われます。
全国の佐藤さんたちはその間、追ってくる鬼たちから逃げなければいけません。
1週間逃げ切った者には国王が何でも願いを叶えるという褒美がありますが、国王は最初から1人残らず捕まえる気でいます。
そして捕まってしまった者は極秘の収容所へ連れていかれ、そのまま殺されてしまいます。
主人公は佐藤翼という大学生で、陸上選手だけあって足には自信があります。
しかしリアル鬼ごっこが進むにつれ、翼は色々な人を失っていきます。
幼い頃に生き別れた妹を探すために訪れた大阪でも、感動の再会あり、涙の別れありと、怒涛の展開になっていました。
しかも佐藤さんの数は日々少なくなっていくので、リアル鬼ごっこが何日目かになると鬼に追われる確率も高くなります。
やっとの思いで鬼を振り切ったと思ったら間髪入れずに別の鬼に遭遇したりして、段々と追い詰められていく様子が描かれていました。
スピード感がすごくて、かなり早いペースで読んでいきました。
鬼に追われる場面は本当に切羽詰まった感が伝わってきて、果たして振り切ることができるのか、かなりハラハラする展開でした。
交差点や分かれ道に差し掛かったとき、どの道に進路を取るのか、そしてその先にどんな展開が待っているのかなど、読んでいてとても先が気になりました。
追われる者の恐怖と国王への激しい怒り、さらには別れの悲しみなど、色々な感情が渦巻く作品でした。
山田悠介さんの作品は今回初めて読んだのですが、なかなか面白かったので他の作品も読んでみたいなと思います

※図書レビュー館を見る方はこちらをどうぞ。
※図書ランキングはこちらをどうぞ。