2回目見てきました。
スゴイ、2回目でも全然良さが損なわれません。
バレエシーンの良さは相変わらず、踊りが見たい人が見たいように撮ってくれてるのだと思います。
パンフを買って読んだら、プロデューサーのガブリエル・ターナも若いころにバレエをやっていて、ファンティーンとヌレエフに会ったこともあるのだそうです。
監督のレイフ・ファインズはバレエには詳しくなかったそうですが、キーロフのバレエ学校とか朝のエルミタージュ美術館とかソ連の、そしてパリのオペラ座なども、ああ、これがあの!と言いたくなるような、美しさとリアルさを兼ね備えた絵を切り取ってバーーーン!と見せてくれるので、バレエシーンも同じなのでしょうね。フレエフがいる風景を見るだけで彼の感動が伝わるように涙が出てしまいました。
ところで1回目でも気づいたことは気づきましたが、バレエやストーリーに目がいって忘れてたことが・・・
それはソ連時代のドイツ人ダンサー、テヤ。
ヌレエフのステージを動画に収め、一緒に見てたひとです。
パリ公演の時に、ホテルでポルーニン演じるユーリが同室だったので、ソ連時代にもダンサーは寮で二人部屋だったのかな?と思ってたのですが、
今日改めてテヤが白いパンツ姿でヌレエフがシーツに包まれてベッドにいる部屋を見たら、ベッドは一つしかない。ということは、壁にロダンの彫刻のような筋肉隆々の男性の絵が貼ってあったので、あれはヌレエフの趣味だよな、とも思ったので、
あの部屋は二人の部屋なんではなく、ヌレエフひとりの部屋で、
彼らは「話しなきゃならないなら友達やめる!」って会話してましたが、その友達ってのは肉体関係もある友達なんだって今日思いました。
パリでもユーリがゴロンと一糸まとわぬ姿でベッドに横たわっていて、その彼を後ろに意識しながら窓の外を眺めるフレエフが印象的だった。ユーリとそういう関係があったかは謎ですが。
バレエだから男性の裸体がゴロゴロとしていても違和感なかったのですが、やはり、美しいユーリの身体といい、美術館での鑑賞といい、ヌレエフの視線の先には美しい男性の身体が。
そうか・・・それで私はこの映画がこんなに好きなのかも。
そしてパリ最後の夜に、ゲンズブールの歌でダンスするカップルたちの中に、女女の組み合わせと男男の組み合わせもいましたが、あれは誰だったのか、暗くてよくわからなかったのですが、あれを見たものヌレエフは西側の自由さをいっそう確信した一因だったのでしょう。