今年の1月3日から広島にある「江戸前天冨良 津久根島」の宮島店がオープンしました。
今年最初に広島店に行った時にそのことを聞き、これはぜひとも行ってみたいと思いました。
フォトギャラリー「宮島 厳島神社 引き潮編2」の最後の写真の後は本殿内の参拝路が終わり、外に出ることになります。
外に出るとすぐ、大願寺があります。
右端にある幟には「日本三大弁財天大願寺 厳島弁財天」とあります。
ここを左奥に向かって進んでいきます。
このままさらに奥に進んでいくと、
「江戸前天冨良 津久根島 宮島店(二号店)」が見えてきます。
お店に入ると昨年末まで広島店にいらっしゃった、先代店主のもとで長く修行した方が迎えてくれました。
オープンしたばかりなので開店御祝いの花がありました
窓辺にも御祝いの花がありました。
窓辺の席は外の景色を楽しみながら天ぷらを食べられるとのことです。
メニューは「天丼」と「穴子天丼」があり、今回は天丼にしました。
具は海老が2尾、玉ねぎ、かぼちゃ、えのき、ブロッコリー、かき揚げです。
天丼のどんぶりの上にあるのは「穴子のほね」で、付け合せとしてパリポリと美味しく食べられました。
玉ねぎは小さな可愛らしいのをそのまま揚げていました。
「ペコロス」という種類の小型玉ねぎのようです。
えのきは海苔を巻いていました。
この組み合わせ、凄く合っています
きのこに海苔を巻くのは関東ではあまり見たことがないと言ったら、山陽地方では比較的よくあるとのことでした。
山陽では巻くのを前提に、さてどんな素材を巻こうかと考える展開になることがよくあるそうです。
餅を大葉で巻いたりもしているとのことです。
たしかに「津久根島の天ぷらコース料理」の記事でご紹介した時も、シソ海老、ごぼうを大葉(しそ)で巻いたもの、イカを大葉で巻いたものと、素材を巻いた天ぷらが3つ登場していました。
かき揚げは津久根島の伝統である「コーンのかき揚げ」です。
コーンとホタテの貝柱、インゲンをカットしたもので構成されています。
「津久根島の天ぷらコース料理」で書いたように、先代の店主(2年前に他界)が40年くらい前、東京での修行を終え広島に来て、広島で天ぷら専門店「江戸前天冨良 津久根島」を開いた時、「これからは女性の時代だ。女性に食べてもらえるようなかき揚げを作ろう」と考え、コーンのかき揚げを考案しました。
まだ男女平等が確立されておらず、男尊女卑の傾向があった時代にこれは画期的で、先見の明のある店主だったのだと思います。
独自のものを作り出し、その味が現在まで続いているのは凄いことです
広島店でもランチの天丼とコース料理の最後のミニ天丼を食べているので、タレが変わったことに気付きました。
広島店のタレよりもさっぱり感を前面に出している印象を持ちました。
「タレを広島店とは変えてますかね?」と聞いてみると、「ゆずを入れている」とのことでした。
最初に一口食べて感じたさっぱり感はゆずだったのかと納得しました。
良いタレだと思います。
単品で穴子の天ぷらも頼みました。
穴子はしっかりと味を主張してくる魚です。
食べてみると外側が極めてパリっとしていました。
そして身はフワッとしています。
塩が良く合い、パクパクと美味しく食べていきました。
店主は話すのが好きなので私も色々と話しました。
お客さんから天ぷらをどうやったら上手く揚げられるか聞かれるので答えるが、最後に「難しいので無理だと思いますよ」とも言っているとのこと。
家庭で2、3ヶ月に一度揚げるだけでは、同じように揚げるのはとても不可能とのことで、たしかにそうだと思います。
宮島へはフェリーで行くので、店主も毎日フェリーに乗って行き来しています。
フェリーは雨と雪なら余程の大降りでもない限り大丈夫ですが、強風の時は止まるらしいです。
コーヒーのブラックの話もしました。
店主はコーヒーなら断然ブラックと言っていました。
そして缶コーヒーのブラックは美味しくないというのが印象的でした。
