Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

OUDSの「夏の夜の夢」

2016-08-14 21:52:00 | その他の映画・ドラマ・舞台


オックスフォード大学演劇協会による講演を見てきました。2年前に「十二夜」を見て心底感激して以来、待ってました!というくらい楽しみにしていました。(去年は「ロミオとジュリエット」だったのですけど私が勝手にイギリスに行っていたためすれ違いで見れませんでした)あの時の作風とはまたちょっと違い、喜劇のドタバタさが加速しておりました。学生の劇団ですから、固まることなく、新しい感性と体力いっぱいのパワーでどんどん進化したり芸幅を広げるのが本望でしょうから、デガダンさがなくなったのは残念でしたが、今年も大いに楽しめました。

現実的すぎる話題で申し訳ありませんが、まずたったの2500円(一般チケット)本場の英語でシェイクスピアが見られて日本語字幕も付いているので、外食を1度我慢してでも見る価値が高いです。

前回は美術、衣装を含む演出とロックオペラのようなキャラ設定がツボど真ん中でしたが、今回は、ロック的な衣装や劇中の使用曲にロックもあるものの、コンテンポラリーダンスのような動きの表現がおもしろかったです。身体能力が高く動ける人が多いんです。ちょっとクラシックバレエを知ってるな、という人もいたけど、パックを初めとする妖精達は人間離れした動きが要求されます。特にパック役のアリくんというまだ2年を修了したばかりの役者さんは、役柄もあり最初から最後までスパイダーマンのような動きで、エキゾチックな外見もあり人間じゃない感を大いに振りまいてました。

まったく個人的にオヤ?と思ったのは、セリフの間に何度かぎこちなさを感じたこと。
もう偉そうに何?と自分でも思っているのですが、2年前に同じ学生協会のライブを見てから、私も生の舞台とNTLiveをいくつか見て慣れてきたのか、生まれて初めてそんなことを感じました。恐れ多くも役者さん達のタイミングが悪かったというよりも、私が次のセリフの出る時間を予想していたということが驚きです。


そうそう、ちょっと復習的に河合祥一郎の「あらすじで読むシェイクスピア全作品」を読んだら、おもしろい文化的なことが書いてありましたので紹介します。

・舞台の設定は4/30なのになぜ「Midsummer Night」がタイトルにつくのかというと、
 夏至祭での羽目の外しぶりを「夏至祭の狂気(マッドネス)と読んだからとのこと。

・また、このしっちゃかめっちゃかな夜集めた露や薬草には不思議な効能があるとされていたとのことで、それゆえシェイクスピアが惚れ薬を思いついたらしいです。