金曜日の午後に甲状腺外来を診ていた外科の先生から内科コンサルトがあった。バセドウ病で通院している20歳女性の検査で肝機能障害があるという。外来にお邪魔した。
この患者さんは8年前から通院しているが、メルカゾール15mg/日の投与が続いていて、放射線治療も考慮しているという。ふだんは毎回生化学検査全般を出しているわけではないが、その日はそういう事情で生化学検査も行われていた。訊けば少しだるいかもと言うくらいで、検査していなければ、そのまま自然軽快したかもしれない。
2~3日前から鼻汁・咽頭痛があったそうだ。その時点では咽頭違和感くらいで、発赤・白苔はほとんどなかった。後頸部リンパ節は小指頭大くらいには触れる。白血球数10800と上昇していて、リンパ球が66.0%で異型リンパ球9.0%だった。AST188・ALT225・ALP568・γ-GTP233・総ビリルビン0.4と中等度の肝機能障害だった。
まあ年齢的にはEBウイルスでしょうということで、一応肝炎ウイルスとEBV・CMVの検査を提出して、1週間後再検とした。まあ、名もなきウイルスかもしれないが。外科だから基本的には甲状腺腫瘍を診ているが、甲状腺外来ということで、バセドウ病や橋本病まで診ているのだった。お疲れさまです。