Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

アイアンマン2と3、アベンジャーズ200%

2015-07-07 20:19:00 | その他の映画・ドラマ・舞台


アイアンマン2

トニー・スタークがミック・ジャガーみたいになってる2、なんとドローンが登場していました。監督でハッピー役のジョン・ファヴローがコメンタリーで言っていましたが、あれはもし1体1体に人間が入っていたら大軍戦闘シーンが子供に適さなくなるため、無人にしたのだそうです。今見ると、何と時代の先を行っていたことか!?

これもコメンタリーからですが、2のテーマはトニーの人物掘り下げにあたり「親から受け継いだもの」というのがありました。トニーはスターク社2代目社長、親から財産と頭脳を受け継ぎましたが、父親がかつて共同研究していたロシア人科学者の息子が、アメリカから追放された逆恨みで親の因果が子に報いとやって来た!!
(ミッキーロークは先日見た「アレックス・ライダー」でも不気味悪役してましたが、ここでも怖い~)

そしてこのテーマのハイライトでもある私の好きなシーンは、亡くなったお父さんの残した「私の作った最高のものはおまえだ」というトニーへのメッセージです。俗に言う父の愛を多忙なお父さんからは感じるチャンスがなかったトニーにやる気スイッチが入り、自分の命をも救う大発見へと繋がります。

このお父さんのメッセージは、私も実感したことがあります。私事で恥ずかしいですが、自分の子供が産まれて、どんどん大きくなる赤ちゃん時代に(いや、細胞分裂始めた誕生前をも含むのかも)、「私はかつて自分が夢みた職種について無我夢中で頑張ってキャリアをつくり、仕事の成果として形あるものもいくつか残したけれど、そのどれよりも、毎日成長続ける新しい命にはかなわない」その頃ロンドンにいたので「My baby is the greatest I have ever made.」と誰かに言った覚えまであります。・・・・それが今では中学生になって返って来るテストの点数見るとなぜ失敗作に育ってしまったのかと不思議で仕方ないんですが・・・・トニーのお父さんが羨ましい。

あと2にはスカヨハのナターシャの見せ場があってよかった!アベンジャーズではアクションがアクションに紛れて目立たなかったので彼女がどう強いのがわかりにくかったけれど。ダークヘアのスカヨハも、ロキと同じで光り輝くものを黒い衣装で隠しているのに時々光りが漏れちゃうね、って感じがたまりません!






アイアンマン3

2でスターとなっていたアイアンマン、人気絶頂の後にプレスに世間に叩かれる・・・ってシャーロックでもありましたね。ほかに2と違う点は、今度の敵は親ではなく自分の軽率な小さな言動から生まれたということ。

アイアンマンのスーツはトニーの趣味でもあるから、バージョンアップして数も増えて研究室がおもちゃ箱状態になってますが、今回はスーツが飛んで来るんですよね。そのシーン、既視感あるなあと思ったら、ハリー・ポッターの「呼び寄せ呪文アクシオ」!高性能リモコンと思えば未来的ですが、魔法の実現かあ・・・金持ち×天才科学者っていいね!

スーツはバージョンアップしてるのだけど、トニーは不眠症にパニック障害をかかえるというハードな設定です。でもそれを楽しく見ることができるのは、RDJの力量でできたトニーキャラですよね。ラストシーンの台詞「私からスーツを奪えても奪えないのは私がアイアンマンだということ」お見事、そのままです。そう言えば、2の「2世としての葛藤」3の「依存症からの立ち直り」って俳優個人の経歴を利用しすぎてないでしょうか?子供にはわからないけど、大人にはわかる、という映画の2重構造は好きですが、こういうケースは個人的には「RDJさん、いいんですか?!」って思いました。それとも、そういうテーマは長く生きてる人間には普遍的だ、という解釈なのかな・・・ブツブツ。

ところでアイアンマンに出て来る女性達、グウィネス・パルトロウのポッツもスカヨハのブラック・ウィドウも媚びてないのに美しくて強くて大好きです。3にはレベッカ・ホールも出てびっくり。でもレベッカの役は、先の2人に比べてちょっと物足りなかったかな。頭がいいのは分かったけど、セクシーな姿も見たかったです。







さて、勢いでここまで見たけど新作「アベンジャーズ2」も早く映画館で見たい!と思いつつ、勤務先の近くでイベント「アベンジャーズ200%」をやっているのを知り軽い気持ちで覗きに行きました。今日の写真は全部そこで撮ったものです。そこでね・・・こちらには写真掲載してないんですが、たぶんドーーンとネタバレ見てしまいました。ああ!あれは本編見て驚きたかった・・・公式ページにもそのヴィジュアルは出ているので、ネタバレを好まない方は見ないように!






ひつじのショーン

2015-07-05 21:22:00 | その他の映画・ドラマ・舞台


映画「ひつじのショーン」を見て来ました。いやああ!おもしろかったです!

