なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

総胆管結石、急性胆管炎

2018年02月22日 | Weblog

 早朝に69歳男性が心窩部痛で救急外来を受診した(当直医は整形外科の若い先生)。普段は糖尿病・高血圧症で内科外来に通院していて、HbA1cは5.9%と良好だ。腹痛はブスコパン注で軽快した。

 37℃台の微熱があり、血液検査で肝機能障害を認めた。腹部エコー、腹部CTで胆嚢が腫大しているようだが、明らかな結石は指摘できなかった。炎症反応は陰性だが、時間の問題のようだ(発症早期)。胆嚢炎として、院内で待機していた外科医に連絡がいって、外科入院となった。

 入院後に40℃の高熱になって一時的に血圧が低下した(意識は清明)。点滴で回復したところで、予定されていたMRCPを行うと総胆管下部に結石が1個あった。総胆管結石・急性胆管炎(閉塞性化膿性)と診断はついた。それにしても、時間が経っても画像上胆道系の拡張がみられないのが不思議だった。内視鏡治療のできる病院にお願いして搬送になる。

 

 1か月前、85歳女性が休日に頻脈性心房細動・心不全で受診した。当直医の外科医(大学病院からのバイト)は心臓血管センターのある病院に救急搬送した。この患者さんは精神発達遅滞(会話不可・全介助)があり、施設に入所している。

 治療により症状軽快したが、経口摂取ができなかった。とりあえず、抗不整脈薬・抗凝固薬投与の問題もあり、NGチューブからの経管栄養を行って当院に転院してきた。覚醒の問題もあり、入院前からしだいに進行していただろう嚥下障害もあり、経口摂取は無理と判断された。今後どうするか(胃瘻操設?高カロリー輸液)家族と相談するしかない。

 昨日の夜間に発熱があり、肺炎疑いで今日検査(胸部X線、血液検査)をすることにしていた。朝病室に診に行くと呼吸が弱い。脈拍は普通に触れた。末梢の静脈から採血できそうもないので、動脈から採血しようと病室に戻ったところで、心肺停止になった。心肺蘇生術を行って、心拍は戻って血圧測定できるのようになったが、自発呼吸は戻らなかった。人工呼吸器につないだが、しだいに心拍数・血圧が低下して、結局死亡確認に至った。

 遠方から責任者になっている甥御さんの家族が来てくれた。午前中救急当番だったが、救急隊からの搬入依頼が来なくて助かった。

 

 

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