マチネ
「朝の祈り」
大阪で観て感じていたのですが、東京と比べてシスター達の歌声が大きくなっている気がしてなりません。
客席通路を抜けていく間、美しい声が響き渡ります。
修道院長はソロパートラスト近くになると、客席を見渡すように下手から上手へ目を向けていました。
久居さんのシスター・ベルテ、雰囲気が佐和さんのベルテに似てきました。
私は、こちらの方が好きです。
保城さんのマルガレッタも、「食事の時間だけ間に合うけれど♪」の時に脇腹を押さえる仕草をしていて、矢野さんのマルガレッタに変わってきたようです。
智恵さん
4月1週に観たときは、少し鼻声気味なのかなと感じた智恵さんですが、今日はいつも通り。
サウンド・オブ・ミュージックの出だしを聞いて、安心できました。
前回は「自信を持って」のラスト、「引き受けた、逃げはしないは~」のロングトーンが途中で終わってしまい、「えっ、どうしたんだろう?」って感じでした。
今日は、いつも通り綺麗にビブラートがしっかりかかり、いつもの智恵さんに戻っていた。
帽子を高くかざした笑顔が私は好きなのですが、とびっきりの素敵でした。
ドレミで歌を子供達に教えている智恵さんの、子供達が心を開いてくれない不安、グレーテルやマルタが心を開いてくれたときの笑顔、ルイーザやフリードリッヒの笑顔にマリアも同じ笑顔を見せていてい、心境の変化が素敵です。
最初のドレミの後、マルタとグレーテルの『楽しかった!』声が今まで以上に、ハッキリ響くようになっていますね。
マチネの智恵さんをみていると、表現がさらに繊細で、子供達に優しさが溢れていました。
それゆえに、大佐に子供達への愛を訴えっているマリアを観ていたら、泣けてきました。
池松さんのリーズルは東京でもだいぶ観ていますが、可愛らしさと素直さ、ちょっとおませな年頃の女の子をうまく演じています。
マリアと修道院長
やはり何度見てもこの2人の関係は、素敵ですね。
時に娘のようで、時に仲の良い姉妹のようで。
トラップ家から戻ってきたマリアを諭すシーンを見ていたら、いつも以上に涙が出てきました。
フランツの青山さん、大佐の笛で上手袖から登場しますが、袖ギリギリのところで珍しくトレーをお手玉してしまったかのようでした。
一瞬ヒヤッとしましたが、中央に出て来る前にいつも通りに戻ったので問題なしでした。
芝さん
大阪初の芝さんの大佐に、どんな大佐なのかドキドキしていました。
東京では、私の好みから少し外れていたので気になっていました。
ところが、東京とは大きく変わっていて驚きました。
全編通して、声のトーンを抑えピッチもゆっくり撮っているので、言葉に重みが出てきて、大佐のイメージに合っていてとても良かったです。
時々、今までの芝さんが顔を出すときもありましたが、ご愛嬌でしょうか?
エルザ
西田さんはいつも安定していますが、この回は珍しく軽いアクシデントが。
エルザがエーデルワイスを歌う子供達と共に戻って来る時、下手の植え込みが移動しきれてなくて軽くぶつかっていました。
舞台さんと呼吸が合わなかったのか、子供達と歩いていて戻り位置が上手く行かなかったのか?
いずれにしても、珍しいハプニングでした。
大佐が子供達を受け入れた姿を見て、マリアの前を通り過ぎる時、恋のライバルになる事を察したのか、ちょっと嫌な女性の表情を見せていました。
マックスの勅使瓦さん、大阪でのテンションの高さは凄いですね。
何ゆえ、1人テンションが高いのか?
