
『ジーン・ワルツ』に名前だけ出てきた、マリアクリニックの院長の息子で、産婦人科医の三枝久広医師が実際に登場する。そして清川准教授や姫宮さんとかが具体的に関わってくる。
シリーズドラマのよう
所属する大学病院の医局から、地方の市民病院へ出張という形で赴任してきた今中良夫医師。
彼の目から、全ての事が語られて行くが、赴任した市民病院のしまりのないスタッフの様子など、希望がなくて暗くて・・・そんな病院があるんだろうか??と信じられない気分で読み始めた。
数年前からTVでも問題報道されている、医師不足や医師の長時間勤務の実態。そしてうわさに聞く「日本医療業務機能評価機構」の事が書かれていて、そういう制度だったのか!と、とても興味深かった。
タイトルにあるクレイマーが物語の中でどんな意味があるのかと思ったが、最後の方で出てきた。
極北市が財政再建団体に指定され、市民病院に立て直し請負人といわれる世良雅志が現れる。彼の口から「・・・日本人は今や1億2千万、総クレイマーだ。自分以外の人間を責め立てて生きている。だからここは地獄だ。みんな医療に寄りかかるが、医療のために何かしようなどと考える市民はいない。医療に助けてもらうことだけが当然だと信じて疑わない。なんと傲慢で貧しい社会である事か。」
さあ~これからこの市民病院はどうなるのだろう?世良雅志の活躍は?・・・この続き本はなんというタイトルなんだろう?
探さなくちゃ