Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

ホルストン

2021-09-16 09:24:00 | その他の映画・ドラマ・舞台
Netflixの「ネクスト・イン・ファッション」に出演していたデザイナー、ダニエル・フレッチャーのファンになり、彼がクリエイティブ・ダイレクターに就任したフィオルッチを私が買い集めていたら、

夫が「これ知ってる?」と見せてきたのがChic & Sister SledgeのHe’s The Greatest Dancerのビデオで、「ホルストン、グッチ、フィオルッチ〜♪」とディスコビートに乗せて歌われていました。夫の中ではフィオルッチは80年代=過去のブランドでした。

調べたらこの曲は1979年リリースで、当時アメリカのディスコに集まる人たちに人気だったブランドなんでしょう。グッチとフィオルッチは晴れて40年後にも生き残って人気ですが、ホルストン・・・?

ファッション業界にもいた私が知らない・・・ググったら出てきたのがNetflixのドラマでした。なんとユアン・マクレガー主演!



アメリカのデザイナーで、カルバン・クラインより一つ前の世代、ラグジュリーブランドだったようで、パリのディオール、イヴ・サンローランの顧客を狙ってスタートしたようでした。初めは帽子のみから、それがジャッキー・ケネディの着用によって成功、服のコレクションも大成功・・・

それが、当時のファッション業界のビジネス形態、「ライセンス事業」にまで広げてから経営とクリエイティブの両面でトラブルが勃発していく。

デザイナーのホルストンは美意識に妥協を許さないためいい製品を作れたのだけれど、自分で全てを決定するには手を広げすぎてしまい、当時のカルチャー「酒、ドラッグ、タバコ」にどっぷり首まで使って二進も三進もいかない日々を乗り切ろうとする・・・がもちろんうまくいかず、経営面でもワンマン創業なため、ラグジュリーを知らない巨大企業とはうまくいかず。

この辺でもう私はハラハラしすぎてドラマを見れなくなり(エピ3あたり)、そんな時に見つけたのがアマゾンのドキュメンタリー「ホルストン」。



淡々と事実を知るにはドキュメンタリーなら辛さもないだろうとまずこっちを見て、先を知ってからまたNetflixドラマに戻りやっと完走しました。

70~80年代、エイズ出現までの天国だったNYのゲイクラブ、ラグジュリーブランドのライセンス展開という、その時代にしかない波に乗った成功と没落を一人の人間が体験したストーリー。

私もファッションデザイナーと一緒に働いたことがあるので、いちいちエピソードに過去の体験を思い出してしまい、重かったです・・・!!

が、80~90年代初頭のエイズ問題と90年代ブランドライセンス問題から30~40年経ってやっと俯瞰でホルストンを語れるようになり、知れたことはよかった。。。