ブラックはコーヒーの純粋な味と香りで勝負するもので、それが缶に入っていて挽きたての香りを保つのは無理とのことで、なるほどと思いました。
セブンイレブンの挽き立てブラックコーヒーが人気なのは、みんな挽き立てが一番上手いのを知っているからで、缶と挽きたて、どっちも100円なら挽き立てを選ぶ人が多いとのことで、なかなか説得力のある意見でした。
コーヒーのブラックについては「尾道浪漫珈琲」がそうであるように、本当にレベルが高いものは私のようにブラックを苦手とする人でも飲むことができます。
素材の美味しさについて話している時にこの話になりました。
穴子は鰻と似てぬめっとしていて臭みがあるので、ぬめりと臭みを飛ばすために熱めの油で揚げる時間も長くして揚げているとのことです。
また、玉ねぎは低い温度でじっくり揚げることで香りと味を凝縮させていて、素材によって油の温度も揚げ時間も全然違うので面白いとのことです。
先代店主のもとで長く修行された方なので、たぶん素材ごとの揚げ方を知り尽くしているのではと思います。
店によっては、「絶対にこの方法で食べろ」など食べ方に注文をつける人もいます(これは頑固おやじが思い浮かびます)。
また食べる時間にまで注文をつけ、時間になったら追い出す店もあるらしいのですが、店主の場合はそこまではしないと言っていました。
頑固おやじ的こだわりがあるのも良いですが、商品を提供すればそこから先はお客様のものなのだから口を出すべきではないというのが店主の考えとのことです。
店主は、例えば全部の素材を天つゆで食べることにこだわる人がいて、本当はその素材は別の食べ方のほうが美味しいのにと思っても口は出さないとのことです。
もちろんどの食べ方が良いか聞かれたら答えるが無理強いはしないとのことで、お客さんとのこの距離感が大事と言っていました。
というわけで宮島にオープンした「江戸前天冨良 津久根島」、期待したとおり美味しかったです。
次に寄ったら「穴子天丼」を食べてみたいと思います
※「津久根島 宮島店の穴子天丼」の記事をご覧になる方はこちらをどうぞ。
今年最初に広島店に行った時にそのことを聞き、これはぜひとも行ってみたいと思いました。
フォトギャラリー「宮島 厳島神社 引き潮編2」の最後の写真の後は本殿内の参拝路が終わり、外に出ることになります。
外に出るとすぐ、大願寺があります。
右端にある幟には「日本三大弁財天大願寺 厳島弁財天」とあります。
ここを左奥に向かって進んでいきます。
このままさらに奥に進んでいくと、
「江戸前天冨良 津久根島 宮島店(二号店)」が見えてきます。
お店に入ると昨年末まで広島店にいらっしゃった、先代店主のもとで長く修行した方が迎えてくれました。
オープンしたばかりなので開店御祝いの花がありました
窓辺にも御祝いの花がありました。
窓辺の席は外の景色を楽しみながら天ぷらを食べられるとのことです。
メニューは「天丼」と「穴子天丼」があり、今回は天丼にしました。
具は海老が2尾、玉ねぎ、かぼちゃ、えのき、ブロッコリー、かき揚げです。
天丼のどんぶりの上にあるのは「穴子のほね」で、付け合せとしてパリポリと美味しく食べられました。
玉ねぎは小さな可愛らしいのをそのまま揚げていました。
「ペコロス」という種類の小型玉ねぎのようです。
えのきは海苔を巻いていました。
この組み合わせ、凄く合っています
きのこに海苔を巻くのは関東ではあまり見たことがないと言ったら、山陽地方では比較的よくあるとのことでした。
山陽では巻くのを前提に、さてどんな素材を巻こうかと考える展開になることがよくあるそうです。
餅を大葉で巻いたりもしているとのことです。
たしかに「津久根島の天ぷらコース料理」の記事でご紹介した時も、シソ海老、ごぼうを大葉(しそ)で巻いたもの、イカを大葉で巻いたものと、素材を巻いた天ぷらが3つ登場していました。
かき揚げは津久根島の伝統である「コーンのかき揚げ」です。
コーンとホタテの貝柱、インゲンをカットしたもので構成されています。
