『地獄門』(じごくもん)は、1953年(昭和28年)製作・公開の日本映画である。監督は衣笠貞之助、原作は菊池寛の『袈裟の良人』。大映初の総天然色映画作品(イーストマン・カラー)。
概要
平安時代に起こった横恋慕を扱った内容である。
大映本社でこの映画の企画が上がった際、社長の永田雅一が大乗り気だったのに対し、社員たちは全員反対した。これに怒った永田社長は「それなら俺一人でやる!」と、強引に本作を製作してみせた。結果、本作は第27回アカデミー賞にて衣裳デザイン賞(和田三造)と名誉賞(外国語映画賞)を受賞し、第7回カンヌ国際映画祭でもグランプリを受賞した。
衣裳デザインを担当した洋画家の和田三造は「色彩指導(色彩デザイン)」として平安時代の色彩(和色)の再現に努めた。
2011年5月2日、NHK BSプレミアムにて初のデジタル・リマスター版が放映された。