先週購入したMac miniのメモリを買いに、再び秋葉原へ行ってきました。
帰りがけに上野まで歩いたついでに、上野公園に立ち寄りました。桜の名所としても有名なここも、今年の冬の寒さの影響を受けたのか、現在咲いているのは公園入り口にある大寒桜が満開となっている以外は、ほんの少しだけです。
公園内を一通り歩き回り駅に向かいかけた時、『おかめ桜』と思われる植樹したばかりの小さな木が目に付きました。
その時に撮ったのが、このカットです。
カメラ:Panasonic LUMIX LX-1
撮影時刻:17時27分
感度:ISO200
シャッタースピード:1/8sec.
ストロボ:なし
手ブレ補正:ON
感度が200に上がっているため少しザラついた感じがあるものの、撮影情報を見なければ周囲が薄暗い状況で撮ったものには見えません。
コンパクトデジカメの底力を、改めて感じました。
海外では、アグファの倒産。
kodakのB/Wペーパーの生産中止がアナウンスされました。
国内では、ニコンがフィルムカメラ市場の大幅縮小を発表し、コニカミノルタがカメラ、フィルム事業からの完全撤退を発表しました。
『銀塩』と呼ばれるフィルムの市場が狭まっていることが、身近に感じさせられるニュースです。
デジタルと銀塩、比較をした場合、現状は優劣をつけがたい存在です。
デジタルは、撮影~印刷まで、その活躍の場を広げているのは事実です。
品質も良く、銀塩と比較しても、そのメリットは計り知れません。
しかし、現状のデジタルは、基本的には1ソース・1ユーズ。
銀塩フィルムのようにコンタクト(フィルム原寸)~大サイズのプリントに使用できるようにするには、最初から最大サイズを意識してデータを作ることが必要です。
小さいサイズで作ってしまったものは、転用が非常に難しくなります。
これに対して、銀塩フィルムの持つ情報量の多さは非常に大きく、まだまだその存在価値はじゅうぶんにあります。
今後も、しばらくは銀塩の需要は続くと思います。
しかし、ユーザー側の努力だけではどうにもならないことがあるのは事実です。
国内での唯一のフィルムメーカーとなる富士写真フイルムは「写真文化を守り育てることが使命」として事業継続を表明しています。
しかし、「需要減と原材料の高騰」などを理由に、2月1日から白黒フィルムと印画紙、プロ用カラーを最大21%値上げするそうです。
これからは、銀塩は特殊効果の一つのような存在になっていくのでしょうか?
部屋の片付けをしていたら、懐かしいものが出てきました。
写真撮影のときに使用したフィルターです。
着色したガラスや、染料で色付けをしたゼラチンでできています。
濃い色のフィルターは、モノクロフィルムで青空を強調したりコントラストを強くしたりします。
淡い色のフィルターは、カラーフィルムで差撮影する時に、晴れた日の日陰や曇り空の時の色調を整えます。
左上の偏光フィルターは、光の乱反射を除去します。
下のゼラチンフィルターは、カラーリバーサルフィルム(スライド用のフィルムです。プロのカメラマンや商業写真ではネガフィルムで撮るのは写真館くらいで、ほとんどはリバーサルフィルムです。)での撮影時にフィルムのロットによって生じるわずかな色の偏りを補正するために使用します。
これらのフィルターを使っていた頃は、いろいろと試しながら、1枚だったり複数を組み合わせたりしながら使っていました。
デジタルカメラを使うようになってからは、ホワイトバランスを調整したり、Photoshopのようなレタッチングソフトを使用することにより、気の済むまで調整ができるようになったので、ほとんどのフィルターはお役ごめんになりました。
最近は、レンズの保護用に使うのが、数少ない用途です。
そういえば、もう一つ。
昔のNikonのレンズは、52mmのフィルターが多く使えたのに、最近のズームレンズは72mmくらいの大口径のものが多いですね。
古いフィルターが使えない理由の一つにもなっていますね。
写真機材の整理をしていたら、使い忘れたリバーサルフィルムを発見しました。
使用期限を見ると、2003年07月。
と言うことは、このフィルムを入手したのは2002年の夏頃のようです。
おぼろげな記憶をたどっていくと、人に頼まれて撮影をするつもりでフィルムを買ったものの、結局はデジタルで撮ったために使わないまま眠っていたようです。
おそらく、今世紀になってから、フィルムでの撮影はしていません。
プロカメラマンの場合も、135や120タイプのロールフィルムは、かなりの部分がCanon EOS 1Ds MK-IIやNikon D2Xに代表されるデジタルカメラにシェアを奪われています。
Phaseons社やLeaf社では3900万画素(112MB)もの大きなデータが撮れる機種が続々発売されていて、4×5サイズに代表されるシートフィルムも徐々に、市場を奪われています。
こんな状況下では、従来の銀塩フィルムが市場を確保するのが困難なことは、誰の目にも明白です。
先日、代表的なカメラメーカーの一つであるNikonが一部の機種をのぞいて、銀塩カメラやレンズの販売を終了することを発表していました。
西ドイツのアグファが、昨年倒産してしまいました。
KodakもB/W印画紙の生産を終了しています。
時代の流れとしては当たり前のことと理解していながらも、B/Wの現像やプリントを一生懸命作っていたり、チバクロームやカラーネガの現像等、自分で試行錯誤しながら処理をしたことが懐かしく思い出されます。
今後は、Nikon以外のカメラメーカーも同様な方向へシフトしていくのでしょうね。
フィルムメーカー各社も、いつまで現在のラインアップを維持していくのか、興味は尽きません。
社会に出てから今まで、写真業界に身を置く者の一人としても、激変する状況を肌で感じています。
最近のアマチュア用のデジカメは、更に高画質高性能化が進んでいます。
プロ仕様のハイエンド機との差が少なくなってきていると言っても、過言ではないかもしれません。
PanasonicのLUMIXが手ぶれ防止機能を搭載して、CMタレントの効果もあってか、かなりの人気があるようです。
私も実際にコンパクト機の手ぶれ防止機能を試してみて、結構気に入っていました。
しかし、今ひとつの物足りなさが。
200万画素程度のデジカメが出回り始めた頃、6~7年程前は、アマチュア用と言えども10万円くらいの価格はしていました。
今では10万円も出すと、高倍率ズームを搭載したハイエンド機が買えてしまいます。
もう少し頑張れば、一眼レフタイプまでもが買えてしまいます。
当時の200万画素のデジカメも、画素数こそ今と比較すれば少ないですが、当時としてはトップクラスのカメラだったので、マニュアル撮影画できたり、より高画質なデータ形式で保存ができ、思いのほか使い勝手のよさに満足していました。
最近、Panasonicから発売されたLUMIX LX1というデジタルカメラがあります。
このカメラは、コンパクトでレンズが本体内に収納されるタイプとは異なり、通常のカメラと同様の形をしています。
持ち歩くには、胸ポケットに入れてというわけにもいかず多少不便なのですが、6万円ほどの価格とマニュアル操作ができること、より高画質なデータ形式で保存ができるうえに、16:9というハイビジョンと同等のワイドな画角でも撮影ができるのです。
店頭で手にして、あれこれ試してみたのですが、結局購入をしてしまいました。
さすがに一眼レフタイプのような操作性は望むべくもありませんが、それでも十分に慣れによって克服できる範囲です。
誰もが手軽に撮れるカメラは売れると思いますが、こんなちょっとマニアックなカメラが増えてくると面白いですね。