「津久根島の天ぷらコース料理」で書いたように、先代の店主(2年前に他界)が40年くらい前、東京での修行を終え広島に来て、広島で天ぷら専門店「江戸前天冨良 津久根島」を開いた時、「これからは女性の時代だ。女性に食べてもらえるようなかき揚げを作ろう」と考え、コーンのかき揚げを考案しました。
まだ男女平等が確立されておらず、男尊女卑の傾向があった時代にこれは画期的で、先見の明のある店主だったのだと思います。
独自のものを作り出し、その味が現在まで続いているのは凄いことです
広島店でもランチの天丼とコース料理の最後のミニ天丼を食べているので、タレが変わったことに気付きました。
広島店のタレよりもさっぱり感を前面に出している印象を持ちました。
「タレを広島店とは変えてますかね?」と聞いてみると、「ゆずを入れている」とのことでした。
最初に一口食べて感じたさっぱり感はゆずだったのかと納得しました。
良いタレだと思います。
単品で穴子の天ぷらも頼みました。
穴子はしっかりと味を主張してくる魚です。
食べてみると外側が極めてパリっとしていました。
そして身はフワッとしています。
塩が良く合い、パクパクと美味しく食べていきました。
店主は話すのが好きなので私も色々と話しました。
お客さんから天ぷらをどうやったら上手く揚げられるか聞かれるので答えるが、最後に「難しいので無理だと思いますよ」とも言っているとのこと。
家庭で2、3ヶ月に一度揚げるだけでは、同じように揚げるのはとても不可能とのことで、たしかにそうだと思います。
宮島へはフェリーで行くので、店主も毎日フェリーに乗って行き来しています。
フェリーは雨と雪なら余程の大降りでもない限り大丈夫ですが、強風の時は止まるらしいです。
コーヒーのブラックの話もしました。
店主はコーヒーなら断然ブラックと言っていました。
そして缶コーヒーのブラックは美味しくないというのが印象的でした。
ブラックはコーヒーの純粋な味と香りで勝負するもので、それが缶に入っていて挽きたての香りを保つのは無理とのことで、なるほどと思いました。
セブンイレブンの挽き立てブラックコーヒーが人気なのは、みんな挽き立てが一番上手いのを知っているからで、缶と挽きたて、どっちも100円なら挽き立てを選ぶ人が多いとのことで、なかなか説得力のある意見でした。
コーヒーのブラックについては「尾道浪漫珈琲」がそうであるように、本当にレベルが高いものは私のようにブラックを苦手とする人でも飲むことができます。
素材の美味しさについて話している時にこの話になりました。
穴子は鰻と似てぬめっとしていて臭みがあるので、ぬめりと臭みを飛ばすために熱めの油で揚げる時間も長くして揚げているとのことです。
また、玉ねぎは低い温度でじっくり揚げることで香りと味を凝縮させていて、素材によって油の温度も揚げ時間も全然違うので面白いとのことです。
先代店主のもとで長く修行された方なので、たぶん素材ごとの揚げ方を知り尽くしているのではと思います。
店によっては、「絶対にこの方法で食べろ」など食べ方に注文をつける人もいます(これは頑固おやじが思い浮かびます)。
また食べる時間にまで注文をつけ、時間になったら追い出す店もあるらしいのですが、店主の場合はそこまではしないと言っていました。
頑固おやじ的こだわりがあるのも良いですが、商品を提供すればそこから先はお客様のものなのだから口を出すべきではないというのが店主の考えとのことです。
店主は、例えば全部の素材を天つゆで食べることにこだわる人がいて、本当はその素材は別の食べ方のほうが美味しいのにと思っても口は出さないとのことです。
もちろんどの食べ方が良いか聞かれたら答えるが無理強いはしないとのことで、お客さんとのこの距離感が大事と言っていました。
というわけで宮島にオープンした「江戸前天冨良 津久根島」、期待したとおり美味しかったです。
次に寄ったら「穴子天丼」を食べてみたいと思います
※「津久根島 宮島店の穴子天丼」の記事をご覧になる方はこちらをどうぞ。