月曜日の午後に施設から意識障害の82歳男性が救急搬入された。救急当番は大学病院からバイトで来ている総合診療医だった。
施設にショートステイしていたが、自宅に帰る前から微熱と反応の低下があった。週末そのまま自宅に戻ったが、傾眠傾向となってきた。月曜日に施設にデイサービスで言った時は意識状態3桁(JCS100、痛み刺激で払いのける)になっていた。
外来は当院の神経内科外来に通院している。処方が1か月分ずつなので、調整が必要な患者さんと思われていたのだろう。脳梗塞後遺症で抗血小板薬(プレタール)が、さらに抗凝固薬(エリキュース)も処方されていた。(直近の心電図では心房細動はないが発作性?)
発熱があり、肺炎が疑われたが、胸部CTで明らかな肺炎像はなかった。そもそも酸素飽和度は97%(室内気)と正常域だった。
病変は頭部にあり、頭部CTで頭蓋内出血を認めた。健側を圧排していて、脳室内にも出血が回っていた。地域の基幹病院脳外科に救急搬送となった。
診療情報提供書には硬膜下血腫と記載されていたが、この出血は何だろうか。凸レンズ様に見えるので硬膜外出血になる?。クモ膜下出血に見えるところもある。
外傷性であり、血液サラサラ2剤で出血しやすかったのは間違いないが。