もう8回目の「ナショナルシアター・ライブを語る会」。
きのうの夜(「リア王」講座)から丸1日もあけずに河合祥一郎センセイの司会進行とは、まるで私が河合センセイの追っかけのようなw
私にとっては初の「語る会」で何10年ぶりの駒場です。駅の出口=大学の門。
なななんか看板が目につく・・・
でも少し進むと簡素な感じで、文京区の東大に近い雰囲気
やがて門のところにあったようなダサくはない立て看板が
近寄ってみると
なななんてご親切に!
ついて行きますとも
(途中でカフェなかったなあ・・・おなかすいた)
壇上ゲスト:
松岡和子(シェイクスピアの翻訳で有名ですね)
水谷八也(早稲田大学文学学術院教授/「みんな我が子」パンフ寄稿)
柏木しょうこ(字幕翻訳家)
兵藤あおみ(演劇ライター)
中村未知子(カルチャビル←日本NTLive配給)
NTLive、シェイクスピアや演劇界で活躍されている豪華メンバーです。
河合先生はNTLiveで多いシェイクスピアのご専門ですが、なんと学生時代にこのAll My Sonsにジム役で英語劇に出演されたこともあるそうで、イギリス演劇だけじゃないのですね。All My Sonsのセリフを読んでもシェイクスピアに聞こえました!
水谷先生は新訳をされていて、芝居の終盤にあるジョーのセリフの中の「All my sons」の訳をそのままタイトルにしました。「彼らもまた、我が息子」と。
いいですね!だってそこで英語で見てる人はタイトルの意味を知るんですもの、日本人だってそういう楽しみは欲しい。
松岡さんの感想:ナチュラルな演技でまるで映画を見ているようだった。映画俳優さんたちだからなのか。NTLiveのために作られたような舞台では。
これに対し、水谷先生が「ビル・プルマンの視線の演技なんて劇場ではわかりませんよ、あれは映画の演技です」と。
ふむふむ!
私も劇場で見て気付かなかった涙や表情にスクリーンで驚いたのも無理はなかったのね!
(でもここで誰もコリン・モーガンの表情には言及してくれない)
柏木さんによるとライティングも凝っていて俳優が喋っている時にスポットライトが比喩的な場所を照らしたりしていたそうで、若いエッジーな演出家が伝統的な芝居の中で見せた反抗では、と兵藤さん。
そしてそして、
話の中心は、ジョーとケイトで、
ジョーはアメリカ的理想像(西部劇の男)家父長制の象徴として、町でも部下に罪を着せた男と知られていても「成功」した男として社会的に容認されていた。ただしビル・プルマンは親分肌の男らしさはあまり見せずその点ではミスキャストなのでは、という意見も。へーなるほど。
ケイトは実は裏幕で「夫が息子を殺したなんてありえない」世界を演出し続けていた。
いや、ストーリー的には私の最初の感想は「弱いふりしてみんなを自分の都合通りに動かす女怖い」だったから、黒幕というより明らかだったんですけど・・・
このふたりの隠蔽は、資本主義に生きる人誰にでも起こりえることだよね、というアーサー・ミラー節の話が深く掘り下げられて、
参加した一般人の質問受付コーナーに。
ここで私はフツフツと「誰もクリス(コリン・モーガン)とアン(ジェナ・コールマン)の話をしない」ことについてグルグル迷いだしました。
どうもみんなの関心はそこにはないようだけど、私が来た目的はそっちなのだから、ここで私が何も言わなければ「日本での『みんな我が子』への関心は私とは全く違ったところにあったんだ」とがっくり頭を垂れて帰るしかない。
勇気を振り絞って
「私はあの若いふたりを見るために行ったんですが(ここでロンドンまでと言うのを忘れる)専門家の先生からのコメントを聞かせてください。」
水谷先生「ファンなんですか?」
私「はい。」
水谷先生「クリスとアンよかったですよ」
・・・ここで終わりそうに見せかけその間に思いついていただいたのか、
「クリスという人は爽やかすぎる男ですけど、単純でウブな青年というだけではなく、戦争で多くの部下を失ったと言っている。もしかして見殺しにもしてるかもしれない。日本の自然災害にもあるんだけど、生き残った人の罪悪感を持ち続けていて、自分は幸せになってはいけないと思い込んでいる。だからアンとの距離感もあり、自分としてアンとキスをするよりも元恋人の兄としてのキスになってしまうんですね。」
ナールーホードー
そして柏木さんが「アンは1日のうちでやたら着替えるんですけど、4着も着るんですけどあれは何かしら」
(*ドレス2着とプラスカーディガンだけじゃなかったでしたっけ?)