Eテレでも放送されていますが、実はそれほどファンというわけではありませんでした。ショーンたち羊はかわいいけど、牧場主と牧羊犬が変な顔だし、それにちょっと見、ショーン達がいかに牧場主と犬を出し抜くかという話です。

飼い主とその犬 対 家畜

それは「パッと見の構図」だったんです。

映画の最初のシーンは回想で、まだショーンが子羊だったころ、牧場主も今は赤毛のてっぺんはもうないんですが、まだフサフサしていた頃、彼がショーンに哺乳瓶でミルクをあげてかわいがっていたんです。その頃の写真がフレームに入れてある(埃をかぶっているけど)。赤ちゃんショーン、若牧場主、若牧羊犬がかわいいのも胸キュンでしたが、そのシーンで、ああ、牧場主と動物達には歴史があって、一人暮らしの彼には家族みたいなものだったんですね。

家族というと、お互い近いので利益や都合でぶつかり合うもの。それに頭のいいショーンはいたずら好きなので、ヒマな牧場暮らしで牧場主や牧羊犬をからかったりするのが楽しみなんです。それが一見対立のヒエラルキーで、愛があるからこそ、やりあって楽しんでいる・・・キャビンプレッシャーみたいなものか(半分冗談)。

85分の劇場版も台詞が一切ないです。それでもしっかりストーリーがわかって、さらに映画などのパロディも盛り込んであるし、音楽がまたスタッフが好きなんだろうな~という懐かしのポップスがいっぱい出て来ます。捕獲された動物達は刑務所の囚人のように柄が悪いのに、飼い主候補の人間が訪れた時は選ばれるのを待って愛想を振りまくのがなぜだかリアルだし、そうだ、映画につきものの悪役もちゃんと出て来る。牧場から大都会に舞台が移るので、SNSもしっかりストーリーに組み込んであって大人も楽しめるんですよ!

音楽リストと動画リンクのページがこちら → 

TVではいつも田舎ですけど、映画にはロンドンとは限らないけど大都会も出て来るので、クレイアニメなのにまぎれもなくイギリスの風景がいっぱいなのも私にとっては懐かしさに胸キュンでした。ダブルデッカー(緑なんですよね。ダブリンは緑だったな)、道路標識、店の看板、チャリティショップ・・・

見終わった後には、すっかりファンになっちゃって、パンフやグッズも買ってしまいました。アニメを作ってくれた人達に還元されますように~

スマホポーチです

古代ギリシア

2015-07-01 18:19:00 | ベン・ウィショー


今月からロンドンで上演の「バッカイ」の原作本を読みながら、少しでもその舞台である古代ギリシアについて知りたいな、と思っていたところに行われた、

「東京大学文学部公開講座/古代ギリシア教に改宗することはできるか?」という講義を聞きに行って来ました。



上の写真は、講義のあった法文2号館の入り口です。何度も通ったことはあるけど、この建物の中に入るのは初めてで、ホグワーツみたいな世界を期待もチョッピリしましたが普通の古い建物でした^^

まずタイトルにある「古代ギリシア教」ですが、そういう宗教が具体的にあるわけではなく、「古代ギリシアとは何か?」と考えた時に、日本人が自分達のアイデンティティをひっくるめて「日本人」という時に根底にあるものを「日本教」というようなものだと、講師の葛西康徳教授が語りました。

そして、この古代ギリシアを含む西洋古典学とは、聖書と並ぶ西洋の学問の基礎なのだそうです。

(こう言われると、シェイクスピア以前には、西洋で引用と言うと聖書かギリシア&ローマ神話だよな、そしてシェイクスピアもハムレットではギリシャかローマ神話の神様を理想としていたよな?!と思い出しました。ふむふむ?)

と冒頭はふむふむと導入されて行ったのですが、私に古代ギリシア的なるものとしてわかったことは、

古代ギリシア人はアイデンティティにおいて排他的(そこが日本人に似ている。共有する信念のようなものがある。)
古代ギリシアを他の文化/国家から分けるものには、慣習、教育、法、宗教がある。
その中の特徴的なものに饗宴と競演(オリンピックやギリシア悲劇を含む)とがある。
民族による違いは犠牲儀礼に表れる。=生け贄の儀式が違う

・・・・というものでした。細部に民族の固有名詞や、ギリシア語の日本語への解釈のバラエティなども色々とでてくるのですけど、

この時ほど東大の講義を100%理解する脳が欲しいと思ったことはありませんとも!


そして、この講義の終わった時間に合わせて、東大西洋古典学研究室を中心とする「古代演劇クラブ」の古代ギリシア語による野外発表公演がありました。
演目は「メナンドロス 第二幕」



舞台は図書館の入り口のひとつの外階段。なかなか雰囲気でてます。

が、原語の台詞の和訳が配られたプリントのみなので、劇を見ると意味がわからず、プリントを読むと劇は見られないのです。

原語研究が目的の観客にはおもしろいかもしれません。が、私の場合、ギリシア悲劇を理解したい目的で、このギリシアコースに来たわけですから、劇として見てしまったわけです。

ついつい「オックスフォード大学演劇協会」のレベルを思い出してしまい、私の情報の読み取りが甘かったのだと反省しました。