そんなマックスだけに、大佐が1人ナチスに向かうと言った時、「君が何をしたって無駄ってことさ!」と語気を強めるのが、印象に残ります。
ツェラー長官がナチスの旗の掲揚を要求してきた時、やむなくナチスの敬礼をしますが、降ろした右手を左手で握りしめて悔恨の表情を見せていました。
敵の中にも見方が必要とさえ言っていたものの、やはりナチスの中に入るのは嫌だったんでしょうね。
シュミットの「近頃はみんな、あ~なのよ!」の一言も、心に刺さったでしょうね。
子供達の前では、「大丈夫!~」と平成を装うのが悲しいです。
マリアとリーズル
もすうぐ17歳(リプライズ)では、素敵な母娘であり姉妹でもあるんですね。
リーズルの「愛するって、どんな気持ち?」の言い方が、また良いです。
フォンシュナイバー提督、大佐の出頭を求め、強い語気で命令をしていますが、マリアの登場にてにキスをして踵を鳴らす動作があまりにも早くて、マリアに緊張でもしているのかとさえ思えてきます。
キスと踵の動作それぞれを、確実にした方が良いと思うのですが。
表彰式
シュヴァイガー役の松本さんがアスペクツ オブ ラブへ抜けてしまったため、伸びのあるソプラノが聴けなくなったのが残念です。
東京では、彼女のソプラノだけで拍手が起きたこともありましたから。
マチネは、全体のバランスも良く、とても素晴らしい舞台でした。
大阪で、私が観たうちでも最高だと思いました。
ソワレも、基本的にはマチネ同様に素晴らしい舞台でした。
マチネもソワレも、子供達のコーラスが心地よく響いていました。
ただ、芝さんが少しだけテンションが上がってきたのかな?
マリアに子供達を邪魔者扱いしているとの指摘に出て行く事を求めた後m「君がこの家から出て行ったあとこの家には新しい家庭・・・」と言っていました。
本来は、「この家には、新しい・・・」で子供達のコーラスが被り言葉に詰まるのですが、芝さんの場合は「新しい規律が・・・」となることがしばしば。
それが、今回は「新しい家庭・・・」に。
マリアを目の前にして、「家庭教師」って言おうとしたのでしょうね。
このソワレ、リーズルがいつもと違いました。
もうすぐ17歳(リプライズ)のシーンから、私を見つめて歌っているんです。
まさか?
カテコでは、目の前に立った事もあるのでしょうが、ニッコニコの笑顔でドレミを歌いかけてくれ、その後も何度も笑顔で手を振ってくれてました。
池松さんとは東京以来だけど、覚えていてくれたのか?
はたまた、リピーターとして、楽屋で私の話でも耳にしたのでしょうか?
それとも、変な親父として目立っていたのか?
GWにナラで見たときは、ぞんな素振りは無かったけれど・・・
1ヶ月半ぶりの舞台は、最高の舞台でした。
<html> <head> <link rel=File-List href="0526.files/filelist.xml"> <style> </style> </head> <body link=blue vlink=purple>大阪四季劇場 | 2012年5月26日 |
マリア | 井上智恵 |
トラップ大佐 | 芝 清道 |
修道院長 | 秋山知子 |
エルザ | 西田有希 |
マックス | 勅使瓦武志 |
シュミット | はにべあゆみ |
フランツ | 青山裕次 |
シスター・ベルテ | 久居史子 |
シスター・マルガレッタ | 保城早耶香 |
シスター・ソフィア | 山本志織 |
ロルフ | 石毛翔弥 |
リーズル | 池松日佳瑠 |
フリードリッヒ | 荻野永基(昼)/池本淳宏(夜) |
ルイーザ | 若狭和歩(昼)/梁井玲奈(夜) |
クルト | 田中康平(昼)/山崎悠稀(夜) |
ブリギッタ | 海田那月(昼)/笹尾真鈴(夜) |
マルタ | 河賀陽菜(昼)/小川ひかる(夜) |
グレーテル | 上山さくら(昼)/川口 奏(夜) |
男性アンサンブル | 小出敏英 |
柳 隆幸 | |
中橋耕平 | |
深堀景介 | |
藤木達彦 | |
蛭沼建徳 | |
新藤晃大 | |
諏訪友靖 | |
女性アンサンブル | 遠藤珠生 |
長寿真世 | |
吉田千恵 | |
小島由実子 | |
山本詠美子 | |
西浦歌織 | |
松尾千歳 | |
久保佳那子 |