水谷先生「それはやはりアンの美しさを見せて彼女と結婚したいという気持ちを見せるんじゃない」
(昼のドレスからお出かけ用のドレスに着替えて、夜になったからその上にカーデを羽織っただけじゃないのかなあ?と思った私とは違う専門家の先生だなあ・・・)
それと面白かったのは、
「この後、クリスとアンは結婚しないよね。」
と柏木さんがおっしゃったことです。私には「そして結婚する」としか想像できなかったので。それから会場は、結婚する派vsしない派に分かれました。
確かにクリスの性格としては、自分の親がアンの親にしたことを許せないでしょう。
でもここで、なぜ私がふたりが結婚すると思ったかと言うと、アンはもともとすべてを知っていてもクリスと結婚したいからです。
そして柏木さんもおっしゃってましたが「ジェナ・コールマンは可愛らしい顔をしてものすごく気が強い役をドクター・フーでやっていた」
イギリスにいる人は皆それを知ってジェナを見てると思うんですよ。
方やコリン・モーガンは、ほとんどの役で「報われなく」でも誰かを守る忠誠心が強く健気な役多し。
この組み合わせならば、ジェナが「私と結婚して乗り越えましょう。ふたりで1からお父さんとは違うものを作ればいいのよ。」と言えばなんだかんだで生きるならそれしかないと思うクリスが目に浮かびます。
幸せになるかどうかはまた別の話ですけど、ジェナが欲しいものを手放すなんてありえないんです。← 完全にクララとヴィクトリア
すみません、あまりにも私以外の皆さんが完全にジョーとケイトに集中、隣のスージーとかリディアとジョージは昔付き合ってたよねとかの話は出たのになぜかクリスとアンの話が聞けなかったものですから、レポのつもりが最後は自説シャウトになってしまいましたことをお許しください。。。。
きのうの夜(「リア王」講座)から丸1日もあけずに河合祥一郎センセイの司会進行とは、まるで私が河合センセイの追っかけのようなw
私にとっては初の「語る会」で何10年ぶりの駒場です。駅の出口=大学の門。
なななんか看板が目につく・・・
でも少し進むと簡素な感じで、文京区の東大に近い雰囲気
やがて門のところにあったようなダサくはない立て看板が
近寄ってみると
なななんてご親切に!
ついて行きますとも
(途中でカフェなかったなあ・・・おなかすいた)
壇上ゲスト:
松岡和子(シェイクスピアの翻訳で有名ですね)
水谷八也(早稲田大学文学学術院教授/「みんな我が子」パンフ寄稿)
柏木しょうこ(字幕翻訳家)
兵藤あおみ(演劇ライター)
中村未知子(カルチャビル←日本NTLive配給)
NTLive、シェイクスピアや演劇界で活躍されている豪華メンバーです。
河合先生はNTLiveで多いシェイクスピアのご専門ですが、なんと学生時代にこのAll My Sonsにジム役で英語劇に出演されたこともあるそうで、イギリス演劇だけじゃないのですね。All My Sonsのセリフを読んでもシェイクスピアに聞こえました!
水谷先生は新訳をされていて、芝居の終盤にあるジョーのセリフの中の「All my sons」の訳をそのままタイトルにしました。「彼らもまた、我が息子」と。
いいですね!だってそこで英語で見てる人はタイトルの意味を知るんですもの、日本人だってそういう楽しみは欲しい。
松岡さんの感想:ナチュラルな演技でまるで映画を見ているようだった。映画俳優さんたちだからなのか。NTLiveのために作られたような舞台では。
これに対し、水谷先生が「ビル・プルマンの視線の演技なんて劇場ではわかりませんよ、あれは映画の演技です」と。
ふむふむ!
私も劇場で見て気付かなかった涙や表情にスクリーンで驚いたのも無理はなかったのね!
