ガールズトーク…おばさんたちのランチタイム３

高田馬場に「ムロ」という餃子の専門店がある。
偏屈親父、というか家族がやる小さな店だ。
学生時代によく一緒に行った友人と、久しぶりに出かけた。以前はどんな時間に行っても店の前に行列があり、それはカウンターだけの店内に続き順番が来るのをいろいろなおしゃべりを楽しみながらまったものだった。それはその待ち時間も含めて「ムロ」だった。
「ムロ」は順番が来てからも「ムロ」で、ひとつひとつの料理を注文を受けてから作るので気が長くないとありつくことができない。でも、それも合わせて「ムロ」の美味さだった。

十何年振りかで訪れた「ムロ」に行列がなかった。

するっと店に入り、たまたまあいていた席にすとんとおさまった。この店で初めてのことだった。
中の様子は変わっていないが、厨房で働く人の数が以前の半分に減っていた。
それが原因なんだろう。以前にもまして料理が出てくるのに時間がかかった。
「ムロ」の餃子は、注文を受けてから皮を伸ばし餡を包み焼く。ラーメンや焼きそばも見慣れたものではなく「ムロ」独特の味付けで、ひとつずつ大変手間がかかったものだ。
私たちは話に夢中で、料理が遅いのも大して気にならなかったが、あまりの遅さに注文をキャンセルして出ていく客もいた。以前では考えられない風景だった。

味はほとんど変わらなかったが、行列がなくなった理由はそれのようだ。
行列があることがいいとは思わないが、このうまい味を気持ちよく味わえない状況というのはちょっと残念に思った。頑固や偏屈はいいが「おいしく頂ける」それが少し欠けてしまったようだ。

あの味がまた堪能できる日があることを願うばかりだ。

嵐ジェット遭遇

　この頃の東京往復はもっぱら価格の安いスカイマーク利用に落ち着いている。
座席も狭いし、機内サービスもない。だが、乗っても1時間半だ。
短い単行本なら一冊読み終えて、うとうととまどろむともう着陸態勢に入っている。あっという間だ。
そんなことからでもないだろうが、まるで路線バスや地下鉄のように航空機を使っている。
「これからちょっと東京に行ってくるの」午前中スーパーで出会った友人にそう言い、そのまま千歳に向かう。荷物を持つと動きが悪くなるので、ほとんど持たずに札幌・東京間を往復しているのが、ますます旅行気分を失わせるようだ。

　昨日、札幌に戻ったのは昼のスカイマークだったのだが、羽田で運よく嵐ジェットに遭遇した。携帯電話しかもっていなかったので豆粒のようにしか捉えられていないが、娘には何よりの土産になったようだ。
　買い物によった自宅近くのスーパーで、偶然、娘と出会った。夕飯の材料を買いによってくれたようだ。久しぶりの娘と歩きながら話をしていると、自然と今度の日曜に迫った“嵐”のコンサートのことになった。日曜日のことを考えると天にも昇る気持ちのようだ。事故にあわなければよいが…と思う。
まあ、これほどの気分を味わえるのもうらやましい。娘が手に入れられたチケットは14日・日曜日のもの。13日にグッズをまず買いに行くようだ。

幸せってきっとこんな感じ…ですよね。