久しぶりのKAAT(神奈川芸術劇場)です。
KAATと言うより、私にはNHK-FM横浜放送局と言った方が正しいかも知れません。
横浜サウンド☆クルーズの劇団四季のバックツアー放送時に、何度か足を運んだことが。
劇場入り口へ上がっていくときに、ふと思い出します。
今回は、フロローの川口さん、エスメラルダの宮田さんが初めてだったので、とても楽しみでした。
まずは、川口さん。
フロローとして最初の黒の衣装を見た瞬間、『うわっ、ジャベール!』と思ってしまいました。
実際に観たのはかなり前なのに、鮮明に思い出しました。
怖いフロローと感じた野中さんとは違う、『怖さ』を感じさせるフロロ−でした。
友人たちからは、一番カジモドを愛しているように感じると聞かされていましたが、私には少し違っていました。
弟の汚れた血がカジモドに引き継がれていることを口にしていますが、そこちは弟と同じ地が自分にも流れていることの自覚と恐れ。
自分自身を正当化するために、カジモドを愛しているかのようでした。
不思議だったのは、達郎君のカジモド、川口さんのフロロー、佐久間さんのフィーバスの三者三様のエスメラルダへの思いが、一瞬一人の男の心の中を見ているかのように感じられたこと。
みなさんは、いかがですか?
宮田さんのエスメラルダは岡村さんとは印象は異なるものの、魅力的なエスメラルダを演じています。
自分に思いを寄せる3人の男に対して、フロローには「怪物はあなたよ!」と言い、カジモドには「あなたは、本当に素敵な友だち」と表現したエスメラルダ。
この「友だち」という言葉に込められた思いが、気になります。
今日、一番印象に残ったのが、『石になろう』で自暴自棄になったカジモドの対して「どうせ私たち石だもの」と語りかけた小川晃世さんの悲しみとも怒りともつかぬ表情でした。
千秋楽まで、残り1ヶ月少々。
何回観に行けるかな・・・。