(でもここで誰もコリン・モーガンの表情には言及してくれない)
柏木さんによるとライティングも凝っていて俳優が喋っている時にスポットライトが比喩的な場所を照らしたりしていたそうで、若いエッジーな演出家が伝統的な芝居の中で見せた反抗では、と兵藤さん。
そしてそして、
話の中心は、ジョーとケイトで、
ジョーはアメリカ的理想像(西部劇の男)家父長制の象徴として、町でも部下に罪を着せた男と知られていても「成功」した男として社会的に容認されていた。ただしビル・プルマンは親分肌の男らしさはあまり見せずその点ではミスキャストなのでは、という意見も。へーなるほど。
ケイトは実は裏幕で「夫が息子を殺したなんてありえない」世界を演出し続けていた。
いや、ストーリー的には私の最初の感想は「弱いふりしてみんなを自分の都合通りに動かす女怖い」だったから、黒幕というより明らかだったんですけど・・・
このふたりの隠蔽は、資本主義に生きる人誰にでも起こりえることだよね、というアーサー・ミラー節の話が深く掘り下げられて、
参加した一般人の質問受付コーナーに。
ここで私はフツフツと「誰もクリス(コリン・モーガン)とアン(ジェナ・コールマン)の話をしない」ことについてグルグル迷いだしました。
どうもみんなの関心はそこにはないようだけど、私が来た目的はそっちなのだから、ここで私が何も言わなければ「日本での『みんな我が子』への関心は私とは全く違ったところにあったんだ」とがっくり頭を垂れて帰るしかない。
勇気を振り絞って
「私はあの若いふたりを見るために行ったんですが(ここでロンドンまでと言うのを忘れる)専門家の先生からのコメントを聞かせてください。」
水谷先生「ファンなんですか?」
私「はい。」
水谷先生「クリスとアンよかったですよ」
・・・ここで終わりそうに見せかけその間に思いついていただいたのか、
「クリスという人は爽やかすぎる男ですけど、単純でウブな青年というだけではなく、戦争で多くの部下を失ったと言っている。もしかして見殺しにもしてるかもしれない。日本の自然災害にもあるんだけど、生き残った人の罪悪感を持ち続けていて、自分は幸せになってはいけないと思い込んでいる。だからアンとの距離感もあり、自分としてアンとキスをするよりも元恋人の兄としてのキスになってしまうんですね。」
ナールーホードー
そして柏木さんが「アンは1日のうちでやたら着替えるんですけど、4着も着るんですけどあれは何かしら」
(*ドレス2着とプラスカーディガンだけじゃなかったでしたっけ?)
水谷先生「それはやはりアンの美しさを見せて彼女と結婚したいという気持ちを見せるんじゃない」
(昼のドレスからお出かけ用のドレスに着替えて、夜になったからその上にカーデを羽織っただけじゃないのかなあ?と思った私とは違う専門家の先生だなあ・・・)
それと面白かったのは、
「この後、クリスとアンは結婚しないよね。」
と柏木さんがおっしゃったことです。私には「そして結婚する」としか想像できなかったので。それから会場は、結婚する派vsしない派に分かれました。
確かにクリスの性格としては、自分の親がアンの親にしたことを許せないでしょう。
でもここで、なぜ私がふたりが結婚すると思ったかと言うと、アンはもともとすべてを知っていてもクリスと結婚したいからです。
そして柏木さんもおっしゃってましたが「ジェナ・コールマンは可愛らしい顔をしてものすごく気が強い役をドクター・フーでやっていた」
イギリスにいる人は皆それを知ってジェナを見てると思うんですよ。
方やコリン・モーガンは、ほとんどの役で「報われなく」でも誰かを守る忠誠心が強く健気な役多し。
この組み合わせならば、ジェナが「私と結婚して乗り越えましょう。ふたりで1からお父さんとは違うものを作ればいいのよ。」と言えばなんだかんだで生きるならそれしかないと思うクリスが目に浮かびます。
幸せになるかどうかはまた別の話ですけど、ジェナが欲しいものを手放すなんてありえないんです。← 完全にクララとヴィクトリア
すみません、あまりにも私以外の皆さんが完全にジョーとケイトに集中、隣のスージーとかリディアとジョージは昔付き合ってたよねとかの話は出たのになぜかクリスとアンの話が聞けなかったものですから、レポのつもりが最後は自説シャウトになってしまいましたことをお許しください。。。。
120%ミーハー目線な私は、このような座談会に行ける環境にいたとしてもアウェイなのが分かりきっているので参加しなかったと思います。
でもどんな内容だったかは気になる…、なので、しましまさんのレポはとてもありがたいです!!!
>>ビル・プルマンは親分肌の男らしさはあまり見せず
言われてみると、確かにオラオラ系な感じではなかったですね。
でも、そんなもんだと思って観ていました。
>>弱いふりしてみんなを自分の都合通りに動かす女怖い
ケイトの恐ろしさは、ラストシーンが特に象徴的だったと思うのですが(完全に狼狽しているクリスに対し、早くも前に向かって進んでいるケイト)、ラストシーンについては何かコメントはありましたか?
