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ついにジェンマ・チャンがドラマの主役をやりました!ブラボー!
私は「シャーロック」以来のジェンマのファンで、「THE GAME」のバレリーナ役、「ヒューマンズ」のロボット役が好きでしたが、「ファンタスティック・ビースト」「ふたりの女王」「キャプテン・マーベル」「クレイジー・リッチ」と大作への脇役が続き、
このドラマは完全に主役!しかも現代もののリアルなストーリーということで、今までただの綺麗なチャイナ・ドールとの誤解を一気に吹き飛ばしました。
ジェンマはオックスフォードで法律を勉強した秀才ですし、楚々とした高嶺の花的な容姿であるけど、繊細で内向的、でも芯が強い、という新しいキャラクターをこのドラマで世に知らしめたと思います。
このドラマは3エピソードで、各エピ別の女優さんが主役を務める独立したストーリー。この話が最終話です。
あらすじ;
大卒で美人のハンナは仕事も成功している30代なかばのシングル・ウーマン。母親には「早くしないと家庭を持つチャンスを失うよ。あなたのことが心配だから言うの。」と毎月会うたびに説教されるし、友人たちも皆家庭を持って子供に恵まれ幸せそうだ。
デートアプリで何人かの人に会ってみるけれど、自分が何を求めているのか正直言ってわからない。それを探すためにもデートに踏み切った。
でも、今の生活に満足してるし、自分の時間や自分で決定するといった大切なことは失いたくない。
ただ、自分の年を考えると子供を持つことを決めるのは今しかないのだ。男性なら50歳になってもいいのに、女性だけ期限があるなんて不公平だ。しかも10代、20代では「妊娠なんてしたら終わり」とみんな言ってたのに、30歳になったらいきなり「手遅れになるよ!」と手のひらを返されるのだ。
ママの心配もあるけど自分だって十分に心配はしている。だから、今のうちに打てる手として、卵子の冷凍保存をすることに。医者の話では将来の妊娠を100%は保証するものではないが、複数の卵子保存で40%は期待できる。
・・・確実な方法ではないのかと渋い顔をするママをなだめつつ、治療のための検査を受ける。
結果、ハンナは卵胞、卵管に問題が見つかり妊娠できる確率は0%に近いことが判明。
アプリでデートした印象の良かった男性にもう1度会ってみた。自分の体と子供の問題で助けて欲しいわけではない。それは自分の問題なのだから。パートナーを持つということはまた別の問題なのだ・・・
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という、女性なら身に覚えのある人がかなり多そうな問題に、とても現代的にアプローチされた作品でした。
とにかくハンナ(ジェンマ)の反応が、静かで、理性的で、だけど感情が染み出す、リアルさがとても気持ち良かった。
そう、人間って、大きな問題を語るとき、騒げないよね?泣いて叫んだりしたら楽なんだろうけど、自分の行動リストにはそんな大きな振り付けはない・・・ってところに共感するなあ。
イギリスは日本よりも女性の人権も尊重されているけど、一人で何もかもうまくいってるのに、突然「今じゃないと家族持てないよ!」って言われたって、それだけは一人で解決出来ることではないと誰も教えてくれなかった、ってあたりは同じなんですね。
ヴォーグの表紙になった、スター、ジェンマ。
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