原題「Dare to be Wild」邦題「フラワーショウ!」
この全く反対に思えるタイトル、なぜ?という疑問は多分、チェルシーフラワーショウのロイヤルな響きにひかれる日本の洋画層を狙ったものと思われ、特にベネディクト・カンバーバッチがお母様を伴い出席したことで知るゾーンに訴えてくるのでは?
でも見てみたら、フラワーショウが物語のハイライトと物語そのものとなってるとはいえ、テーマは実は「自然」の方であったとオリジナルの方のポスターが語っていますね。自然と人間の関わり。
あらすじ:
アイルランドの田舎で自然の中で育ったメアリーが、自然を伝えるガーデンデザイナーになるためチェルシー・フラワーショウに出品する。ポッシュな造園コンテストは応募すら敷居が高く、数々の困難を乗り越えて、世界一有名なショウにて金メダルを取り、夢を果たす。
感想
目的の「トム・ヒューズを見る」ことは、ヒロインの恋の相手&ガーデニングの協力者という重要な役割のためしっかり果たすことができました。ただ、(好きなものにはうるさくなりますが)ニューエイジのヒッピーのようなネックレスじゃらじゃらの出で立ちはあまり似合ってなかった・・・しかしそこは、そのせいで露出の多い上半身と、ショーツから出るすらっとした脚、足の裏まで見えちゃったVIVAアフリカ、一転して金メダルを取ったチェルシーのパーティーでのフォーマル姿が拝めることで埋めあわせできたと思いますマル。
トム・ヒューズはこの世界に不似合いなほど無駄にカッコイイのですが、それは私も引き寄せられたようにちゃんと集客において機能しているのでいいのです。
主人公メアリーは田舎っぽさを売りに笑を呼ぶ楽天的なキャラなのですが、時々女優のエマ・グリーンウェルの顔が男前すぎて違和感を感じる時があります。イギリスで「こんな服誰が着るの?」とよく疑問に思ってたファッションを見事にこなしてるのでスタイルはいいんですけどね~!まあ話に支障を来すほどではないですが、クリスティー(トム)に無駄に冷たくしたり押しが強かったり、その辺の彼女の気持ちがあまり良くわかりませんでした。
でも恋愛映画ってわけではないので、アイルランドの自然と、ケルト民族古来の文化である石垣や円を囲む石の椅子が、何百年もそこにあったかのように作られた金賞を取った庭、彼女の発想のソースとなった子供時代のストーンサークルに宿る魔力などを見ること自体が楽しめました。
ショウ主催者のポッシュなお偉いさんやチャールズ皇太子などコミカルな人たちも好きでした。