Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

Wreckers

2013-06-19 10:39:00 | ベネディクト・カンバーバッチ
昨日は7月来日のニュースと雑誌「ぴあ」with缶バッヂを求めるベネディクト・ファンの喧噪の中、ポストに届いたのがこの「Wreckers」でした。ベネディクト主演映画の中で存在感の薄さではNo.1。天才でも貴族でも悪役でも不治の病でもない、共演スターもない・・・というこの作品を、たぶん未見の人も多いと思いますので、ネタバレは避けて紹介しますね。



場所:
イギリスの田舎の村(特定できませんが、シャーロックが0202で宿泊したあたりの雰囲気プラス大きな畑をご想像ください)

主な登場人物:
ドーン・・・主人公、夫の故郷に引っ越して来た。小学校の先生。写真よりも美人です。ブルネットの髪、パッチリした目、ナチュラルでかわいい服選びも、クセがなく好感度大。
ディヴィッド・・・ベネディクトさんの役は、主人公の夫。彼も何かの先生なのかな。この映画、みんなモニョモニョ喋るので聞き取れない会話がいっぱいあってすみません。一応クルマでどこかに通勤してます。そのオープンカーもなかなかかわいい。妻にやさしいけど、感情を出さない性格は長男だからかな。
ニック・・・ディヴィッドの弟。軍隊からひょっこり村に戻って来て、夫婦の家にお世話になってる。ちょっと不安定で出来が悪くて、でもそこがチャーミングという感じなんだけど・・・配役を・・・もっとかわいくしても良かったのでは、と私は内心思っている。
ギャリー・・・ドーンが参加する教会の歌サークルで一緒。兄弟の昔からの友人でもある。ブロンドの奥さんがいる。この人ももっとイケメンでもいいのになあと私は内心(以下省略)。



ドーン&ディヴィッド夫妻が始めた田舎生活は大都市ロンドンと対極のイギリス人の憧れです。古くてチャーミングな家に修復しながら住む。壁には鳥と植物、そして鳥の巣には卵の絵が描かれていて、それが夫婦の心情を象徴しているようです。ふたりは子供が欲しく、医者に相談にも通っています。鶏や犬を飼い、犬の散歩には草がいっぱいの誰もいない道を歩く。(・・・私も友人を訪ねたイギリスの村で犬を散歩させたことを思い出しました。開放感の中にも家に戻るのにまた寂しい道を歩く不安もある複雑な気持ち。)

安心の場所である家に、義理の弟とは言え他人がいる。それは弟の夜の徘徊で、寝ているところを物音に驚いて起こされたりすること。でもベッドに戻れば夫はそこにいて、ドーンを見つめている。この、暗い部屋でダさいタンクトップのパジャマ着て横たわるベネディクトさんが見られるのがファン的には嬉しい。しかも、ドーンの視点と考慮しても、かなりのアップなのですよ。暗くて顔半分くらいは闇の中なのですけれど、こんなにいつも顔近づけて寝てるのかこの夫婦は・・・個人的には暑くないのか?と思ったけれど、は!そこはイギリスの田舎だ、今の東京のような発想は間違っていた。

そして村といえども、もちろん他にも人はいてコミュニティはある。夫妻と弟もカラオケに行ったり、同世代の友人宅に集まったりと、社交はあるのです。年代から言って、独身、既婚またはパートナーがいれば小さい子供達も入れ混じり、そ、それが、弟とともに、この村の新参者のドーンを、狭いコミュニティに引き込むのです・・・・

田舎の空はとっても広いけれど、過去のある兄弟、そして人数が限られてるだけにお互いが近い閉鎖的な人間関係が恐い!
村で夫とその弟に挟まれる生活。村って行く所も限られてて、いつも木の向こうには人の目が・・・兄弟の争いから逃れるはずの外の世界にも清楚で純真な主人公を待ち構えるもの。憧れの田舎暮しと念願のベビーを手に入れた幸せな若い夫婦の、外からは見えないお話が映画を見る人には見える・・・全部がミス・マープルのようには解明されないのだけど。

私は英語がわからない部分(字幕なし)でストーリーについていけてないかと思い、ひとつネタバレブログ(英語)も読んでみました。そしたらそのブロガーさんも、私に輪をかけて謎にジタバタしていて、兄弟が語る過去の家族の話は結局謎のまま残されているようですので、私達も英語の謎も気にせず美しいイギリスの田舎とベネディクトさんの暗闇のアップの瞳を楽しめばいいと思いました!