>>クリスという人は爽やかすぎる男
爽やかすぎる男が似合いすぎるコリン(笑)
>>結婚する派vsしない派
そこまで考えたことなかったですが、面白い投げかけですね。
ちなみに、私は「しない派」です。
この舞台を計6回観ましたが、見れば見るほどアンという人の魅力は何なんだろう?と思いましてね。
ケイト、ジョー、クリス、アンの主要人物4人の中で、一番キャラ的によく分からなかったのがアンで、その掴みどころのない感じが個人的に好きになれず。
そして、クリスの純真さもなかなか頑固だと思うので、気の強いアンが結婚を押してきても罪悪感を強く持っているクリスは、その信念を貫き「無理」と断るのではと思います。
そう、クリスにはもっといい人がいるはず!
アンと結婚しても幸せにはなれない、やめときな!(老婆心まるだし)
しかし、全体を通してクリスとアンの話題が少なかったのは、世間的にはやっぱりこの物語はケイトとジョーの話なのでしょうかね。
私もアウェイでしたね~!
たぶん、この会の目的は、日本の演劇観客を育てることかと思うんですが
つまり登壇されているプロの方々は日本の演劇の作り手ですので、
結果的に彼らのお客さんを増やしたいのだと思います。
まー、そうすると私のようにNTLive役者のファンだと
その俳優さんたちが来なければ見に行かないからアウトですよねー
すみませんって感じ。。。
とはいえ!
NTLiveのファンならば私のような人間も声をあげないと
演劇ファンって広がらないとも思うので、こういうファンもいるって
自己主張しちゃいました。
>>そんなもんだと思って観ていました。
私もです。解説してもらったら、地域1番の工場の社長なのだから
もっと威厳があるべきなのか、ってやっとわかりました。
それなのにズボンからシャツがだら~~っとはみ出しちゃってw
でも学のない男だとの自覚もあり、
「俺はもう終わってるんだ、あとはクリス、お前のものだ」って
言ってるから、ほぼ引退してるってことに着地しました。
>>ラストシーンについては
「Live!」と言ったケイトは、「息子は死んでない」と自ら演出してきた
架空のストーリーからクリスを開放したんだ、とのことでした。
ほほう!
枝龍さんも結婚しない派なんですね!
けっこうこの話、みんな自分の解釈が当然とおもってるのがおもしろいです。
確かにアンはあまりキャラが見えないですね。
最後までラリーの手紙は「あなたがこうさせたのよ!」と見せるつもりはなかったのに、あなたのせいでこれを見せなくちゃならない、と自分はいい子でいたがってるという意見がありました。
もしかしたらお金持ちのクリスが好きなのかもしれないし、
この芝居からだけではわかりませんね~
>>爽やかすぎる男が似合いすぎるコリン(笑)
ええ、清純派なんですから!
レポ、ありがとうございます! そして何より勇気を振り絞ってのご質問、ありがとうございます。しましまさんのご質問のおかげで、話の流れが大きく変わりましたね。
>水谷先生「ファンなんですか?」
(何言ってんだ、イギリスで劇場まで足を運んだ若い観客の大半はコリンかジェナかコリンとジェナのファンに決まってるだろうがあああっっっ)
>ストーリー的には私の最初の感想は「弱いふりしてみんなを自分の都合通りに動かす女怖い」だったから、黒幕というより明らかだったんですけど・・・
私もそう思って見てました。あの家を実質的に仕切っているのがケイトなのは最初から明白でしたよね。だからこそ、ビル・プルマンに家父長制の権化のような「親分肌の男らしさ」の演技をさせなくて正解、とも思います。
>ジェナが「私と結婚して乗り越えましょう。ふたりで1からお父さんとは違うものを作ればいいのよ。」と言えばなんだかんだで生きるならそれしかないと思うクリスが目に浮かびます。
私は、ジェナの勢いに押し切られて結婚したものの、心に巣食った闇からは逃れられず、結果、メンタルを病むコリンを想像して涙してます(暗い)。
そう、だから枝龍さんのおっしゃる通り、
>アンと結婚しても幸せにはなれない、やめときな!(老婆心まるだし)
が大正解だと思うのですが、でもジェナにNoと言うのは限りなくミッション・インポッシブルかと……。
>ええ、清純派なんですから!
激しく同意!!!
