里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

アズマギク 自生地の消滅

2017-03-27 | 日記
十年ほど前、林道を歩いていたら、デージーのような小型のキクが咲いていましたが、 初見なので名前が判らず、写真だけ撮って下山しました。 後で調べたら、アズマギクというキク科の野草でした。 山の草原などに咲く小型のキクで、他の草木の陰になるのを嫌うため、野芝の 草地や伐採地の林道などに自生するとのこと。 その当時の林道沿いは杉の植林地でしたが、丈の低い若杉でしたから、十分な 陽射しが得られていたわけで . . . 本文を読む

ウラジロヨウラク 釣鐘形の花

2017-03-27 | 日記
花渕山の登山道脇に咲いていた、ウラジロヨウラクの釣鐘形の花です。サラサドウダンと違って樹高1~2mの小さな木ですから、花に近寄って撮れますが、ごく稀にしか咲いていません。それに樹林帯の中では陽射しが少ないので、花数が少なく、花色も淡いですね。ただ、花や葉に爽やかな香りがあって、傍に行くと判りますから、見つけやすいですね。他の木々が少ない岩山や、高山の潅木帯ではより多く見られるようです。そんな場所で . . . 本文を読む

ツルシキミ 多雪地に順応

2017-03-27 | 日記
大柴山から花渕山にかけての主稜線は、なだらかなブナ林になっていて、登山道も 上り下りがゆるやかですから、ゆっくり樹林や下草を観察できます。 登山道脇に、丈の低い常緑広葉樹樹が茂っていて、よく見ると南三陸町辺りで 目にするミヤマシキミにそっくりです。 白い花を付けた株も散見され、花もミヤマシキミにそっくりです。 ただ、ミヤマシキミは1~1.5mほどの株立ちになりますが、これは茎が立ち上がらずに、 倒 . . . 本文を読む

マンネンスギ 小型の羊歯

2017-03-27 | 日記
花渕山の登山道でツルシキミの写真を撮っていると、すぐ脇にスギの小苗のような 草が生えていて、周囲を探すと七本ほどありました。 よく観察すると、葉の作りがヒカゲノカズラに似ていますから、羊歯植物でしょう。 その後も道の両側を探しながら歩きましたが、他に二箇所で五六本ずつの自生を 確認しただけなので、かなり希少な羊歯と思われます。                              二枚 . . . 本文を読む

ギンリョウソウ 菌寄生植物

2017-03-27 | 日記
花渕山の標高800m辺りの、ブナの森で見かけたギンリョウソウです。 ギンリョウソウは光合成を行わないため、葉緑素を全く持っておらず、茎も花も 鱗片状に退化した葉も、全てが真っ白です。 普通の植物は発芽し、葉を茂らせ、光合成で養分を得ています。 それから花を咲かせて種子を実らせますから、数ヶ月間地上に姿を現しています。 ところが、ギンリョウソウは全ての養分を土中の菌類から得ていますから、地上に現れて . . . 本文を読む