大崎市鳴子の、花渕山登山道の標高600~800mには、クロベの大木が林立しています。
クロベは痩せた尾根筋や北向きの急斜面に自生しています。
この木がそのような地形を好むこともありますが、厳しい地形ゆえ伐採されずに、
今日まで残されているとも言えるでしょう。
伐採しても搬出するのが困難ですし、急峻な地形の樹木を伐採すれば、土砂崩れを
おこす危険性が高まりますから、昔から伐採を戒めていたのでしょうね . . . 本文を読む
南三陸町歌津の、黒色頁岩の岩壁に咲いていたキリンソウです。
公園や民家の庭先に植栽されているキリンソウに比べて、丈が低いし、葉の長さも
つまっているので、最初に見たときはイワベンケイかと思ったほどです。
イワベンケイの葉はサボテンのように厚いですからね、キリンソウで落ち着きました。
写真の自生地は海面から6mほどですから、大津波を被ったはずですが、塩害に強い
のでしょう。翌年の夏に訪れたときには、 . . . 本文を読む
この植物は三年ほど名前が判らず、私の中で温め続けていたものです。
南三陸町歌津の半島部の海岸で、防波堤の内側の草地に生えていました。
葉の形からボタンボウフウと思い込んだ時期もありましたが、これは葉の色が
白みを帯びた青緑色で、表面に光沢がないので、別ものと判りました。
いつまでも放置するのは情けないですから、「セリ科」を総ざらいすることにしました。
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大和町宮床の滝の原集落西方、蘭山(P760.6m)東麓一帯を踏査してきました。
この辺りには林道や作業道が何本もあり、更に電力会社の送電線巡視路もあって、
上手く繋ぐと、広い山麓をぐるりと一周できます。
今回の狙いは、山に自生するアジサイです。
山に咲いているアジサイですから、ヤマアジサイと言いたいところですが、これは
関東以西に分布していて、宮城県の山に自生するのはエゾアジサイと思われます。
薄 . . . 本文を読む
大和町宮床地区西部には、七つ森山群をスケールアップしたような岩山が、幾つも
聳え立っています。東から難波森、長倉山、赤崩山、蘭山、高倉山、黒森の六峰です。
樹木が茂っているので、遠目には岩山とは見えませんが、登ってみると巨岩が累々と
積み重なっていたり、岩壁が聳え立っていたりで、難渋させられる山々です。
岩質は安山岩や、安山岩質の溶結凝灰岩と思われます。
林道の多くが、これらの硬い岩盤を掘削して延 . . . 本文を読む