いえいえ、実はもっと資本主義の価値観とかアーサー・ミラーの他の作品についての話、またほぼ同時期にブロードウェイでやってたAll My Sonsの話など色々あったんですが、私のブログ的には今回書きたいことはそこじゃないので割愛させていただいたんです。
高尚な話でも偉い大学の先生たちが話してくれると、その辺の知ったかぶりのツイッターとかより何倍もわかりやすくてこの「語る会」はためになるんですが。
>>イギリスで劇場まで足を運んだ若い観客の大半はコリンかジェナかコリンとジェナのファンに決まってる
日本にも若干はそういう方も・・・と期待して、もし出会えたら見てもらおうと持参した
コリンとジェナのサイン入りパンフは全く持って出番なしでした。
>>あの家を実質的に仕切っているのがケイトなのは最初から明白
もしかして、芝居畑の方々は知識が返って先入観となり、男社会のアメリカでも実際に家庭を回してるのは女という家が見えにくいんですかね。
>>メンタルを病むコリンを想像して涙してます(暗い)
コリンの役に悩みはつきものですから。(涙)
それに、クリスは自分の父と自分を許せないなら世界中どこに行っても行き場はないんです。
唯一被害者であるアンに許してもらうことでしか救いはない。
どちみちアンからは逃れられない、という
キャスティングが決まった時点でもう幕後のストーリーまで決まってましたね。
枝龍さんのところに書きましたが、All My Sons観ることができました。
ジョーはグレーどころか真っ黒で、ケイトも真っ黒。彼がそれでもなお明るくいられたのは妻の強力な暗示の作用ですね。この2人以上に事実を理解していたアンの鉄メンタルがまた凄くて言わば共犯です。
ところが亡くなった人たちの怒りを暗示するようにラリーの記念樹に落雷があり、その後始末をするのがクリスという暗示。真っ黒な嘘が守ろうとしたのはクリスでしたが、最終的に彼が最大の打撃を受けて終幕です。
どす黒い渦の中心にいる真っ白なクリス、そしてその白が侵食され破壊されていく過程の悲壮感を演じるコリンが素晴らしい。
見応えがありました。
ただ原作のクリスはそこまで白くないんです。無意識の威圧で善意モンスターな面もあり、それは彼に内在する強さでこれは両親譲りと思われます。またジムの妻に見透かされたようにアンには財産への執着があります。なのでクリスが第二形態に変化すれば黒歴史を共有する黒い夫婦としてやっていく未来もありです。最強ウィッチは実はアン。
コリンが演じるクリスだとアンが黒すぎて、、、笑 演出やキャストによって「その後」の見方が変わる面白い作品ですね。
おお、ファンの神がいい仕事してたのですね。
私もTransrationsではお世話になったし、販売されてない以上
ありがたい存在です。。。できればMOJOも見たいな。。。ポソッ
原作は私も劇を見ながら読んだんですが、
アンが財産目当てということには気づきませんでした。
でもそれならすべてを知ってて恋人の兄クリスと結婚するのも納得。
(いや、コリンファンにとってみれば
何の疑問もないことなんですけどね!)
アーサー・ミラーはグサリとくる物語を書きましたよね。
資本主義批判のこの物語は、
貧富の差がグローバルに進んだ今一層判りやすくなってるのかもしれません。
現に今、オリンピック関連事業で私も夫も仕事があって
二人ともオリンピックなにそれ?ですけど
生きていくため・・・となると私も真っ黒なジョーです。
知らないでいれば前半クリスのように幸せでいられるけど、
今、贅沢をせずに安い食品や服を買っても、生産者が奴隷のように
働かされるからその商品は安いと知ってしまったら
じゃあどうしたらいいんですかの世界です。
>黒
そこまで厳しく考えると皆何らかの・・・
資本主義批判がテーマでしたか。企業、国家、王朝、名声などすべて繁栄の暗部を抉り出したものかと思ってました。
罪のない人をそうと分かってて見捨てる姿に心の中のキリストを十字架にかけるイメージがあります。良心殺しですね。ここで良心を体現しているのがその名もクリス。白いまま荊の人生というのが一番ありそうな未来です(涙)
> MOJO
もしデジタルコンテンツになっていれば、◯◯ぃさんがいつかアップされるのでは。Waiting for youも上がりましたね。
昨日は認証の壁に阻まれてChroniclesは諦めました。残念
>>ここで良心を体現しているのがその名もクリス。
おっと、名前が、ジーザス!
隣の奥さんが「うちの旦那に夢を思い出させるのはやめて」とクリスを
責めてましたが妙に説得力のある悪魔の隣人でした。
>>白いまま荊の人生というのが一番ありそうな未来です(涙)
どうもコリンにはそういう役が回ってくるような・・・
>>もしデジタルコンテンツになっていれば、
なっていないわけはないと思うんですが聞いたこともないですね。
>>Waiting for youも上がりましたね。
いつぞや期間限定でマーリン特典映像まとめを貼らせてもらった人?
>特典映像まとめ
SNSを遡ってみたらそうでした!